とある外道の6人組   作:毛糸ー

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2025/3/16 誤字修正


EX.魔神はどこに消えたのか?

――『6人組』定例会――

 

 アーランズ達が6兆の液体ダイヤを奪取してすぐの定例会で話題になったのは、液体ダイヤの一件ではなかった。学園都市に現れたはずの『魔神』共の失踪である。

 

「しかしまぁ、『魔神』共が現れたと思ったら失踪だと?見落としではないのかね?」

「おう。確かにワシはこの目で『魔神』が何匹も降り立ったのを目撃しとる。んで、その一匹の『僧正』ちゅう奴が暴れとる間、ワシは人殺し用ゲバ棒作っとったんじゃがな、作り終わったらどこにも『魔神』がおらへんのよ!蠢動!おんし、何か知らんか?」

 

 話を振られた蠢動は重々しく話し始める。『僧正』とやらの大暴れ以降、大きく損壊した滞空回線(アンダーライン)のシステムの残滓が捉えた情報は、それを己の目で見た蠢動ですら信じがたいものだった。

 

「……上里翔流(かける)とかいう小僧が数日前から学園都市に現れてる。その餓鬼が、魔人共を()()した張本人のようだ」

「何ィ?んなバカな」

「下手なジョークだ」

「流石にあり得ん」

「デマだ!」

「少々信じがたい」

 

 蠢動の報告に怪訝そうに否定の言葉を投げかける『6人組』メンバー。オティヌスの一件、そして此度の『僧正』によって学園都市にもたらされた損害を見ればわかるように『魔神』とは強力な存在だ。それをただの餓鬼一匹が、倒した?

 

 ただ、蠢動自身にとっても上里翔流という子ども如きが『魔神』を()()()()()()()()()とは到底信じがたい。滞空回線(アンダーライン)に記憶された不鮮明な映像を何度も見返したぐらいだ。

 

「そう思うなら、この映像を見るといい。現地でとれた滞空回線(アンダーライン)の画像だ」

 

 問題の映像が他の『6人組』メンバーの前で再生される。画質も音質もひどいものだが、何とか内容を理解できる。ノイズにまみれた画像では、チャイナ服に身を包んだ痴女と、包帯に身を包んだ痴女が、学生服に身を包んだ少年と対峙している。

 

『あははぁ!…………待ってた!……安心……』

『…………解放…………理想送り(ワールドリジェクター)…………理想郷……()()()()()…………魔人共……』

『ヌアダ……テスカトリポカ……』

 

 音声はほとんど聞き取れないが、チャイナ服痴女が少年の()()()()()()()()()かと思うと、包帯痴女は混乱の渦中で何事か喚きながら攻撃せんとする。しかし少年が右手をかざすと不発になり、包帯痴女の身体の大部分が()()()()()()()()

 

 一連の映像を見た『6人組』メンバーは忌々し気な表情と共に沈黙の中にいる。彼らの思いは一つだった。

 

また特別な右手か!!




次は一巻分空きます。
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