――『6人組』定例会――
「…………」
ザゾグが復活した後、初めての定例会でザゾグはいつも通り不機嫌な面であった。だが、『6人組』の他の面々は慣れたものであり、ザゾグのあからさまな不満に言及することなくその
「おんしら!ザゾグの奴がやっと目ぇ覚めたからの!祝いの言葉をくれてやらんかい!」
「ザゾグ殿、無事に意識を取り戻されて、まずは良かったことだ」
「うむ!実にめでたい!」
祝辞の言葉を受けても、ザゾグは腕を組みながらむっつりとした表情でいる。これは不味いと思ったドロームは、機嫌を取らんとする。
「な、そんなに怒んなや。上条当麻を殺す機会はそのうちまた巡ってくるじゃろうて」
「……………………」
ドロームの言葉にも反応することなく睨みつけ続けるザゾグを前に、ドロームは溜息をつく。
「……しゃあないのう」
そういうとドロームは円卓の下から謎めいた少女の遺体を無造作に取り出すと、円卓中央に放り投げた。何かと思って他の『6人組』メンバーが見ると、惨たらしく殺された全身縫い目だらけの少女の遺体があった。
この遺体はアレイスターの部下である木原脳幹が仕留めた『魔神』の一体、ゾンビのものであった。そして、アレイスターが他の『魔神』への宣戦布告のために用いたそれを、ドロームが襲撃し、引きちぎって持ってきた代物である!
「流石に悪趣味が過ぎるぞ、ドローム」
「猟奇芸術にでも目覚めたかい?」
そんな事とは露知らず、急に少女の遺体を投げ捨てる蛮行に出たドロームを諫める蠢動と、皮肉めいた笑いを浮かべるアーランズ。他の者もドロームの奇行に目をひそめる中、ザゾグのみは目をかっぴらいて凝視している。この遺体の正体が分かったのだ。
「クックック……おんしら、聞いて驚かんかい。こいつはオティヌスと同じ『魔神』の一体、その死体よ」
ドロームの言葉に息を呑む『6人組』。ザゾグは頻りに目玉を動かし、遺体を精査している。甘粕はニタリと邪悪に笑い、蠢動は冷や汗を流している。アーランズは笑みの種類を変え、多々羅はその目を見開いた。五者五様の反応を見せる『6人組』にドロームは笑みを浮かべる。
「おんしら、びびっとんのけ?ワシらは魔神だけじゃなく、あらゆる神という神を地べたに落とすんやぞ?……『魔神』なんて偉そうにほざいとってもなァ、所詮死ねば死体よ!他の神も一緒じゃ。臆すなよ、ここから何が出てきても」
動揺している蠢動も、ドロームの言葉を聞き、腹を決める。こうなれば、ドローム達について行くほかないのだと。そしてドロームは、ザゾグに目を向ける。
「おい、ザゾグよ。おんしにこの死体を弄り回させたる。だから、機嫌を直さんかい」
「……仕方あるまい」
ザゾグは表面上、不精不精という態であったが、明らかに声色には喜色が溢れていた。それを見て、ドロームはニヤリと笑い、企みを頭の中で組み立て始めた……。
(さァて、
神を引き摺り堕とすという当初の目標、忘れちゃいませんよ。いや本当に。