昨日のオーク討伐の際に、ゲンマは自分の黒い杖の能力が少しだけ分かった。
初期状態でこの武器は黒い杖――と言っても装飾も何もない鉄パイプみたいなもの――だが、ゲンマが頭の中で武器を思い描くとそれに変化する。質量は変わらず、武器を当てる対象と接触しても反動はほとんどない。槍のように目標へ向けて投げても、すぐに手元に返ってくる。ただし能力の限界はあるようで、クラカが持っているような銃や弓を頭で思い浮かべても変化はしない。恐らく、本体と弾丸、弓と矢のように、2つ以上の要素で構成されている武器にはできないのだ。
それと、この武器を持って戦っている時に限り、身体能力が向上する。昨日の戦いでも、初めての戦いであそこまで立ち回ったり、本来なら無理なレベルで跳び上がったりできた。だが、自分の筋肉や骨をフル稼働させている実感はなく、疲れも出なかった。この武器を持って戦うことで、身体能力が底上げされていたのだ。
それが分かっているからこそ、ゲンマはここに残って4体のローブ人形を相手にすると言った。自分の武器の力で、復活を遅らせることもできるから。
しかし、ウィーネが残ると言ったことで、それは傲慢だとすぐさま悟った。この武器を手にしていれば幾分戦えるのは確かだが、それで自分1人で戦えると思ったのは驕りでしかない。そんな自分が恥ずかしくなる。
そして同時に、残ると言ってくれたウィーネがとても頼もしかった。
ウィーネはゲンマと背中を合わせる。周囲で再生し始めたローブ人形に意識を向けながら、ウィーネは後ろに立つゲンマの存在を確かに感じていた。
「…罪のない人たちを襲うような不届き者にも、あんたは優しいんだな」
先ほどクラカに言った「術者を殺すな」というお願い事。
昔の話を思い出すのも何だが、恐らく自分が今まで所属していたギルドのメンバーだったら、この状況で誰もが術者は殺していいと主張しただろう。ウィーネ自身、そう判断した可能性が高い。
だが、たとえ無差別に人を襲うような輩でも、このゲンマという男は情を捨てきれない。
「優しくなんてないよ。ただ生き物を殺す罪悪感に耐えられないから、そうしたいだけだ」
ウィーネの目の前で、再生した緑と青のローブ人形が立ち上がろうとしている。1人2体を相手にすると早い段階で決まり、その際にウィーネと相性の悪い「土」と「火」属性のローブはゲンマが引き受けると言ってくれたのだ。その計らいには答えたい。
「確かにあんたは、心が弱いのかもね」
恩知らずの商人に八つ当たりをされたことで、ゲンマは凹んでいた。あのオーク討伐クエストを受けるかどうかに悩んでいたのを見ても、打たれ弱いのは分かっている。
「でも、あんたのそういう考えは優しさなんだと、あたしは思うよ。個人的にね」
アルナの言う通りで、誰かの命を奪うことは本来罪深いことだ。これまでウィーネも、かつて所属していたギルドのクエストでオークや反逆分子、その他諸々討伐すべきとされていた生き物の命を何度も奪ってきた。それに対しては特に何の感慨もなかったが、ゲンマと触れ合ったことで少し見直すべきかもしれないと思い始めている。
罪悪感に耐えられないからだとしても、そうして罪深い行為を避けようとするその姿勢は、情けとも言える。つまりは、彼なりの優しさだ。少なくともウィーネはそう思った。
「…ありがとう。ウィーネも大概、優しいよ」
背中合わせのゲンマの表情は見えない。だが、笑っているのは分かった。今のウィーネも、同じ表情だから。
ローブ人形が立ち上がり右腕を伸ばしてくる。
ウィーネもまた、拳を構えて自分なりの戦いを始めた。
◆ ◇ ◇ ◇ ◇
「ダンナはおかしな奴だ」
雑木林へと向かいながら、アルナの横を駆けるクラカは言う。相変わらず、会ったばかりの時のおどおどした雰囲気との差がすごすぎて、アルナには同一人物には見えないが。
「ゲンマさんがですか?」
「ああ。普通、誰かれ構わず襲ってるやつなんざブッ殺したって誰も責めねェ。ギルド管理本部さえ、殺しても構わねェなんて言う始末だ。何より、殺すなってのは相当に難易度が高ェぞ」
拘束は抹殺より難しい、というのはアルナにも想像がついた。拘束するためには対象を殺さずかつ抵抗できないほどに弱らせる必要があり、そのため攻撃する際には手加減が要る。しかし抹殺であれば、力の加減をせずに全力で攻撃しても大丈夫だ。故に拘束には、技術がいる。クラカは今回初めてこうしたクエストをするのだから、その難しさを理解しているようだ。
「…ですね。私もそう思います」
「だったらよォ…」
「でも、ゲンマさんはそういうのを好まないんです」
「なんだそりゃ、平和主義者ってかァ?」
鼻で笑うクラカ。
確かに、ゲンマは平和主義者なのかもしれない。けれど、昨日の夕飯の場でゲンマが吐露した気持ちを聞くに、曖昧な気持ちや気まぐれでそうした主義を掲げているわけではないのは確かだ。
「私だって命はできれば奪いたくはありません」
「たとえ相手が犯罪者でもか?」
「はい」
ふん、と鼻を鳴らすクラカ。納得はしていないらしい。
同じギルドに所属するからと言って、仲間の意見や思想を無条件で受け入れろとはアルナも思わない。ゲンマやウィーネだって、それを望まないだろう。だから、今すぐ納得してほしいとは考えていないし、今回のクエストで相手を殺してしまってもゲンマは恐らく責めないだろう。それでも、できればこの先、冒険を共にすることで理解だけはしてほしいと思った。
「もうすぐです」
そうこうしている内に林が近づいてくる。
草原を駆けながら探知魔術を発動する。走りながらだと精度は落ちるが、大まかに術者の位置を見つけられれば十分だ。それに距離が近づいたことで、ゲンマの助けがなくとも探知できる範囲にいるはずだ。
「林の奥…南側に強いエネルギーの反応があります!」
「よーし!」
林へ突入し、改めて銃を構えるクラカ。
それからアルナの探知魔術を基に、術者と思しき反応がある南へ向かう。
「いたぜいたぜェ! 覚悟しやがれ!」
「!!」
茂みの奥に、白いローブを被る何者かがいるのに気づいた。クラカはもちろん、相手も同じタイミングで気づいたらしいが、その白いフードの術者と思しき人物がこちらを振り向いた直後にクラカが発砲した。
「ぎゃっ…!」
命中したらしく、短く濁った叫び声が響き、赤い飛沫がアルナの目に映る。
アルナは気持ち走るのを速めて、その白いローブ――声からして男だ――の下へ向かう。叫び声や血と思しき液体が飛び散ったのを見るに、今度は人形ではないだろう。
「あの悪趣味な人形使いはテメェか?」
「だったら…どうする?」
撃たれた拍子に、フードが外れて白いローブの術者の顔が明らかになった。浅黒い肌に、瘦せた顔。灰色の髪をした男だ。何とも不健康そうな見た目をしている。白いローブは右肩が血で滲み、呼吸も乱れているものの、掠っただけでまだ命に別状はなさそうだ。
そして、その男の傍らには、白い布で巻かれた人と思しきものが4つ並んでいる。もしや、この男が人形を使って襲った人たちだろうか。
アルナは杖を構え、クラカも男に銃口を向けていたが、男は挑発するように笑う。
「ははは…よくここまで辿り着いたものだが…」
そう言った直後、男の後ろにあった茂みから、白いローブの人形が出てきた。さっき遭遇した4体の人形よりも上背があり、フードの下には無機質な顔がある。顔立ちや生気のなさからこれも人形とすぐに分かったが、クラカの手にある銃では動きが止まらなさそうだ。
「本体の私が無防備とでも思ったか」
「まァ、そんなこったろうとは思ったがなァ」
クラカは右手に持っていた銃をホルスターに仕舞うと、腰の後ろに手を回す。左手にある銃は男に向けたままだ。
「それと…この連中はまだ生かしてある」
男が、足元に転がる4人の人間を見下ろす。
拘束されている人は4人、アルナたちを襲った人形は4体。人形はそれぞれ自然エネルギーを使った魔術を操り、この捕まっている人たちも生きている。そこまで考えてアルナは、男を見た。
「この人たちの力を利用して、あの人形を使役している…?」
「概ね正解だ。人形を操っているのは私だが、あの人形4体とこの4人はそれぞれ繋がっていて、こいつらから力を供給しているのさ」
「で、後ろの白いデカブツはテメェとつながってるとでも?」
「そういうことだ」
捕まった人たちは、この男に利用されている。自由を奪われて、力をただ利用され、再生するにも力を使われる。恐らくは、死ぬまで。
アルナが杖を握る手に力が籠もる。
すると白いローブの人形が両袖から刃を見せたと思うと、勢いよく横に薙いできた。アルナとクラカはそれを屈んで避けるが、人形の刃が近くにあった木を切断し、音を立てて倒れてしまう。殺傷力はさっきの4体を上回るように思えた。
「その銃で私を殺すならそれでもいいが、そこにいる4人がただで済むとは思わないことだ」
体勢を立て直したクラカが再度男を狙うが、男は肩を押さえながら立ち上がった。大きな白いローブ人形は、まるで羽虫のように飛びながら位置を変える。
「どういうことだ?」
「私の魔術で、彼らのエネルギーは私と一体化している。それを解くには私が魔術を解除しなければならないが、その前に私が死ねば魔術も解けなくなる」
言いながら、男は足元に転がる人を足で軽く蹴った。アルナの頭の中が、僅かに熱を帯びる。
「もしこの人たちを助けたいというのなら、君たちは私を殺せない。だが、その人形の力はさっき見たとおりだ」
さらに白いローブ人形は、右手を袖から出してアルナたちに向ける。その手もまた人形のように間接分が玉で稼働するようになっている作り物だ。
そしてその掌から火球が放たれ、アルナはどうにか錫杖でそれを弾く。しかし、人形の反対の掌には水でできた槍が出現し、それをクラカに向けて放つ。クラカは、それを前傾姿勢になって避けるが、水の槍は後ろにあった木を貫通した。
「なるほどなァ。そこにいる4人の力はこいつも使えるってことかィ」
「つまり時間が経てば経つほど、彼ら4人の力は吸い取られていく。さあ、君たちはどちらを選ぶかな? 私を殺して彼らも見殺しにするか、彼らを助けるために、そこの人形にやられるか」
アルナは迷う。
この男の言う通りなら、あまり時間はかけられない。この白いローブ人形を相手にするのは厳しいし、それにゲンマとウィーネたちも4体のローブ人形を相手にしているのだ。だからと言ってすぐにこの男を殺してしまえば、4人は助からない。
ローブ人形が、今度は地面に両手をつけて、地面から土の棘を生やしてきた。それをアルナとクラカは後ろに跳んで避ける。考える暇すら与えてくれないが、どうすればいいのか。
「オレならこうするなァ」
得意げに笑う男を見て、クラカは腰に回していた手を前に出した。その手には、既に広げられた巻物が握られている。
直後、巻物に記されていた何らかの術式が光りだし、煙を吹き出す。視界が煙で妨げられるが、次の瞬間に野太い轟音が鳴り響く。思わず目を瞑るアルナだが、やがて目を開けると煙は収まり、クラカの右手には新たな銃が握られていた。先ほどまで持っていたものより頑丈に見えるその銃は、銃身がやけに太い。
銃口からは縄のようなものが伸びており、その先にあるのは全身を木に縛り付けられた白いローブ人形だ。縄の先端には呪文が書かれた札が結ばれている。巻物から銃を召喚すると同時、煙に紛れて白いローブ人形を撃ち、魔術が施された縄で自動的に人形を括り付けたのか。それにしても、煙が立ち込める中でも正確に狙えるとは、クラカは視力がいいのかもしれない。
アルナが理解すると、クラカはにやりと笑う。これで人形の動きは封じたわけだ。
「あ…っ?」
「捕獲用の銃さァ。これで後は…」
あまりに素早く人形が無力化されて、呆気に取られている男。
クラカが銃口で縄を切断する――銃口に刃が取り付けてあるのが見えた――と、手ごまを失くして逃げようとした男に向けて同じ銃を撃つ。魔術で操ることができる縄の速さからは逃れられず、男はぐるぐる巻きに縛られて地面に倒れ伏した。その縄の先にも、同じように動きを封じる札が括り付けてあるので、これで簡単には動けないだろう。
さらにクラカは、左手に持っていた銃を男に冷静に向けた。
「話を聞いてなかったのか、私を殺せばこいつらは…」
「殺しやしねェよ。でないとうちの
男の話に耳を傾けず、クラカは銃を連射した。彼女はこの距離で外すような腕ではなく、一発一発が確実に男に命中し、その度に男は短く濁った悲鳴を上げる。アルナも思わず目を背けた。
銃声が止んで、アルナは男にもう一度目を向けた。よく見ると、クラカが撃った箇所は正確に急所から外れており、男の方は痛みで失神している。
「嬢ちゃん、止血してやれ」
「は、はい…」
クラカの指示に従って、アルナは撃たれたところから流れる血を魔術で凝固させ、止血だけする。血の流れが止まったのを確認すると、アルナは魔術を止めた。
「これで、ダンナたちの方にいる人形どもも動きを止めるだろ」
「そうですね…」
魔術は、術者が意識を失ってしまえば効力がなくなる。
クラカは、4人の被害者を助けるのと、ゲンマの気持ちを尊重して、急所を外して痛みだけを何度も与えて気絶させた。そして、意識が戻った時に簡単には逃げられないように魔術の縄で捕縛したのだ。
「でも、さっきの4体と戦った時にその銃を使えばよかったんじゃ…」
「それがこいつはな…」
言いながらクラカは左手に持っていた通常の銃をホルスターに戻す。そして、右手に握っていた捕獲用の銃を、魔術を使って異空間に転送すると。
「あ、あの捕獲銃はあんまり大人数を相手にするのは難しくてぇ…そ、それに今の私が使うには魔力がちょっと足りてなくてぇ、ら、乱用は難しいんです…それに、さっきはゲンマさんたちがいたので、巻き込んでしまうかもしれなかったですしぃ…」
「なるほど…でもこうして大本の術者はちゃんと捕まえられましたね」
銃を手放した瞬間、おどおどしたクラカに戻った。この性格の大きな切り替わりにアルナもひきつった笑みを浮かべるほかない。ともあれ、今回は相手にするのが白いローブ人形と術者である男だけだったし、味方もアルナだけで救出対象の4人は横になっていたから狙いやすかったというわけか。
「さて、あとはこの人たちですね…」
そしてアルナは、布にくるまれ横たわっている人たちの下へと歩み寄る。
布の様子を観察するが、布自体には魔術が施されている様子はない。慎重に布を解いて、
草原で4体のローブ人形を相手取っていたゲンマとウィーネは、息が上がってきていた。特にゲンマは、黒い武器のおかげで身体能力が向上していると言っても、スタミナはまだ人並だと思い知らされている。黒い武器で攻撃してローブ人形の再生を遅らせて、少しでも体力を回復させるというその場しのぎの戦術を取っていた。そして余裕ができれば、ウィーネが相手にしていた人形も攻撃する。それを繰り返している内に、体力が底をつきそうになっていた
だが、不意に人形たちが動きを止める。
「お…?」
手の中にある剣を盾に変えて攻撃を防ごうとしたゲンマが、思わず声を上げた。ウィーネも同じだったようで、拳を構えたままローブ人形を凝視する。
やがて、人形はそれこそ糸の切れた操り人形のように、地面に倒れ伏した。今までにない動きだが、戦法を変えたというよりも力尽きたと判断した方が自然である。
「どうやら、あっちが上手くやってくれたみたいね」
「ああ」
頷いて、ゲンマは念のために、黒い杖でローブ人形を全員砕いた後、ウィーネと共に林へと向かった。
◇ ◆ ◇ ◇ ◇
ゲンマとウィーネは、アルナたちと合流して状況を報告してもらった。術者はクラカの手で拘束されたが命に別状はなく、今は失神しているだけという。捕まっていた4人も衰弱しているものの、アルナの医療魔術のおかげで容態は一先ず安定しているそうだ。代償として、魔力を使いすぎたアルナは今クラカの膝枕で横になっているが。
「と、とにかく皆さん生きていますぅ…」
「そうか…よかった」
クラカが締めくくると、ゲンマは安心する。ウィーネはその報告を受けて、クエスト用紙の通信魔術を使って後始末のディスパーチャを呼ぶ。ゲンマは、横になっているアルナの肩に、手を置いた。
「ありがとう、アルナ」
「…?」
魔力不足、という状態がゲンマにはいまいち想像できないが、つらそうなのは見ているだけで分かった。できるだけ優しく言葉をかけてやると、アルナはゆっくりとゲンマの方を見た。
「君がいたおかげで、こうして敵を探すことができたし、捕まった人たちも助けられた」
「…どういたしまして、です」
「少し、休んでいるといい」
肩を優しく叩くと、アルナは笑みを深めて瞳を閉じる。
続いてゲンマは、クラカの方に視線を向けた。
「クラカも」
「ひ、ひぇぇ何ですかごめんなさいぃ!」
「いや、怒ってるわけじゃない。むしろ逆だ」
声をかけただけで謝るクラカを宥めつつ、話を進める。本当に、ついさっきまでの威勢のいい姿が夢か幻のようだ。
「ありがとう、お願いを聞いてくれて」
視線を横に向けると、クラカの銃で気を失っている男がいる。ロープで縛られているので目覚めても何もできないだろうが、それをやってくれたのはクラカだとアルナはさっき話してくれた。
「こ、殺しちゃった方がいいと思ったんですけど…自分が死んだら捕まえてた人たちも死ぬって脅されたのもありまして…」
「…でも、クラカさん…殺してしまったら、
わたわたと説明するクラカだが、横になっているアルナがゆっくりと言葉を紡ぐ。それで余計クラカは「あわわ」と慌てふためくが、ゲンマはそれを聞いて改めてクラカを見る。すると。
「ご、ごめんなさいいいい! 私ごときがえらそーで反抗的なこと言ってしまってぇ! 死んで詫びますぅぅぅ!!」
「待って、落ち着け」
混乱極まり涙を流すクラカの頭に、ゲンマは手をそっと置く。
「事情があったとはいえ、クラカは結果として誰も殺さずに捕まってる人たちを助けて、こいつを捕まえてくれた。君のおかげだよ」
「…ふぇ?」
「だから、自信を持っていいんだ」
銃を持っている時は兎も角として、このクラカという少女は自分に自信が持てない。たとえベストを尽くして結果を出しても、自分が不十分だという部分をどこかに探して、やはり自分はダメなのだと思ってしまう。
そういう面が、ゲンマにはどこか親近感を抱かせて、放っておけなくなるのだ。
だからゲンマは、クラカに正直な気持ちを伝えて、評価した。自分で自分に自信が持てないのなら、他人が自信を与えればいい。その言葉をどう受け取るかは本人次第だが、それでもかけてあげずにはいられない。
「そうだよ。戦いの前なんてビビッて帰ろうとしてたのに、ここまでやれたんだ。あんたは強いよ」
「…はい。とても、頼もしかったですよ…」
ウィーネとアルナも、クラカに言葉を贈る。
するとクラカの瞳が潤み、ぼろぼろと大粒の涙がこぼれ始めた。
「あ、ありがとうございますぅ…!」
両手で顔を押さえて、泣き顔を見られまいとするクラカ。
そんな彼女を、温かい気持ちで見ていると、バタバタと多くの足音が聞こえてきた。
やって来たのは、数にしておよそ10人ほど。全員身なりは同じで、全身を銀の鎧と兜で武装し、腰には剣を提げ、顔どころか素肌さえ見えない剣士。後処理係のディスパーチャだ。
「このあたりで、民間人を襲っている奴を拘束したという連絡魔術があったが…」
「あー、それあたしたち。で、こいつが犯人、こっちの4人が被害者で全員生きてる」
「了解した」
ウィーネが手短に伝えると、3人の剣士が拘束した男の下に、残りの7人で負傷者を搬送する準備を始める。彼らはどうやって個々人を判別しているのだろうか、とゲンマは思ったが便利な魔術でもあるのだろうと適当に考える。
「その4人の方たちは、あの白いローブの男の人の魔術で、エネルギーがひとつになってしまってるんです…。なので先に魔術を解いていただければと…」
「分かった、こちらで対処しよう」
ディスパーチャの1人がアルナから話を聞いて頷く。どうやって解決するのかは知らないが、任せてよいだろう。
「こいつ…まさか…!」
だが、拘束していた男の顔を見て、剣士の1人が驚いたような声を上げた。その声に、他の剣士やゲンマたちも食指が動く。代表して、ゲンマが聞いてみた。
「知っているんですか?」
「西方のサンセルディアから逃亡した魔術部隊の男だ。問題を起こして部隊を追放された後、報復として関係者を殺害、国内に保管されていた禁術書を持ち出して逃走。その後も国外で犯罪行為を繰り返し、指名手配されていたが…」
剣士たちは、男が抵抗しないのを確認すると、4人の負傷者と同じように担架に載せる。ただし、目覚めても抵抗できないように、革製のベルトで担架に縛り付けていた。既にロープでぐるぐる巻きにされている上にベルトとは、窮屈そうだ。
すると、剣士の1人がゲンマたちに向き直る。
「協力に感謝する。君たちが生け捕りにしたおかげで、この男が盗んだ禁術書の在処や、国外で協力関係にあった犯罪者の情報を調べられる」
「あ、ああ…」
「今後とも、よろしく頼むよ」
剣士は頭を下げると、クエスト用紙に遂行確認のサインを書き、他の面々を連れてその場を迅速に去っていった。後には残されているのは、ゲンマたちだけだ。
「…生きた人間を使って人形を操るあいつの魔術、その禁術書に書いてあった術なんだろうかな」
「かもね」
捕まえた人物が、思っていた以上の犯罪者だった。実感が未だに湧かずぼんやりとゲンマが呟くと、ウィーネが同意してくれた。
「…よかった、ですね」
アルナが、ゆっくりと声を出す。それは自分に向けられている気がして、ゲンマはそちらを見た。クラカも、アルナに視線を落とす。
「ゲンマさんが…あの時、クラカさんにお願いした、から…あの人たちに、感謝してもらえましたね」
「そしてクラカが殺さなかったおかげ、だね」
ウィーネも続けてクラカを評価してくれる。
誰かを殺すことへの罪悪感を恐れて、クラカに殺すなとお願いをした。そして、クラカがそれを守ってくれたおかげで、こうして誰かから感謝してもらうことができたのだ。
オーク討伐の時に自分が手を合わせたことで、アルナとウィーネも心無い言葉を浴びせられた。あの時の行動はゲンマが良かれと思ってやった行動で、今回のクラカへのお願いもほとんど同じだ。
けれど、そのゲンマの行動がこうして良い方向に働いたのだ。
「…そうだな」
その事実をアルナが教えてくれて、嬉しさが心の中でこみあげてくる。
クラカも、涙ぐみながら「えへへ」と笑っていた。
◇ ◇ ◆ ◇ ◇
帰り道は、未だ魔力が回復せず動けないアルナをゲンマが背負って歩いた。他人を背負ったことなど前の世界でも数えるほどしかなかったので、落とさないように細心の注意を払う。
「ごめんなさい、ゲンマさん…私重いですよね…」
「いいや、全然」
背負われるアルナが恥ずかしそうに言うが、ゲンマは首を横に振る。確かに重みは感じているが、とても軽いと思うし、辛いのはアルナだろうから余計に気を遣わせるわけにはいかない。何より、女性に対して体重のことであれこれ言うのは悪手だと知っている。
それよりも、ゲンマが気にしていることは。
「へぇ、見た目の割に結構軽いわね、これ」
「どういう仕組みで形が変わるんでしょうかぁ…?」
ゲンマがアルナを背負っているからという理由で、ウィーネがあの黒い杖を代わりに持ってくれていることだ。
不安になるのは、あれが触れたものを物理法則を無視して破壊するということ。ゲンマは元の持ち主だから平気なのかもしれないが、それ以外の人が持ったり触れたりするのは危険ではないか。
そう思い、ギリギリまで持たなくていいと抗議したものの、最終的に押し切られてしまった今、こうしてウィーネが持っている。だが、ウィーネは手の中でその黒い杖を軽く叩いたりくるくる回したりしているが、その手が砕け散ったり切れたりなどはしていない。隣を歩いているクラカも興味深そうにつついているものの、同じく指がへし折れたりもしていなかった。
「うーん、でもゲンマがやってたみたいに形を変えたりはできないわ」
両手で黒い杖を持って唸るウィーネは、どうやら杖を剣や盾に変えたいらしい。だが、杖はずっと杖のままだ。
その様子を横目に見つつ、この武器の力を改めて考える。形を自在に変えることができて、持って戦っている間の身体能力は上がる。触れたものを破壊することができるが、どうやら自分の手に持っていない時はそれらの能力が機能しないのだろうか。だとすれば、無作為に触れている人たちを傷つけるような殺戮の武器というわけでもないらしい。自分が使う際には細心の注意を払うべきだが。
「さ、着いたわね」
陽の光がオレンジ色になり始めた頃合いに、ゲンマたちはギルド管理本部へと到着した。後はクエストの賞金を受け取って、それからギルドハウスの契約をすれば今日は終わりだ。この時間になると、新しいクエストを受けようとするギルドはないらしく、クエストが貼り出された掲示板の前には人もあまりいない。
「ルスター、いるー?」
受付に来ると、勝手知ったる様子でウィーネがルスターを呼ぶ。彼女は丁度奥の方で誰かと話をしているようだったが、こちらの姿を認識するとすぐにこちらへやって来た。彼女にはここへ来てから世話になりっぱなしだと、ゲンマは思う。
「戻られたんですね」
「ええ。ディスパーチャから感謝までされちゃったわ」
署名入りのクエスト用紙を渡しながら、ウィーネは得意げに言う。ゲンマも笑って頷くと、ルスターも微笑んでくれた。それから彼女は確認のために目を通してから、部屋の奥へ行って金庫から布袋を取り出す。あの中には、クエストの賞金が詰まっているのだろうが、単なる金庫には到底思えない。きっと、魔術か何かでガチガチに保護されているのだろう。
「こちらが今回の賞金です」
「ありがとう」
差し出された布袋の重さは、昨日よりも少し重い。何せ今日のクエストの賞金は42ベルガで昨日よりも少し多い。お金の重みというのは嬉しいものだ。
「で、ギルドハウスの契約もしたいんだけど…」
そしてもうひとつの大事な話を、ウィーネが切り出す。まさに今日のメインイベントと言っても過言ではない。
「えーっと…それについて、なんですけど…」
すると途端に、ルスターの笑顔がひきつった。額から脂汗が垂れ、何か問題が起きたのは明白である。
ゲンマは、背負っているアルナの重さも忘れて、心臓が嫌な鼓動を繰り返し始めているのを感じ取った。
「実は、私が席を外している間に、情報の連携が…上手く行っていなかったようでして…」
視線を左右にせわしなく動かしながら、ぽつぽつと状況を話すルスター。
ゲンマの視界がぐらぐらと揺れ始めた。
「その、ギルドハウスの空きが…なくなってしまいました」
タイミングがいいのか悪いのか、ギルドハウスの鐘が夕刻を告げた。
◇ ◇ ◇ ◆ ◇
ここ数日世話になりっぱなしの食事処で、ゲンマたちは途方に暮れていた。
「ご、ごめんなさいぃ、私が今日初めて会ったときあんなお見苦しい姿をお見せしたばかりに…」
深々と、テーブルに額がつきそうになるほど頭を下げるクラカ。
「いえ、私のトラブル体質のせいです、これは…」
魔力不足の影響で、机に突っ伏して弱弱しく告げるアルナ。
「いや…俺が今朝、時間を押してでも契約しておけばよかった…」
自体深刻に受け止め、水の入ったコップを両手で握るゲンマ。
周りは賑わっているのに、今やこのテーブルだけはお通夜のような有り様で、あと一歩で契約できたギルドハウスを逃した原因は自分にある、と誰もが思っていた。
ただ1人を除いて。
「はい暗い空気そこまで! 料理来るよ!」
手を叩くウィーネ。それと同時に、女将がまた鍋料理を持ってきてくれた。昨日とは違って、スープが濁っている。ゲンマがいた世界の料理で例えるなら、とんこつラーメンのスープみたいだ。
「今日はまたどうしたってんだい?」
「いやー、それがあたしたちが契約しようとしたギルドハウス、別のギルドにとられちゃって」
「あらら、そりゃ残念だねぇ…」
心底同情するように言いながら、女将が酒瓶を1つテーブルに置く。やはり頼んだのはウィーネで、彼女はどうやら1日の終わりに酒を飲まないとやってられないらしい。今日のように理不尽な目に遭った日などは特にだろう。
「まぁ、また当分宿屋生活になるね」
取り皿に料理をよそいながらウィーネが言う。先ほどは場の空気を切り替えてくれたが、やはり思うところはあるらしく、表情にはあまり明るさがない。
「どうしてこう、間が悪いんでしょうかね…」
多めに盛られた取り皿を受け取るアルナ。魔力が不足しているから多めに食べて回復した方がいいという、ウィーネの計らいだ。この世界での魔力は食事で補えるらしい。
ルスターから、何故空きがなくなったのかは聞いている。確かにルスターは、ゲンマたちのギルドがクエストから戻り次第ギルドハウスを契約するという話を、受付係で共有してくれた。しかし昼過ぎにルスターが休憩でギルド管理本部を出た際、新たに訪れた別のギルドが乱暴な態度で半ば強引にギルドハウスの契約を迫ったという。そのせいで、残り1つだったギルドハウスは空きがなくなったのだ。
「はうぅ…無念ですぅ…無情ですぅ…」
控えめに取り皿を受け取るクラカ。ゲンマはその言葉に大きく頷いた。アルナと初めて会った時に相対したあのガラの悪い2人の時もそうだったが、この世界にも横車を押すようなやり方をする輩は残念なことにいるらしい。
「あー、もう…契約できなかったのは誰のせいでもないよ。間が悪かったってだけで、アルナの体質とも判断できないんだから」
ゲンマに取り皿を渡しつつ、ウィーネは皆を励まそうとする。本当に、彼女の気丈さには頭が上がらないし、そんな彼女に感謝を込めてグラスに酒を注いでやる。「ありがと」とウィーネは笑ってくれた。
「…一応、ギルドハウスに空きができたらすぐにこっちへ話をくれるよう、ルスターさんには言ってある。それを待とう」
ゲンマは、落ち込むのは後で1人で勝手にやっておくと決めて、今後の方針を決める。
その前に、全員の取り皿に料理が渡ったのを確認してから、「いただきます」と全員で告げてから食事を始めた。
「正直、いつ空きができるかは分からないけどね」
「そもそも空きができるのってどういう時なんだ?」
「そ、それはやっぱりぃ…ギルドが全滅するか、戦えなくなって登録を抹消せざるを得ない、とかでしょうかぁ…?」
「…何か、人に不幸が訪れるのを願っているみたいで嫌ですね…」
料理を食べ進めながら話し合う。味の方は、本当に豚骨スープのような感じでパンチがある。この世界の食文化については未だに分からないところが多く、このスープも本当に豚骨スープではないだろうが、今は美味しければ何でもよかった。
「新しいギルドハウスができるって可能性はあったりしますかね?」
「低いわねぇ…それっぽい話が出てきてるってルスターは言ってたけど、仮にそうなったとしてできるのは数か月先だろうし」
早くもお代わりをするアルナの取り皿に、追加でよそいながらウィーネが答える。元々、冒険者の登録が増えてきたことに併せてギルドハウスの新築もセントラルタウン議会で上がっていたらしい。だが、お偉方が予算の捻出や後々のことを考えて渋っているため、上手く行っていないとのことだ。どこの世界も上層部の腰は重いのだなと、しみじみと思う。
「まぁ、私らの方針は変わらないんでしょ?」
「お代わりいる?」とウィーネが目で尋ねてきたので、ゲンマは取り皿をウィーネに渡す。よそってもらうのは申し訳ないが、ウィーネの言葉にゲンマは頷いた。
「ギルドハウスに空きができるまでは、クエストを続けて生活費を確保していかないとな。一番いいのは、今日みたいに程よい難易度と賞金のクエストを継続して受けることだ」
「そうなります、よねぇ…」
「けど、ちゃんと休みは作りたい。皆だって今日みたいにずっと戦い続けていたら身体を壊す。だから、休養日も設けていきたい」
もちろん、生活費を稼ぐために連日クエストに明け暮れていては、いつか身体を壊してしまう。前の世界でゲンマ自身が過労で心身を患ったように。今となっては大切な仲間の皆を、同じ目に遭わせたくはなかった。
とりあえずの方針はそうなったものの、不安は尽きないが。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
ギルドハウスの契約はできなかったが、まだ宿屋で寝泊まりができるだけ十分だと、アルナは思う。
「体調は良くなった?」
「ええ、何とか…後は寝て休めば大丈夫かと」
「そうか…よかった」
ベッドを見上げて屋根のありがたみを噛み締めていると、ゲンマが気遣いの言葉をかけてくれる。先ほどの美味しい鍋料理のおかげで多少魔力は回復したが、まだ本調子ではない。言った通り、眠って休めば明日には万全の状態に戻るだろう。
宿屋は基本的に2人1部屋となっているらしく、ゲンマと同じ部屋で寝泊まりするのは最初の日以来だ。ウィーネとクラカは、今頃隣の部屋で休んでいるだろう。
「…ギルドハウスの件は残念だけど、あまり気に病まなくていい」
「?」
眠れないのか、ゲンマはアルナに話を続ける。アルナも、まだ眠気は迫ってきていないので、応じることにした。
「さっき、自分の体質のせいでギルドハウスが契約できなかったって言ってたから。気にしてると思って」
「…心配させてしまってすみません」
ゲンマと出会った時も、ウィーネと出会った時も、今日のことも、自分の体質のせいではないかという不安が頭の中に淀んでいる。それをどれだけ他人から「違う」と言ってもらえても、それだけで気持ちがきれいさっぱり晴れるなんてことはない。
けれど、自分を気遣ってくれている人を、そしてその気持ちを無碍にはしたくなかった。
「ゲンマさんも自分のせいだって言ってましたけど、そんなことはないって私は思ってますから」
「…そうかな」
「そうですよ」
ここ数日、ゲンマと一緒に行動をして分かったことがある。彼は、どんな小さなことでも深刻に受け止めてしまって、失敗をすると全てが自分のせいだと過剰に自分を追い込んでしまう。そういう性格なのかも知れないし、自分も他人のことはあまり言えないが、それで苦しんでいる姿を見るのはアルナもつらかった。
「そういえば、今日のクエストでクラカさんが言っていたんですけど…」
「?」
「クラカさん、ゲンマさんのこと『リーダー』って言ってましたよ」
「え?」
驚いたように、ベッドで寝転ぶゲンマがこちらを見る。その驚きぶりに、アルナも可笑しくてつい笑ってしまう。
銃を握っていて興奮状態だったクラカだが、彼女は理性を保っていた。だから、ゲンマのことを「リーダー」と呼んだのも、恐らくは嘘や気まぐれではないだろう。
ギルドに限らず、組織の規模が大きくなるとリーダーを決めるのが妥当だ。今のところ、アルナたちのギルドで誰がリーダーかという話は出ていないし、恐らくは誰かをリーダーにするということもないだろう。だが、仮にリーダーというポジションを作るのであれば、ゲンマが適役かとアルナは思う。
「…俺はそういうのは柄じゃないよ。誰かをまとめて導くなんて俺にはできないし、荷が重すぎる」
そう答えるのは、ゲンマの性格が分かり始めていたアルナも予想していた。さらに言えば、誰かをリーダーにしようと提案したところで、ゲンマは誰にするかをまた悩んでしまう。なので、この話についてはもう言わないでおくことにした。
けれど。
「ゲンマさんの思慮深いところとか、できる限り人を殺したくないっていうところ、私は好きですけどね」
あれこれ深く考えてしまうのは、それだけ物事に対して真面目に、真剣に向き合っているということ。それ自体は別に悪いことではないし、それで余計に深く思い悩んでしまうのはこれから改善していけばいい。
そして、クラカに異質と言われた、誰も殺さないという主義もアルナは尊重したい。
これまでアルナが暮らしていた小さな集落はとても長閑で、人を殺したり傷つけたりなどの血生臭い話とは無縁の場所だった。雪が積もった時はみんなが一団となって助け合い、新しい命が芽生えた時は集落を上げて祝ったものだ。そこで見るもの聞くものが世界の全てだとは思わなかったが、それでもその集落で命の大切さや、人と人とが協力し助け合って生きていくことの大切さは学んだ。だからこそ、無暗に生き物の命を奪いたくない。
そうして自分が大切にしていることを、ゲンマは言葉と行動で示している。それがアルナにとっては好印象だった。
「…もう寝よう。明日も忙しくなるだろうから」
「…はい、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
ゲンマはアルナに背を向けて、眠りに就いた。
その言葉に、ほんの少し恥ずかしさが混じっているのには気づいている。少しでも、自分の気持ちが伝わったらいいなと思い、アルナも目を閉じた。
ガンナーの持ってる銃、皆個性が出ててカッコいいから防御力の低さとかあんまり気にしない
だから運営さんガンナー増やしてくれませんかね…