――『避雷針』周辺――
常盤台中学に在籍する超能力者、御坂美琴と食蜂操祈は仲が悪い。その仲の悪い二人が協力せねばならぬほどに、目の前の相手は凶悪であった。その相手の正体は、橋詰悠々。闘争により究極存在に至らんとする怪物である。
「イヤーッ!」
眼前にそびえる巨漢が大ぶりのフックを放つ!それを二人は回避!ただし、美琴が自分の脚で回避したのに対し、食蜂は己の能力『
そして、彼女らの回避は異常なほどに巨漢から距離を取っている。それは周囲に横たわる『ヒーロー』共の遺体を見れば当然である!この巨漢の打撃には、地獄めいて敵を削り取るヤスリ風が伴うからだ!
「くっ……!」SPRAAAASH!「イヤーッ!」
食蜂が操った者達の一人に氷を打ち出させるが、巨漢は難なく弾く!その弾く動作にも、地獄風が吹きすさぶ!食蜂は手駒を操りながら何とか回避!
「弱敵!イヤーッ!」「ちっ!さっさと、止まりなさいよ!」KRA-TOOOM!
悠々の拳の一撃を御坂美琴が超電磁砲で相殺!吹き荒れる風!美琴が食蜂に怒鳴る!食蜂が『
「あんた、アイツどうにかしなさいよ!アンタの能力なら一発でしょう!?」
「……そうもいかないのよ。鈍感力の高い御坂さんには分からないかもしれないけど、あれ、外見もそうだけど脳味噌も人間じゃないわよ?」
別の駒におぶさり直しながら御坂に抗議する食蜂。彼女の能力、『
そして、体中に武器が刺さった塗仏ズンビーめいた外見の悠々の脳内水分バランスは、常人のものと同じはずが無かった。それはあるいは、悠々が在籍していたファイトクラブ系カルトの遺産にして、「闘争により究極存在に至る」という稚気じみた夢の結実と言えた。
「サンシタ共。下らん相談か?イィィィ……イヤアアァァァァァーッ!」
ぎゃぁぎゃぁと食蜂・御坂が言い合うのを呆れて見ていた悠々は、顎が地面につきそうなほどに身をかがめながら体をひねると、一瞬にして解放!小型サイクロンめいた地獄旋風が、周囲に倒れる『ヒーロー』共の死体を摺り下し、砂を巻き上げ、二人に襲い掛かる!
「くそっ……何て出鱈目なの!?」
「……インチキ力が高すぎるんじゃなぁい?」
二人は大きく回避し、呆然と小型地獄竜巻を見守る。それが晴れると、悠々はすでに足をバネめいてかがめている!そして、二人に飛び掛かった……!
すいません、難産で文字数少なくなってしまいました……。