――――橋詰悠々について
「何故あやつは儂があそこまで嫌いなのか理解できん」
――――早瀬早々
「俺の最大の失敗の象徴にして……最高傑作だ」
――――キラーB
「奴はストイックじゃのう!少しは肩の力を抜いてほしいもんじゃが!」
――――ドローム・A・ヴィスタ
――学園都市第五学区――
『
大学や短大が多く立地する学園都市第五学区でも、『
小型の殺戮竜巻が通ったかのような惨状の地下鉄西部山駅に、一人の塗仏ズンビーめいた様相の巨漢が佇んでいた。彼の名は橋詰悠々。ズンビーめいた、と称されるのは訳がある。彼の身体には大量の武器が突き刺さっていたのだ。
小刀・剣・槍・銃弾・斧……動きやすいように折られているが、それらは確かに、彼の身体に突き刺さっている。それをものともしない様子からついた異名が『不死身の悠々』。
「な……何なんだ、お前は……!」
『ヒーロー』の一匹が呻く。生き残りは偶然瓦礫が体に当たらなかった彼以外にいないだろう。悠々はそれを一瞥もせず、
「雑魚が」
悠々は元々、特に変哲の無いチンピラに過ぎなかった。だが、
信者達による蠱毒を勝ち抜いた彼は、究極存在に至るために恐るべき魔技を身に着け、存分に闘争し、殺戮した。だがその素晴らしき日々も長くは続かなかった。キラーBなる卑劣なカルトデザイナーが制御不能となったカルトに刺客を送り込んできたのだ。
彼を導いた教祖も、幹部も同輩も皆死んだが、そんなことはどうでもよかった。闘争の機会が失われた。究極存在に至るための手段が。己に向かってきた刺客共を血祭りに上げ、呆然としている悠々に声をかけてきたのは、散々と名乗る刺客の一人であった。
散々から教祖をも上回る暴力を感じ取った彼は、そのまま散々に恭順と相成ったのだ。
悠々は己の作り出した惨状を見渡す。生き残りはいない。そして、当てが外れたと言わんばかりに駅の出口へと向かった。更なる闘争のために。
「闘争を。天まで届く、闘争を……!」
この方のイメージは頭のネジが飛んだ砕涛華虎です。