仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~ 作:唐 十三郎
「とうとう決戦だな~」
「悠長に構えている時間はありません。なんと本当にリアリティ。これを書いているのが更新15分前なんですから!!」
「は? 何で当日?」
「筆者が熱出したみたいです」
「ヤバいじゃねぇか!!」
「そのため今回の前書きはここまでです。早速移動ですよー!!」
本当にリアリティ。結構焦っている。
明けて翌日。ジャマト学園の前に集うライダーたち。
「さてと、今日こそ決着をつけるとするか!」
「ああ。校長ジャマトを見つけて終わらせよう」
両津と英寿が決意を固める。
「僕が書いた図面だ。無駄は無い。任せたよ、ギーツ」
「アタシも協力したっての忘れないでよね!」
大智がハッパをかける。祢音も乗っかってきた。
「切り込みはアタシと景和だね。景和、遅れるんじゃないよ!」
「うん! 俺と冴さんで一気に切り開こう」
冴も景和も気合い十分だ。昨日のトレーニングで互いの長所を見いだせたらしい。
「じゃあ皆、行くぜ~!」
「へーん……」
「「「「「「変身(しんっ)!!」」」」」」
『 BEAT 』『 ZOMBIE~ 』『 NINJA 』『 BIG WIND FAN 』『 BOOST 』『 MONSTER! 』
『『『『『『 READY FIGHT!!』』』』』』
6人のライダーたちが同時変身をすると、ロポとタイクーンが早速身を乗り出す。
「行くよ景和!」
「ああ! 行こう冴さん!」
「「たあああああああああああ!!」」
「ジャバ!」「ジャジャジャ?!」「ジャッケンナー!!」「ジャンジャルジャン!!」
2人の連携は見事だった。やはりトレーニングの効果が大きいのか、不良ジャマトたちの攻撃など全くものともせずに次々かわして突き進む。
「すげぇなあの2人、息ピッタリじゃねぇか」
「なるほど。ロポが掴んでタイクーンが叩く。2人の良さが活かされている」
感心するタートルズと分析するナッジスパロウ。後からやってくる不良ジャマトたちも現れる。先兵となった2人だけでは流石に荷が重い。残りは4人のライダーたちでじっくり倒していく。
不良ジャマトたちを倒しながら進むとナーゴがふと手を止めた。
「ん? 何か変わったのが居るなぁ~……」
「? どしたあ祢音ちゃん?」
「あそこにね、何か変なジャマトが居るんだけど」
「ほう? あー、確かに変わっているなぁ」
手を止めたナーゴに訊ねるタートルズ。ナーゴが指差した先に居たジャマトは確かに変わっていた。服装はアルキメデルよろしく作業服姿に麦わら帽。校舎脇の花壇に水をやっている。特にライダーたちに向かってくるわけでもなく、黙々と作業に勤しんでいる。
「特に害は無ぇみたいだし、そのまま放置していていいんじゃねえか?」
「そーねー。でも何か気になるよねー、あの存在感……」
暫定的だがその恰好から”用務員ジャマト”と認識する事にした。
6人のライダーたちはどんどん進み、昨日の校長室までたどり着く。
その様子をVIPルームで見ていたジーンは半ば興奮気味になっていた。
「さぁギーツ! 今日こそ決着をつけてくれよ!!」
まさか完徹で待っていたとは思えないが、その目は若干血走っていた。
昨日の校長室の仕上がりを見て、今の自分なら確実にそれよりも上の仕上がりが出来る事を確信していたギーツにタートルズが声をかける。
「さて、早速昨日のやり直しだな。英寿!」
「ああ! 今度こそやりきろう!!」
『 REVOLVE ON SET CREATION 』
ギーツはパワードビルダーバックルを、リボルブオンで空いた右側のスロットに差し込む。身体が上下回転しブーストバックルのプロテクターは下半身に、そして上半身は差し込んだバックル同様黄色い建設重機を幾重にも組み合わせた様なプロテクターが装着される。
『 DEPLOYED POWERED SYSTEM GIGANT BLASTER READY…… 』
「さあ、ここからがハイライトだ!」
『 FIGHT! 』
昨日同様にパワードビルダーブーストフォームになったギーツへナッジスパロウが図面を渡す。
「頼んだよギーツ。今の君ならやれるって信じているからね」
「これはまた……責任重大だな」
受け取った図面を読み取るギーツ。なるほど確かに今の校長室と比べれば細かな差異がハッキリとわかる。壁・天井・床・応接テーブル・机に椅子・エアコン・カーテン、全てが別物だ。もし此処に美味しんぼの京極さんが居たら、
―― これに比べたら昨日ギーツが作成した校長室はカスや! ――
と、言い切るに違いない。
ギガントブラスターを使ってゆっくりと吹き付けていくギーツ。その様子をタートルズは誇らしげに眺めている。
「やっぱすげぇなお前、一度見ただけで良くまぁここまで再現できるなんてよ!」
「褒めろ褒めろ。まぁ見てこなきゃ出来なかったけどな!」
廊下でジャマト達の侵攻を防ぐロポも校長室の様子を見て驚いていた。
「一晩であんなに変わるもんかねぇ」
「両さんが連れて行ったんだもん。そりゃ変わるさ!」
一緒にジャマトの侵攻を防いでいたタイクーンが笑顔で返す。
「さて、これで校長ジャマトが現れるはずだが」
「でもさっきから不良ジャマトしか来ないよ? あ、またあのジャマトだ~」
「ああ、さっき君が見たと言っていた奴がアレか」
ナッジスパロウとナーゴが周りを見渡すも不良ジャマトばかりだ。スーツ姿のジャマトは1体も居ない。だが用務員ジャマトは校舎外から様子を見るように見上げていた。
そして校内に予冷のチャイムが鳴り、不良ジャマトたちは潮が引く様に消えていった。授業が始まるからであろうか。
ライダー6人は校長室隣の待機ルームにて校長ジャマトを待つ事にした。前回と違って今回はわざわざ周囲を覗かなくても監視カメラとモニターも完備した。監視体制もバッチリだ。強いて言うならライダー6人が変身した姿で数台のモニターをじっと見つめているのは若干不気味であるくらいか。
「来ないね~」
「昨日の今日だからか多分警戒されているだろうな」
「不倫ジャマトとBLジャマトは来たな」
「あいつら場所さえあればどこでも良いのかよ……」
「あれ? また来てる……」
ナーゴは廊下の遥か先を映すモニターの様子を見て呟いた。そこにタイクーンが声をかけた。
「どうしたの?」
「ほらこのジャマトなんだけど」
「あー、祢音ちゃんが見つけたやつだよね。確かに用務員さんっぽい恰好しているわ、コレ」
「さっきから何度か見かけているんだけどね」
それから1時間。ライダーたちは都度トイレのために席を離れたり買い出しのために出かけるものも居た。幸い校内の購買が開いていたので校外の離れた場所にあるコンビニまで出かけずに済んだ。購買のおばちゃんジャマトは敵意を持たずに訪ねてきたロポとナーゴにオススメのパンを教えてくれたりしてくれた。
「ジャジャ~♪」
「ありがとねーおばちゃーん♪」
「あんなジャマトまで配置されているとは……」
「凄いよねジャマト学園。さっきはJKジャマト数体がガリベンジャマトをいじめていたり、その直後にガリベンジャマトがわからせジャマトに変身してJKジャマトたちにリベンジしていたりもあったし」
「あれは止めなくて良かったのか?」
リベンジはかなり如何わしい様子で、JKジャマトたちの叫び声が途中から嬌声に変わっていくのが声のトーンで何となくわかった。
校長室が見えてくるとその中に用務員ジャマトが入っていくのが見えた。ロポとナーゴは急ぎ待機部屋に戻る。
「様子はどう?!」
「まぁまぁ慌てるな。今見ているから」
用務員ジャマトは校長室内をグルグルと歩き、じっくりと見ている。そして傍らに持っていたスーツバッグから高級そうなスーツを取り出す。
「着替えだした……?」
「また高そうなスーツだね」
「ようやく尻尾を出したか!」
「って事は両さん、こいつが?」
「間違いない、校長ジャマトだ!!」
「それなら!」
「冴さん?!」
待機部屋から飛び出したロポは正体を表した校長ジャマトに掴みかかる。だが、校長ジャマトはその掴んで来た手を扇子でパシッと払いのけてそのまま後ろに回り羽交い絞めにした。組み占めた感触で色々察したのかロポに言葉をかける校長ジャマト。
「コラサトレレトキョツームケビビスファキョピピファルキョイズケオズキョピピゼラコエインロルラファ。クオラサピデピジキョテウポスバガキョファツツームイズピロルラ」
「くっ……こ、この!」
言っている内容が内容なので決して訳してはいけない。後を追ってきたライダーたちも羽交い絞めされたロポに危害が出る事を恐れて迂闊に手を出せずに居た。
「冴さん!」
「マズいねギーツ。どうする?」
「そうだな」
「おいアイツ、ドライバーを手にしたぞ」
タートルズが言った通りにデザイアドライバーを手にした校長ジャマト。
「ジャジャ~。ジュラピラ!」
『 JYA MA TO 』
「ぐはぁああああああ!!」
「冴さん!」
「こっちにも来るぞ!」
「「「「「うわぁああああああああ?!」」」」」
ロポに続きライダーたち全員が触手で校舎外に投げ捨てられる。
「クッ! 流石校長ジャマト……隠れていただけあって大したもんだ」
「感心している場合?! アイツ倒さないとクリアー出来ないんだよ!」
「不良ジャマトも集まってきたね。教頭と違って校長先生は慕っているようだし」
ナッジスパロウの言う通りで集まった不良ジャマトたちはジャマトライダーに変身した校長ジャマトの周りで士気を高めていた。
「ジリカカオズ!テツエファツグロモガヅ!!」
「「「「ジャジャー!!」」」」
だがそんな様子に全く怯まず腕を組んで余裕の態度を見せるものが居た。タートルズである。
「まあ所詮は校長に群がる烏合の衆だな。雑魚がいくら粋がっても雑魚だ」
「「「「「ラサラチャオー?!」」」」」
タートルズの見事な煽りが伝わったのか、不良ジャマトたちは怒り心頭で突進してきた。だが統率もとれてなく、動きもバラバラだ。これならやりやすい。
「冴ちゃん! 景和! 今だ!!」
「オッケー、これなら」
「倒しやすいね!!」
『 POISON CHARGE 』
『 ROUND 1…… 』
ロポはタクティカルブレイクのためにポイズンチャージを。タイクーンはタクティカルフィニッシュのためにトリガーを引き始める。その間も大量のジャマトが攻めてくるが2人の速度なら不良ジャマト程度では捕まえられない。攻撃を躱しつつ大技をきめるタイミングを見定める2人。
『2……3』
「冴さん、今だ!!」
「よし、やるよ!!」
『 TACTICAL BREAK 』
『 FEVER TACTICAL FINISH』
2人の斬撃、紫と緑の剣閃が目前のジャマトたちを襲う。殆どのジャマトたちが吹き飛ばされ、無惨にチリと化す。
「ケ、ケレレトエ!」
「さてと……校長だけ残ったな」
「ケポロオズ……ファデモファデモバトピルクビバキョキョルキョオトエグ!!」
『 GIGANT HAMMER 』
「ふん!」
ギーツはギガントハンマーを召喚した。アームドハンマーとは比べ物にならないくらいの大きさで一発一発の重さも違う。相手がジャマトライダーとは言え、そのハンマーから出る攻撃力は凄まじく打たれた所を押さえ次々と戦闘力が削がれていく。
「たぁああ!」
「ジャガ! ジャ! ジャガ! ジャブ?!」
ギガントハンマーを地面に打ち付けると波上のエネルギービームが次々生み出されて相手に襲い掛かる。とうとう動けなくなった校長ジャマトに止めの一撃を決めようとしていた。
『 GIGANT SWORD 』
そして左スロットに差し込んであるブーストバックルを捻り、更なるパワーアップを促す。
『 BOOST TIME 』
ブーストタイムでパワーアップされたギガントソードは従来の巨大化だけでは留まらず、その剣先は非常に鋭利なものへと進化していた。さながら日本刀の如く。両肩から伸びたサブアームが掴み、その巨大な赤い日本刀を校長ジャマトに向けて一気に振り下ろす。
「不敗神話……見せてやるよ!」
『 GIGANT STRIKE 』
「ジャアアアアアアアアアアア?!」
その巨大な鉄塊が振り下ろされたら通常はひしゃげるような状態になるものだが、校長ジャマトことジャマトライダーは見事鋭利な切り口を曝して爆散した。
『ミッションコンプリートです!』
ツムリの声が響く。そしてギーツが使っていたブーストバックルがいつものお約束、火を噴いてどこかへ飛び立とうとしていた。
「あ、やっべ……どーしよ?」
「来るなよ……来るなよ来るなよ?! あーやっぱり来たかぁ~!!」
「ちょ、待って! 俺も?! 何で?!」
「ふん……これは! なるほど! 凄いな!!」
ブーストバックルはタートルズだけで飽き足らずタイクーンも、更にナッジスパロウにもドカドカと当たり散らしていた。
VIPルームで観戦していたジーンも感極まっている。
「やっぱりギーツだぁあああああ!! これだから君のサポーターはやめられない!! くぅうううううううう!! あ……」
電池が切れるようにその場に倒れ込んだ。やはり徹夜していた可能性が高い。
戦いを終えたライダーたちはデザイア神殿に戻ってきた。
「皆さん、お疲れ様でした。第一回戦は退場者ゼロ。そして、現在の支持率です」
ツムリが操作すると目前に円グラフが浮かび上がる。
現在の各ライダーの支持率は、ナッジスパロウ39%・ロポ29%・ギーツ19%・ナーゴ8%・タートルズ4%・タイクーン1%である。
「ゲームの内容次第でオーディエンスが評価を下し、ライダーの皆さんの支持率は変動します
「へー……何か選挙みたい」
ボヤく祢音にツムリが補足説明をする。
「最終戦をクリアした状態で、最も支持率を獲得したプレイヤーがデザ神となります」
最下位で凹んでいる景和がある事に気付く。
「トホホ……最下位かぁ。あれ? 校長を倒したのが英寿なのにトップじゃないんだ」
「シークレットミッションを見抜いて、更に図面まで書いて勝利に導いたナッジスパロウ。そして一番早く校長に挑んだロポにオーディエンスの勝手な支持が集まっているようです」
「……今、”勝手な支持”って言ったよね?」
「言ったな」
「言ってる……」
ツムリのあまりに酷な言い方に景和・英寿・そして祢音が引いていた。
だがあくまで説明だけは好意的に受け止めているものたちも居た。高評価の冴と大智である。
「良いじゃない勝手な支持でも。結果だけじゃなくて過程も大事って事なんだから。努力も見てくれるってのはむしろ感謝したいくらいだよ」
「ギーツの不敗神話は続くのか? 正解は”わからない”という事だ。この方法なら誰がどう活躍したかで結果が異なってくるからね」
「おう! まだ逆転のチャンスもあるってもんだろ!!」
現状下から2番目の両津が吼える様に応えた。
その夜、とある屋台のラーメン屋で異常に巨大なナルトが浮かぶラーメンを啜る男が居た。ゲームプロデューサーのニラムである。店の手前で立っていたサマスが声をかけた。ちなみにサマスの直ぐ上では巨大な風車がクルクルと回っていて、その隣に店の看板があった。”2号風麺”と書いてある。
「浮世英寿の願い、なぜ却下しなかったのですか?」
「泳がせておけば、いずれ化けの皮が剥がれる。何故自分の母がミツメだと言っているのか」
「ええ。本来なら有り得ない事です」
「キツネの嘘なら良いが、それがリアルなら彼は世界の理を揺るがす存在になる」
そして巨大なナルトに口をつけようとした瞬間、店主から声をかけられる。
「ふむ、おもしろい相のナルトを引きましたね」
「どういう事だい?」
「この界隈で有名なナルト占いですよ。いやーこりゃ大変そうだ」
「不吉なの?!」
「うーん……一部の人たちからは人気が出るみたいですよ。但し、身内からちょっとねぇ……上司部下からはかなり酷い目に逢わされるようで」
「そうなの?!」
急ぎ店外に居るサマスの方を振り向くニラム。サマスは目を合わせようとしない。
「何かやましい事は無いかね?」
「いえ、別に……」
「ふん、まぁ良い。今はこのラーメンの味に免じてこれ以上は何も聞かずにいようじゃないか。これこそが、リアル! あちっ!!」
急ぎ啜った麺が飛ばしたスープが口元に飛び散り少しだけ火傷をしたニラムであった。
DGPルール「デザイアグランプリのライダーたちはオーディエンスたちの勝手な支持率によって人気が変動する。最悪の場合脱落もありうる」
筆者です。「照裏XXI」をお送りしました。これにて照裏は終了。明日分からまた新たなサブタイです。21話まで書いたのか……過去最多ですね。
では恒例のサブタイの読み方ですが「しょうり」と読みます。勝利とかけました。裏側を照らすともかけてます。
さて、もう更新時間まで目前。書きたい事は多々ありましたがそれはまた余裕があれば明日分で。
18禁小説アンケも今日の深夜で締めます。今は「興味が無い」が優勢ですね。さて、これも現状だとまだ難しいのかなと考えてしまいます。結果が楽しみです。
では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。
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