――『ストレンジの九龍城』会議室――
「……それで、俺達をこんな所に集めて、一体何の用だい?キラーBさんよぉ」
薄暗い会議室の長机に座った者達の一人、浮田重々が、部屋の奥にいるキラーBに問いかける。この部屋にいる浮田重々、手塚鬱々、東条猩々、ザン三兄弟はキラーBに呼び出しを受けた。提示された膨大な報酬に飛びついた彼らは、今になってやっと、いまだ何をやらされるか知らないという事に思い至ったのだ。
「……俺のシノギを散々邪魔しやがった『絶滅犯』を拉致して殺すのに協力しろ」
キラーBは怒りで震える身体を押さえつけながら答える。『絶滅犯』はキラーBのカルトをいくつも潰した怨敵。しかし、キラーBの怒りとは裏腹に、この部屋に集まったろくでなし共はピンと来ていない。『絶滅犯』はキラーB傘下のカルト以外にちょっかいをかけていないからだ。
「『絶滅犯』?何だそれは?」
猩々が聞き覚えの無い名前に首を傾げる。他の者達もピンと来ていない様子だ。キラーBは歯軋りしながら説明していく。
「……『絶滅犯』は最近俺の金づるのカルトを潰して粋がってるガキだ。それ以外にもテロリストだの、犯罪組織だのの連中を殺して正義感に浸っている腐れ義賊気取りの雌犬だ」
義賊という言葉を聞いた瞬間、この部屋にいる面々の殺意が高ぶる。義賊は清廉な警察やヒーローと並んで『鋼龍』の面々が死ぬほど嫌っている存在の一つだからだ。この部屋にいる者の中でも穏健な方である鬱々や重々ですら、その目にギラついた殺意を滾らせている……!
「……で?そのクズはどこにいんだ?」
先程まで退屈そうにショットガンを手入れしていたザン・コクも今や臨戦態勢。殺る気を出した者らを見渡し、キラーBは満足そうにしながら言葉を続ける。
「……あのカスの親族がこの学園都市にいる。あの神懸かりが言うには、『絶滅犯』のクソアマは親族の元に乗り込んでくるらしい」
「そこを我々がブスリ、ということか」
ザン・ニンもメンポ(忍者がつけているあの布のこと。
「ただし、奴が言うには、『絶滅犯』が確認できたらすぐさま攻撃を仕掛けるのではなく、
朗々が述べたという不可解な言葉を聞き、部屋にいる者達は顔を見合わせる。あの神懸かりは、ついに狂い切ってしまい、たわごとを述べているのに過ぎないのか?もし仮にそうだとしても、キラーBがただのタワゴトをこうして自分たちに伝えるものだろうか?
「……とにかくだ、お前らが丁度いいと思った時にでも襲撃してくれ。あの朗々のいう事なんぞ気にする必要は無いからな」
キラーBの言を受けて、恐るべき殺戮者達は腑に落ちない顔をしながら立ち上がった……。
モブチンピラとヒャッハー系の名ありゴロツキをかき分けるのが難しい……。