仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「リアリティライダーショー、デザイアグランプリ! 次のゲームに入る前に皆さまにはデザスター投票アプリが渡されました。果たしてどうなってしまうのやら……」
「試合ごとに振るい分けかよ。あーやだやだ」
「でも考え方によっては凄いですよ。自動的に勝ち抜けていけるんですから」
「それもそうか……根回しが上手くて媚び売りが上手い奴は有利だな~」
「フッ……俺や両さんがそんなタマかよ」
「だからワシも英寿も評価低かったんだけどな」
「! 言うなよ。少なくとも両さんよか支持されてるだろうが!!」
「大智や冴ちゃんよか低いのは変らねぇだろ」
「まあこういうのは僕らの方が有利だよね」
「それはそれで不本意だけどさ、でもファンサは必要だもの」

 大智と冴が現れる。ファンへのアピールはショーマン・ショーガールにとっては大事な要素だからだ。

「まぁそう考えると景和はその辺皆無だし、祢音ちゃんはこいつら相手だと分が悪いわな」
「返す言葉が無い……」
「相手が悪いだけだもん! 普段は配信で頑張っているのは両さんだって知っているでしょ?!」

 景和は思いきり沈み、祢音は憤慨していた。

「もうこうなったらマイペースでぶっちぎるしかねぇ! 見てろよ!」

 両津は意気込んでいるが、果たしてどうなってしまうのやら。



玉晒II:築いたものは崩される

 ジャマーガーデンにて、アルキメデルの前に数体のジャマトが居た。傍らに居た道長は固唾を飲んで無言でその様子を見ていた。

 

「そろそろ実が熟してきた頃合いだと思ったが……予想以上の成長ぶりだ!」

 

 ルークジャマトが3体。1体は全身から蔓を伸ばし更なる変貌を遂げる。その姿は豪徳寺 武(ごうとくじ たけし)、仮面ライダーシローとして以前のデザグラに参加した人物である。豪徳寺に変貌したジャマトを見て背中に悪寒が走る道長。

 

「お、お前は?!」

「人命救助が最優先だ……」

「いやぁあ~予想以上の出来栄えだ~!!」

「おやおや、僕のお弟子さんが出来ましたか?」

 

 温室の奥から赤い羽織姿のポーンジャマト、噺家ジャマトが扇子をパタパタ仰ぎながらやってきた。こちらも全身に蔦を伸ばして人間の姿に変貌する。その姿は人畜無害そうな温厚な顔つきの人物になった。

 

「おっほぉ! こちらも成功したか。新しい肥料は概ね成功だったみたいだね」

「ええ。これも場長のお陰です」

 

 アルキメデルは2体のジャマトが人間体に変貌するのを見て感極まっている。

 

「さぁ君たち! 新しいゲームだ!! 今度こそデザグラを潰して理想の世界を叶えよう!」

「「「「はい!」」」」

更に豪徳寺の姿のジャマトの後ろに居た2体、噺家ジャマトの後ろに居た2体も人間体に変貌する。その様子を見て道長はとうとう驚いて腰を抜かしてしまった。

 

「じ、場長……一体何をするんですか?!」

「フフフ……命を懸けたスッポ――ツさ!! ハーッハッハッハ!!」

 

 その日の昼。景和は両津たちを連れてとある施設にやってきた。

 

「ここかぁ」

「うん。俺がお世話になってるこども食堂をやってる施設だよ」

 

 景和が以前から手伝っているこども食堂。養護施設を定期的に開放し、近隣の子供たちへ食事を無償提供している。子供だけではなく大人でも利用可能だ。大人の利用の場合はちゃんと利用料金を頂く。大人たちの支払った料金がそのまま次回の開催資金となる。また近隣からボランティアとして食材の無償提供も募っている。そこで両津が夏春都と掛け合い、超神田寿司で出る廃棄前の食材を安値で買い取り、この施設への無償提供を行う事にした。

 

「知り合いで養護施設を運営している奴が居てよ、そいつのツテからも集めてきた」

「ありがとう両さん、助かるよ」

「アタシたちにも感謝して欲しいんだけどね、景和くん」

「そうじゃぞ景和。檸檬たちもちゃんとお手伝いに来たんじゃ!」

「うん。纏さんも檸檬ちゃんもありがとう」

 

 超神田寿司のミニバンを駐車場に停車して集めた食材を運ぼうとする両津。

 

「良し! 纏、手伝え」

「あいよ!」

「カンキチ! 檸檬も何か手伝う!!」

「よーし、じゃあこれは持てるか?」

「うむ!」

「檸檬ちゃん、そこから階段だから気を付けてね!」

 

 施設に入り、顔見知りに挨拶をする景和。

 

「みんな久しぶり!」

「あ、景和兄ちゃんだ!」

「「「「景和兄ちゃーん!!」」」」

 

 良くこども食堂に来ていた児童たちが挨拶をする。更に厨房からエプロン姿の年配の婦人たちが現れた。

 

「あら、景和くんじゃない!」

「ちょっと痩せた?」

「いやいや、食べてますよ! お久しぶりです。今日は知り合いにも手伝ってもらう事にしました」

「よろしくな!」

「よろしくお願いします!」

「よろしく頼むぞ!」

「あらあらあら、景和くんのお友達? どうぞよろしくお願いします」

「この2人は超神田寿司の方たちなんだ。そしてもっと言うならこちらの2人はその超神田寿司のお嬢さんたち」

「ええ?! あの有名店の?」

「そんな、わざわざお手伝いなんて!」

「いいんですよ、勝手にやってる事ですし」

「おう! 店で出せない食材だから気にしないで使ってくれ!」

「まぁまぁ……本当にありがとうございます!」

 

 笑顔で迎えるボランティアの婦人たち。皆、近隣の住民たちだ。両津たちが持って来た食材を見て目を丸くして驚いている。普段御好意で集めている食材では滅多に見れない海鮮物ばかりだからだ。

 

「奥さん、これだけあればちらし寿司くらいは出来ると思ってよ。早速シャリと玉子焼きから仕込みをしたいんだけど良いかい?」

「まぁ凄い! 子供たちも喜びます!!」

「皆~。ご飯が出来るまで遊んできなさい」

「「「「はーい!」」」」

 

 元気に返事をする子供たちを見て感慨深げに見つめる景和。

 

「みんな大きくなりましたね……」

「うん、みんなホント、お兄ちゃんお姉ちゃんになっちゃって……」

「でも景和くんが一番大きくなったわよね~」

「ホントホント♪」

「もー……さて、俺も手伝うとします。両さん、何からやれば良いかな?」

 

 両津に頼まれちらし寿司の食材の仕込みを手伝う景和。纏も玉子焼きを焼き始めたのでかなり美味い料理が出来上がりそうだ。

 

「へー、レモンちゃんのお家ってお寿司屋さんなんだー」

「いーなー。お寿司食べ放題じゃん!」

「そんなことはないぞ。勝手に食べたらこわーいおばあちゃんに怒られるのじゃ!」

「え? そーなの?」

「ねぇねぇレモンちゃん、これ知ってる?」

 

 すっかり子供たちに馴染んだ檸檬は皆と遊び始めた。

 

「子供は打ち解けるのが早いね」

「おう。でもありゃ檸檬の才能だな。あいつぁ誰とでも打ち解けるのが上手い」

「そりゃあアタシの妹ですから!」

「姉貴のお前は少々乱暴だけどな」

「何だとー?」

「ほら2人とも、手がお留守だよ~」

「「わあってらい!」」

「こんな時は息ピッタリだもんねー」

「「うっ……」」

 

 景和の的確なツッコミを入れられて言葉に詰まる両津と纏。すっかり顔が赤い。そしてご婦人たちもそれを見て高らかに笑っている。

 

 出来上がったメニューは、海鮮ちらし寿司・手毬麩の吸い物・ほうれん草と胡麻とハマグリの和え物・キンピラだ。いつもよりも少々豪勢になったとボランティアのご婦人も喜んでいる。

 

「ほら、座って食べな」

「「「「はーい!」」」」

「お代わりあるからね~」

「やったー!」

「さぁ皆行き渡ったかな? じゃあ手を合わせて、」

「「「「「いただきます!」」」」」

 

 早速食べたちらし寿司の味に、子供たちは皆至福の笑顔になる。

 

「「「うんめぇ~!」」」

「良かった! 喜んでもらえてるね!」

「本当に美味しいわねぇこれ~!」

 

 皆の笑顔を見て、リーダー格のご婦人は穏やかな笑顔でしみじみと言う。

 

「ずーっと守っていかないとねー、この食堂」

「いつでも力になるんで、頼ってくださいね!」

 

 そのご婦人に元気いっぱいに声をかける景和。

 食後の食器の片付けの最中、両津は子供たちに混ざってメンコ遊びに興じていた。

 

「うーわ、両さんマジで強いや……」

「ヘヘへ……まだまだガキ共には負けんからな!」

「大人が子供相手に本気出すなんて卑怯だぞ!!」

「バカモン! ”卑怯”とか”汚い”とかは負けたヤツの遠吠えだ。要は勝てば良いんだよ、勝てば!」

 

 次々と子供たちの持ちメンコを取っていく両津。

 

「確かに勘吉の言う事も最もだ。けどね……」

 

 食器の片付けを終えた纏が現れる。

 

「それだけじゃ子供の希望にはならないだろ。見てな皆、アタシが全部取り返してやるから!」

「おおー、行けマトイ!! カンキチも負けるな~!!」

「檸檬、お前どっちの味方だよ……ワシは甘くないぜ纏!!」

 

 両津と纏の白熱したメンコバトルが繰り広げられていく最中、外で何か騒ぎがあった。

 

「なんだろう……皆はここで待っていて。俺が見て来るから」

 

 外に出た景和は街がジャマトに襲われている事を知って驚愕する。黒煙が吹きあがる中を逃げ惑う一般市民。そして複数体のジャマトたちがやってくる。爆発音がして心配になった両津も建物から飛び出した。

 

「ジャマトめ……」

「景和!!」

「両さん、行くよ!!」

「ああ!」

『『 SET 』』

「「変身!」」

『 NINJA! 』

『 BIG WIND FAN!』

 

 纏の誘導で外に出てきた皆が2人の変身姿を見て驚く。

 

「景和兄ちゃんと両さんが凄いのに変わった!!」

「うおー!」「かっけぇ……」「鎧みたいだ~」

「! 皆早く逃げて!!」

「おう、早く逃げねぇと危ねぇぞ!!」

「皆、あっちだ!!」

 

 纏の誘導で建物から急ぎ離れる一行。ジャマトたちはタイクーンとタートルズたちに襲い掛かる。

 

「ねーなんで通れないの?」

「何この赤いトゲトゲ?!」

「?! どういう事?」

「これはあの時の……」

「マトイ! 間違いないぞ!!」

 

 いつの間にか施設もジャマーエリアに取り込まれていたらしく、ジャマーウォールが展開され一般人が脱出不可能となっていた。

 1体のジャマトが一般人に近づこうとするもタイクーンが防ぐ。

 

「行くな! やめろ!!」

 

 そして別のジャマトがボールを掴むと虚空目掛けて投げる。いつの間にか宙に現れた穴状のグラフィックにボールが通過し、得点として成立した。

 

 ――RIDER team00 VS JYAMATO team05――




 筆者です。「玉晒II」をお送りしました。
 
 なんとここまでジャマーガーデンの豪徳寺武の変貌シーンは書いてなかったんですね。すっかり忘れていたので今回繋いじゃいました。更に噺家ジャマトも人間体に変貌する能力を得ています。まぁこちとらはもうある程度どんな姿かは決まっていますけどね。
 今回試験的に前書きと後書きを書いている間にTTFCにて「仮面ライダーギーツ デザイアグランプリ ボーナスステージ」”2回戦 バラエティ番組によくありそうなクイズ大会編”を流しているんですけど、これは凄い。各キャラのサポーターが出てきてから更に笑えるこの動画にて得られる養分が前書きの発想をモリモリ沸かせたのですが、後書きには向いてねぇなとw 動画に気を取られますな。

 こども食堂で両さんが遊んでいる姿は読者様からの御意見を取り入れました。とは言えど筆者の生活文化圏でベーゴマに触れる機会が無かったのでメンコだけになりましたが。ベイブレードなら何とかなったかも知れないけど、そのためにベイブレードの研究するのもねぇ。それにアレ、タカラトミーの商品なので微妙に扱うの怖いんですよ……

 さて、ジャマーボール開幕です。球技が苦手な筆者がどこまで表現できるのか今から挑戦ですね。場合によってはサッカーやバスケの動画とかガッツリ見ないとアカンのかも知れません。

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。
 

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