【ロススト】これは恋ではない【コードギアス】   作:染舞

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矢印出ているかと言うとそうでもないんですが、かといって友情メインにいれるのも微妙かなと思ってここに入れました。

でもグラストンナイツ、ありだと思う。


他キャラ
【クラウディオ+マーヤ】固くていびつな思い出


 

「うーん?」

 政庁を歩いていると、そんな声が聞こえた。聞き覚えのある声だ。

 角を曲がり、長い黒髪が見えたとき「やはり」と思わずつぶやいてしまい、その人物がこちらを振り返った。

 ふわりと黒髪がひるがえり、熱く燃えるような青い瞳がこちらを見た。相変わらず、強い意志を感じさせる瞳だ。

「あ、クラウディオ卿。お疲れ様です」

「ああ、君も……疲れてるみたいだね」

 若い女性、というより少女。マーヤ・ガーフィールドは自分を見ると挨拶してきたものの、その顔には少し苦悩が見えた。

 彼女は真面目に訓練も受けていると聞くし、その疲れだろうか。それとも先程の声を聴く限り、何かに悩んでいるのか。

 マーヤは「はは、疲れている、わけではないんですが」と手に持ったソレを見せてくれた。

 可愛らしいリボンや包装紙に包まれた……何か。

「これは?」

「今日、学園の方でクッキーを焼いたんです」

 なるほど、と納得した。渡したい相手に上手く渡すことができずに悩んでいた、ということだろう。学生らしい悩みであることに、少しホッとする。

 若く情熱と才能をもつ彼女の存在は同じブリタニア軍人としては頼もしいが、同時に先の輩としてはもう少し子供らしくあって欲しいと思うところもあったから。

 しかしマーヤは苦笑しながら首を振った。

「むしろ逆で」

「逆?」

「はい。渡したい相手がいなくて、困ってたんです」

「……えーっとそれは」

 意味を理解できずに首を傾げると詳しく説明してくれた。

 彼女の周囲の女子たちはそれぞれ恋人や気になっている人にそれを渡そうとしているらしい。だが彼女にはそういう相手はいない。

 だから最初は自分で食べようと思ったそうなのだが

『自分で食べるなんてダメよ。家族や友達以外の人に渡すのよ。そしてあとで報告すること』

 会長命令。

 などと彼女が所属している生徒会会長に言われたそうで……。

「すごくニヤニヤしながら言われました」

 はぁっ、とため息をつくマーヤ。めちゃくちゃな、と思うがその人物には中々逆らいづらいらしい。

 では適当な人物に渡せば良いのでは、と思ったがソレも難しいとのこと。

「一応受け取ってくれる、という人はいたんですけれど、お互いなんとも思っていなくても、噂になるかもしれないじゃないですか」

 実際、一度そういう噂が立ってしまったことがあるそうで、その噂を打ち消すのが大変だったと、マーヤはそれはもう深々としたため息を吐き出した。相当大変な目にあったようだ。

 そのため、学園での知り合いには渡せないが、かといってソレ以外では誰に渡すべきか、と悩んでいたということのようだ。

 自分などと噂が立っては相手に迷惑がかかる。

 彼女はそう困った顔をして言うが、彼女の顔立ちは美しく、声も愛らしい。人当たりもよいので、噂になった相手も悪い気はしないと思うが。

 率直に言ってみたものの、「ははは、ありがとうございます」と完全にお世辞だと受け取られてしまう。

「それにクッキーのできが良いならまだしも、お恥ずかしいことに、あまり料理も得意ではありませんから」

 やはりもう自分で食べて正直にそう告げようと思う、と言った彼女に声をかける。

「ふむ。では私がもらってもいいだろうか?」

「え?」

「私ならば君が学園で困ることもないだろう?」

「そうですが……その、先程も述べましたが、あまり良い出来ではありませんし」

「君は食べていないのかい?」

「た、食べました。味は……まあ悪くないとは思うんですが、形はいびつですし、ちょっと硬いし」

「腹を下したりもしていないのだろう?」

「そっ! そこまで下手じゃないです!」

「ははは、すまない。

 なら、何も問題はないだろう。私は今丁度小腹がすいているから、むしろもらえると助かるのだけれど」

 片目をつむって言えば、少しムッとしていた彼女は一瞬目を見張ってから、やがて口元を手で押さえて上品に笑った。

 どこか張り詰めた空気を纏うことが多い少女だが、今は穏やかで……こんな表情もできるのかと、驚きつつも少し安堵した。

「わかりました。けど、あとで文句言わないでくださいね」

「安心してくれ。体は丈夫なんだ」

「もうっひどい」

 そうして渡された小さな包。マーヤはぺこりと頭を下げて、ややスッキリした顔で去っていった。

 

 そんな……なんてことのないやり取りだったが、妙に記憶に残っているのは

「はは、たしかに料理は得意ではなさそうだ」

 袋から取り出したクッキーはたしかに歪な形をしていた。厚さも均等でないせいで焼け方もまばら。硬さもやや顎に力を入れなければならない。

 味は……甘さ控えめでそう悪くはなかったが。

 力を込めてまたひとくち食べていると、あの上品な笑いとすねたような顔が交互に思い浮かんで、自然と自分の口元も笑っているのを自覚した。

 




 まさかのクラウディオ。
 いやだって……なんか思いついちゃったので……キャラ掴めてないので喋り変だったらすみません。

 うーむ、グラストンナイツとまじで絡んでくれるとは思いませんでした。いいぞ、どんどん絡んでくれ。
 他のグラストンナイツとも絡んでほしいところですが、このあとで特派に行くなら難しいかなぁ?

 とにかく、これでグラストンナイツ実装も夢でないことがわかりましたのでぜひともその時を待ちたいと思いました。
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