とある外道の6人組   作:毛糸ー

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前回ナレ死した連中、有効活用しますよ、当然。


13.死体と謀略の舞台裏

――イギリス地下:『奈落街』アジト――

 

「クククク……クハハハハハハッ!」

 

 『グレムリン』のヘルを亡き者にし、アジトに戻った目白残無は小躍りする。彼の前には検死体めいて多くの骸が横たわっていた。いずれも、『グレムリン』の魔術師達の遺体である。

 

 姿が比較的保たれたものも、肉片しか残っていないものもあるが、そんなものは目白残無にとっては関係がない。彼らの操るカビが、元の身体を形作り、欠損部位を補うだろう。後はその木偶に適当な非道自我を組み込み、リザレクターを与えればズンビーが出来るはずだ。

 

 これは彼の個人的な実験であり、『目覚め待つ宵闇』の戦力拡充の策でもあった。両方の意味で大いに成果が得られそうなのを確信し、目白残無は愉快気にステップを踏む。。

 

「アバーッ!」「アバーッ!」「アバーッ!」

 

 目白残無の高揚に応じるように、ゾンビ共も騒ぎ出す。既に魔術師共の遺体には、黒い黒いカビがたかり始めていた……!

 

――デンマーク:オーデンセ近郊――

 

 ……ドロームは寝起きで気付いていなかったが、『ストレンジの九龍城』から抜け出したのは猩々だけではない。オーデンセ近郊で聖人二人の隙を伺うアンドレもその一人。彼は聖人シルビアとの因縁を清算すべくここにいる。

 

 地下に潜り、地上の轟音に耳を傾けているアンドレは残忍に笑う。シルビアとかいう小娘は随分と激怒し、冷静さを失っているらしい。アンブッシュが決めやすくて何よりだ。ついでに、長老や賽が危険視している上条とかいうガキもいるらしい。殺すのが楽しみだ。

 

 地下でほくそ笑むアンドレは、もう一つの足音が近づいていることに気付いた。オッレルスか。こりゃいい。あの時シルビアを殺し損ねたのは奴のせいだ。まとめて死んでもらおう。

 

 

 オティヌスと上条の二人に襲い掛かったシルビアとブリュンヒルドを気絶させたオッレルスは、先を急ぐ二人を見ながらため息をついた。ブリュンヒルドはともかく、シルビアを説得するのは骨が折れるだろう。

 

 苦笑とも、自重ともとれぬ表情を見せるオッレルス。だが、彼は世界が改変される前にオティヌスと戦った影響でその力の大半を失っている。事実、二人を気絶させるために彼は両腕を犠牲にしている。犠牲にせねば彼女らを無力化できなかったのだ。

 

 ……この一瞬後、地中から現れたアンドレに、オッレルスが無惨に貪られた。一気にはらわたを食い漁られたオッレルスの身体は既に生命を失っていた。そのまま続けざまにシルビア・ブリュンヒルド両名の身体にケズメを突き刺すアンドレ。

 

 すると、両名の身体が一気に溶けるように肉へと変わっていく。アンドレはそれらを美味そうに貪り、地中に消えた……。

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