――
「手術、完了。……楽な手術だったなぁ」
「ああ……礼を言う」
『
「チッ……我ながら、デザインセンスが終わっているな」
人工的に作られた脂肪であるデザイナーズ・ゲルであるファイブオーバーOS:モデルケース・メンタルアウトは、その姿を自由に変えることができる。ゴボゴボ、コポコポという音と共に、デザイナーズゲルが変形していく。蠢動俊三の
最終的に、蠢動はシャチに昆虫めいた六足がくっついた姿となった。かすかに首を動かし、納得した様子だ。その様に『
「うん、これだな。やはり、こうでなくては。姿に気を使わなくては人間とは言えないからな」
「貴様はあれかぁ?シャチが異常に好きなんだなぁ」
一通り体を動かすと、蠢動は『
『
蠢動は己が散々利用した小娘に思いを馳せる。今頃は無駄な仏心を出して自滅している所だろうか。チンピラ共の呼ぶ声を聞き物思いを中断した蠢動は、一度だけ長年の隠れ家を振り返ると『
――特能総研――
蠢動達が
「乱数君、『スウォーム』の一味から連絡だ。蜜蟻の生体『恋査』、無理に発動しなくてもいいらしい。自滅しかけているならそのままにしろ、だそうだ」
『博士』が各地の
「……おい、ザゾグさんの悲願だろ、生体『恋査』は。それを『発動しなくてもいい』ってのはないだろ」
乱数は『博士』に反論するも、幻生が間に入る。
「ひょひょひょ。生体『恋査』の実証はタタラがやるらしい。
「……!!」
乱数の喉が干上がる。ドロームはあのザゾグが、アレイスターや統括理事会すら畏れぬザゾグが唯一従う相手。逆らえば自分など……。
「……分かったよ」
ゆっくりと乱数は生体『恋査』を制御するボタンから手を放す。彼が見ていた画面の先では、丁度上条当麻が食蜂と蜜蟻の元に現れるところであった……。
――
「…………」
一匹のゴールデンレトリバーが
今回、アレイスターが不在の間に増長し、再合流も拒んだ連中を殺す任務に就き、蠢動俊三以外を殺した。だが、最後の一人である蠢動はアレイスターが手を出せずまごついている悪性、『峰岸』に繋がっている疑いがある。
木原脳幹は深呼吸をすると、
決意固めている所悪いけど、奴はもういないぜ。