回帰を繰り返すうちに獲得した技術がある。
権能卸と謂い、契約した蛇と呪力融合することでその個体の能力を術者が駆使することができる技だ。大変便宜の良い能力で、喩えば今みたいに騰蛇の白黒色違いの両翼を背中から生やして超高速で空を飛ぶことだってできるのだ。高下駄もあり外見はさながら天狗である。
此処はカムチャッカ半島から然程離れていない北太平洋。爆速で用を済ませた筈がいつの間にか日付が変わっていたことを知った俺は早急高専への帰路に着いているところだった。
沖縄の海辺にてウロボロス——彼の権能卸は俺がまだ領域展開名を思い出せていない所為で広範に視ることができないでいる——に物騒な気配がするとの報告を受けた俺は現場へと向かった。
千島列島のうち過半数を超える島々を正体不明の怪物が襲っている。近辺の海洋環境を保全するロシア海軍と海上自衛隊が艦船を派遣したようだが呪力を持たざる非術師の現代兵器では闇夜の礫状態で、何艘もの艦艇が原型を無くし黒煙を撒き散らしながら漂流していた。
早速リヴァイアサンを召喚し一帯の人間を避難させてからウロボロスの眼で軽く視たところ元凶が海底にいることが判った。位置的にラートシカムイやアッコロカムイと踏んでいたのだが地中に潜った途端に事態の深刻さを理会した。
特級仮想怨霊浦島太郎。
亀を助けて竜宮城に導かれた浦島太郎は乙姫達のもてなしにいたく感動して暫く滞在することにした。三年後、地上に帰った彼は魂消ることになる。自分の故郷だった場所には元いた家も村もなくなっていたのだから。人間界と竜宮とでは時間観が異なり海底での三年は地上での三百年だったのだ。土産に貰った玉手箱を開いた彼は忽ち老化した。
…とここまでが一般的に知られているお伽話となる。
呪術界での共通知識はこうだ。
鎌倉幕府滅亡後、京都の北朝と吉野の南朝に朝廷が分たれた時代、観応の擾乱が勃発した頃のこと。まだ現役で呪術界を率いていた俺と天元の元に奇妙な情報が舞い込んできた。なんでも讃州の
かぐや姫の蓬莱だったり鳳凰の羽だったりと不老不死という甘言に惑わされ怪異に淪落する事例は腐るほど見てきたので今回もその口だと反乱軍指導者の要請を却下した。しかしそれから半年後に瀬戸内海で活動していた伊予水軍が壊滅の危機に追い込まれ、当時御三家として有力視されていた呪術家系、西洞院家が派遣されて一族が滅亡すると愈々笑い事ではなくなった。
列島全域に結界を敷く大工事に勤しんでいた天元の代わりに俺が調査に出向いた結果、三豊の荘内半島が原因だと判明したのだ。謂わずもがな、日本に数ある浦島太郎伝説発祥の地である。
浦島太郎が特級仮想怨霊となった原因を説明すると、村人に虐殺されたからだ。科学が発展した現代以前の人間は理解できないものを極端に忌み嫌ってきた。暗闇を恐れ、魔物を恐れ、魔女を恐れた。
簡潔に述べさせてもらうと、玉手箱を開けて老化した浦島太郎を目撃してしまった海人達により彼は悪しき妖怪の類と看做されたのだ。その後は言うに及ばず…惨死した浦島太郎は三大怨霊のように怨霊と化し人々の恐怖が彼に無限の力を与えた。
それ以前の過去回では瀬戸内のみならず四国周辺の海洋に潜む万の呪霊を支配していたので海難事故が極端に少なく歴史に多大な影響を及ぼしたこともなかった。突然の事態に困惑しつつも下手に祓除して彼が統率していた呪霊達が海に放たれるよりはと俺は北太平洋に追いやり封印することにした。永劫浦島太郎が海面に浮上することがないように九地勿倭投術の上位使役者でしか成し得ない徹底的な封印を施した筈だった。
…だというのに約六百五十年後の今日、奴は解き放たれた。リヴァイアサンと契約していなければ解除できない封印を一体どうやって破ったのか、根本原因を究明したいところだったが生憎星漿体任務が最優先事項だった。
海底には竜宮城が簡易領域として展開されており、何千もの部屋を回って玉手箱を探して開かなければ地上に戻れないばかりか急激に年老いる仕組みになっている。無論、各部屋には囮の玉手箱や浦島太郎が操る特級相当の呪霊も待ち構えてわけだから一筋縄ではいかない。残念ながら海底ではウロボロスの千里眼が効かないので忍耐勝負をするしかない。
俺は海蛇を大量に喚び出して一つ一つを巡って本物の玉手箱を見つけ出した。その後、出現した浦島太郎を討伐し支配から解放された残り五千の呪霊を祓い続けた。ようやっとのことで権能卸を解除し鰓呼吸から肺呼吸に戻った時には朝陽を拝んでいたのである。
丁度青森に任務に訪れていた加茂家の部隊を呼びつけ後処理を任せて、そして現在に至る。
*
傘状の雲を発生させたり航空管制のレーダーに引っ掛かったり衝撃波で群鳥を殺してしまわぬ程度に減速して高専に帰還するや否や、へみの君は結界の裡側に残る夥しい残穢を鳥瞰した。大方羂索が陰湿で手引きをしたに相違なく、したらば浦島太郎の一件も奴の時間稼ぎと見て良いだろう。どこまでも卑劣な奴めと彼は盛大に舌打ちを溢した。
爆音が上空にまで轟き回り道をすれば東の麓で見慣れた二名が真向かっているのを見留める。介入しようがしまいが必ず星漿体任務を妨害する男に苛立ちを募らせたへみの君は羽団扇を優雅に振るった。因みに羽団扇は蛇精化した彼の翼を見た天元が冗談半分で押し付けた蛇を使役しない際の戦闘術である。主に旋風やら鎌鼬やらを発生させて戦う。宿儺の首を落としたことも幾度かあるので効果は抜群といえよう。
人間相手だと手加減して二十分の一ばかりの疾風を起こせば、衝突寸前だった二人は雷鳴よりも素早く退がった。寸秒前まで己らがいた地面を三メートル抉った者の正体を探るべく面を上げて…ばつが悪そうに目を背ける。成程、責任の擦り付け合いか、中々似通った親子じゃないかと彼は微苦笑を内心に留めた。
二人の元に降り立てば甚爾が直ちに両手を挙げた。
「なんだ、もう喧嘩は止めか?憂さ晴らしをしてやろうと思ったのだが。」
「何怒ってんだよ。俺だって形勢ぐらい弁えられる」
「その前に物事の善悪を弁えてくれへん?甚爾君のこと、ほんま好きやけど嫌いやわぁ。」
「…つーか遅かったな帝サマ」
あ、逃げた。直哉とへみの君は白眼視した。
「浦島太郎の封印が解かれたので一万の水棲呪霊に梃摺っていた。」
「あれ俺の聞き間違い?今なんて仰いました?」
「浦島太郎の封印が解かれたので一万の水棲呪霊祓除に梃摺っていた。」
「アッ、同じこと言わせてしもてすんまへん」
さもありなん、嘗て御三家候補を没落させあわや南北朝時代を大々的に改変しかけた特級仮想怨霊、しかも同級の呪霊を含めて一万体の海原跋扈をたった一晩で解決したという突拍子もない話を澄まし顔で聞ける人間がいようか。
規格外の実力を実際に見たわけでもないのに泡を吹きそうになる直哉と、聞きしに勝る反則ぶりに「チートかよ」と盛り下がる甚爾の反応は至極当たり前だが、十五億の年月を無為に過ごさなかったへみの君の現状もまた当然といえば当然である。
何れにせよ甚爾という最大の懸念が降参したならば事は閉幕に向かっていると断じたへみの君は翼を仕舞うと騰蛇を喚んだ。
………。
へみの君を目視した途端、夏油は知らず識らず天内の袖を掴んだ。それをへみの君に対する畏敬の念が引き起こした、喩えるならば子供が抗いがたい大きな試練に同志の存在を確認するようなものだと捉えた天内は柔な手付きで振り払う。しかし一歩踏み出そうとした躰が強い力で引き戻されるばかりか視界いっぱいに褐返が映ると、夏油の不審な挙動に戸惑いを隠せなくなった。天内だけでなく黒井も五条も。
それでも今し方の夏油の動転の訳を理解していた五条は已む無しといった嘆息とともに更に彼等の前に開かった。それだけでへみの君は凡てを察した。
やおら瞼が閉ざされると暈した紅のアイラインが強調される。騒動が立ち退いた後の高専内は深海のように静かだった。
次に目を開けた時には秋冷の如き漆黒が夏油の背に隠れる天内を見据えた。
「もう一つ言い忘れていた事がある。天内理子、お前は失格だ。」
「…ぇ」
「盾に先んじる鉾として私には星漿体の器が相応しいか否かを見定める義務がある。昨日のお前の私に対する答弁は天元の品位を貶めるものだった。よって、星漿体としての任を解く。何処へでも行くが良い。」
未聞の饒舌が紡いだ一言一句を呑み込むのには多少時間が掛った。失格、品位を損なう、任を解く…へみの君が口にした言葉のどれもがその冷徹な双眸に呼応していたが、言い渡された内容そのものはゼンマイ仕掛けのような慈愛だった。
すると不思議なことに彼等は各々の裡側に慥かな燭明を見出した。一見無愛想で非人情な男の立場故の不器用な優しさ、木洩れ陽もかくやの温もりを。
天内の脳裏に蘇ったのは二人きりで対話した際に最後にへみの君が放った台詞だった。
よくよく考えてみれば奇妙な余命宣告だ。「楽しんでおきなさい」でも、「限られた猶予を噛み締めなさい」などでもなく「それまでによく考えておきなさい」と男は云ったのだ。若しかしたらあの言葉は反旗を翻してでも己の人生を歩む覚悟を決めさせる為だったのでは?敢えて血も涙もない言葉掛けで己を揺さぶり、本心を引き出そうとしたのでは。
天元の意向は釈然としないが、少なくとも彼女達の面前で天内達を庇う五条と対になるように薨星宮への扉を塞ぐへみの君は端から天内を通らせるつもりはなかったように思われる。そんな思考が有り得るか有り得ないかなどはもはや問題ではなく、彼等が率直に受け取った含意だけが行動を促した。
最初に夏油が一揖の後に踵を返した。僅かばかりの忸怩を揺らめかせ、天内の手首を握ったまま。
次に五条が忙しなく顧みつつも二人の後を追い、黒井も後に続く。
帰路の鳥居を潜る直前に天内は足を止めた。振り返って見る。へみの君は興醒めしたかの背中をつくりそっぽを向いたまま蛇を慰撫していた。
乾ききってない目元がまた濡れるのを感じた。
彼女はその場で深々と頭を下げる。見送りの言葉も眴せもないが胸を張れと鼓舞されている気がした。今度こそ満面の笑みを湛えた天内は夏油と五条、黒井と共に階段を降りていった。
…四人の気配が十分に遠かったのを感じるとへみの君は「行ったか」と小さく呟いた。風に溶けて消えた謝罪は騰蛇以外に聞き届ける者はいないとばかり思い込んでいた。
つと、背後の茂みがかさりと擦過する音がする。見返るまでもなく二人は彼の両横に立ち並んだ。
「良かったのかよ、あれで。」
普段ならば君主の決断に疑問を呈するだけで抜剣する直哉でさえ、沈黙のうちに傾聴していた。へみの君は漸く鳥居の彼方を眼差した。
「若者は生を謳歌するのが仕事だ。」
改めて、「付き合わせてすまなかった」と謝る男の横顔がどうしてか川面に散る蛍の光のように直哉と甚爾の目には映じた。気付けばこの世のものとは思えぬ独特の光線で闇を照らし、気付けば夜の淵に淡く瞬く星もかくやと沈んでゆく。絶対的な永遠が、無限の愛の拡がりが寿命を迎えた螢さながらに呆気なく締め括られるのではないかという言いしれぬ不安が過った。
今となれば海辺での夏油への訓戒の理由にも些かの合点がいく。優し過ぎる青年が優しくない呪術の世界に留まることで痛恨を味わい続ける人生を送ってほしくなかったのだ。此度の任務は単なる星漿体護衛任務ではなくゆくゆくは未来を担う若者の資質を試し精神を養う為の試練にしたかったのだ…!
何の為に?少し思慮すれば判ることだろう。帝でありながら独裁者ではない寛大な君主は生の経験を以て同化による列島の安寧よりも、天元よりも今を生きる者達の青春を択んだのだ。
そこに至ると矢張り直哉達の思想に纏わり付くのは得体の知れない憂慮だった。是迄は特段支障なく遂行されてきた同化を何故ヘミの君は断念したのだろうか。
「同化はどうすんだ。」
直哉の疑問を甚爾が代弁した。抑揚のない音色でへみの君は答えた。
「心配要らない。」
「帝様…」
「本当だ。天元の問題はとうに処理してある。」
嘘だ、直感的に二人は確信していた。もはや同化云々よりも星漿体任務を通して彼等近習が具に観察してきたへみの君の異変の方が余程問題だった。よもや己らの存知せぬところで大御心に暗雲が立ち込めているのではないか。永遠が崩壊するような潮騒がどこか遠くから聞こえてきた。
——消えたりしませんよね
そんな率直な不安は直哉が表明する前にへみの君に妨げられた。
「それよりも甚爾、例の拠点に案内してくれ。」
そう云うと彼は騰蛇を還して二人を見遣った。まだ一つ、仕事が残っていた。
………。
盤星教本部、星の子の家。
複数の柱が全階層を貫き内張りを支える星屑のホールには白装束を身に纏った信者達が勢揃いし叩頭していた。己らが盲信する現人神を祀る祭殿にではなく降臨した本物の現人神に。いっそ光輝を放つへみの君の尊厳な勇姿を実見できた名誉に打ち震えるのではなく、彼が発する空間を震撼させんばかりの怒気に。
設立当初の盤星教は純粋に天元とへみの君を仰ぎ、呪術界と非術界の不即不離な関係性を保つ上で普遍的な道徳を拡大させる重大な使命を果たしていた。日本最古の呪術系宗教団体とされ、絶頂期にはその権威は列島全土に及んだとされている。昇り竜となろうとも被支配者に物理的強制力を振り翳すことのない往時の組織を御正体と信奉されるへみの君も天元も重宝していた。近代に移ろうまでの過去の話である。
「五百年前、お前達の邪な目論みで天元が五条の餓鬼に拐かされ危うく計画書が白紙に戻るところだった。時の変遷とともに価値観も風習も変容する、然らば盤星教が私達の袂から離れるのもまた摂理だと一度は赦した。」
罪穢れた宗教団体から彼と天元が背を向け、謂わば神に見捨てられ色褪せた組織はみるみるうちに権威を損なっていった。形骸化した盤星教はしかしながら冗長的に現代まで存続した。
そして現代、到頭沈む寸前となった泥舟の乗船者達は乾坤一擲の勝負に挑んだ。…天内理子の暗殺以来である。
「お前達には失望した。」
日本の永遠の平和を願う天元と己の信念もこうも取り違えるとは。皆まで云わず簡潔な一文で叱責したへみの君の赫怒を如実に感じ取った信者達はまともに呼吸もできずにいた。
神がお怒りだ。何故、どうして。若しや不純物を独断で殺めんとしたことが勘気に触れたのか。事前の報告なしに勝手に行動に移したことが駄目だったのか。
如何にかして寛恕を請わなくてはならない。
…生贄か?天内理子くらいの、瑞々しい少女を差し出せば荒御魂を鎮められるのか。
「憚りながら、大神様…」
「黙れ。言い訳など聞きたくない。」
静かに憤怒を激らせる人間ほど怖いというがそれは神と同一視される存在でも同様なのだと、甚爾と盤星教の橋渡しとなった孔時雨は密かに戦慄を覚えた。何れにせよ彼等が生贄という単語を吐き出さなかったのは不幸中の幸いだった。尠くとも崇拝する神に斬首される不名誉だけは回避することができたのだから。しかしながら死は確定していた。
「今日をもって盤星教の解散を命ずる。但し、その前に私に告白すべきことはないか。」
覆しようのない明朗な勅令が響き渡った。直哉達はへみの君の背後に控えたまま一言も発しない。誰もが声を上げずに益々額を床にめり込ませるなかで立上がった者がいた。
「園田茂だな。」
「はっ。光栄で御座います。僭越極まりないことです。」
「申開きを聞こう。前に出ろ。」
絶対的一神教の代表役員は一歩を踏み出すたびに平伏しそうなほどに腰を折り曲げながら進んだ。常時床の染みでも数えるように頭を垂れ、滅相もないことだ、出過ぎた誉れだと独言しながら。不必要なほどに寸歩不離に接してから漸く立ち止まった。
「疾く申せ。」
「はい、はい。では…」
——園田は初めて頭を持ち上げた。
瞬間、直哉は叫んだ。
「くたばれ蛇蝎!」
「帝様ッ!」
目玉を真っ赤に充血させた般若顔が襲い掛かる。
否、包帯の巻かれた喉仏を咬み千切ろうとした首が切断された。いつの間にかへみの君の左手には羽団扇が握られていた。
ころりと切断された首が信者達の眼前に転がると、場はひとところに紛糾に見舞われた。
自身らが所属する組織の総括者が斬首されたのだ最前列で己の膝で停止した生首に絶叫をあげた老婆が飛び上がる。何かを感知したへみの君が「立つな!」と叫ぶが寸秒遅かった。
パァン!腰を上げた老婆が弾けた。
恐怖は忽ち伝播し、人々は次々と不可視の脅威から逃れるべく身を起こし、ドミノ倒しさながらに上半身を無くして崩れ落ちていった。
……目玉や耳孔や脳漿が飛散し咽せ返る血腥さが充満している。壁際で佇立していたにもかかわらず無傷だった直哉達は自身らがへみの君に庇われたことを悟った。
「み、帝様」
直哉が唖然としてへみの君を見詰める。超然とした背中には憤りがありありと漲っていた。
「羂索…!」
ふんだんの怨嗟を聞き取ることはできず、甚爾が再度呼び掛けると、彼は頬に付着した血を拭いながら振り返った。憮然とした目許が甚爾と孔を真っ直ぐに捉えて離さない。どさくさに紛れてへみの君側として差し控えていたが、彼等の罪は確りと認識されていた。
あっ、終わったな。孔は思考を放棄した。無様な命乞いも止めた。彼は往生際の良い男である。この潔さを早々に別な物事に費やしていればこんな事態にはならなかったのかもしれないと詮無い後悔を溜飲して。
しかれどもへみの君は叱咤を待つ甚爾と懲罰を待つ孔に向かって真逆の勅命を下した。
「お前達は今日から高専で働きなさい。」
十二年後、東京高専一年梔子逸に天与呪縛が発現し、概ね前回と同様に作為的な運命を辿った。