――改変された世界――
「あぁー、クソ忌々しい。何で
ドロームはオティヌスが好き放題に改変した世界の中で愚痴を漏らす。ドロームはオティヌスと上条当麻に気付かれぬよう、当然気配を周囲に同化させている。ゆえに、
オティヌスが作り出したこの世界は「上条当麻が世界の敵となった世界」である。それゆえ、学園都市は干殺し(注:ひごろし。兵糧攻めの事)に遭い、日本も多国籍軍によって派手に空爆されている。この世界であれば、『6人組』の計略もこの大破壊の影に隠れて遂行できたろうに。
いや、それでは
「……人間、万事塞翁が馬っちゅう所かのう」
――ストレンジの九龍城:椎名朗々の居室――
「嘘だろ。あいつだけじゃなくて、
「ひょひょひょひょ……まぁ、常人とは色々な意味で
「……あの男が時折見せていた、
「ククククク……クハハハハハッ!全く、この世界と言う奴は最高だな!こんなにも暴力存在に溢れ、闘争の機会が戦場の骸めいて転がっているとは!」
『6人組』の面々はアーランズから打ち明けられた
「……長老がオティヌスを消してくれなきゃこの話も全部意味がなくなるんだがな」
――改変された世界2――
ドロームは幾千もの改変された世界を経て、ついに目当ての世界がやってきたことにほくそ笑んだ。あの上条当麻が
すでにオティヌスを遠隔アンブッシュできる位置にはついた。後は上条当麻が死ぬのを待つだけ。残忍な笑みを浮かべながら『覗き見』をするドローム。だが、事態は彼の思うようには進まなかった。
ドロームは一瞬「クソめんどい真似をしてくれおって」と考えたが、逆に考えれば上条当麻とオティヌスが殺し合う展開になってくれた方が都合がよいとも言える。漁夫の利を得る上では何の問題もない。
オティヌスが勝てばアンブッシュをかければよいし、もし万が一上条が勝ったとしても普通にブチ殺せばよい。両者を殺し終えた後は、オティヌスの遺体を
……そしてその時が訪れた。予想通りオティヌスが上条を倒したのだ。上条の遺言めいた戯言を聞くオティヌスの背中へアンブッシュをかけようとしたその時!
「おいおい、そんなつまらない事するなよ。あれほどの
「テメェこのボケ……!」
ホス卿の声が耳朶を叩いたかと思うと、ドロームは
当然蛤はブチ割って、鷺は縊り殺します。