――とある高校:ゴミ捨て場――
「よう」
「がっ……!?」
地上に墜ちんとする上条へ最初に向かったのは重々だった。落ちてくる背中をドリブルめいて蹴り上げる!上条が宙に浮かぶ一瞬をとらえて吹き矢を打ち込むザン・ニン!そして空中から上条の太ももにグラディウスを突き立てるザン・ギャク!
「イヤーッ!」
「ぎっ……があぁぁぁぁぁぁ!?」
ダメ押しをしたのは猩々。嬉々として飛び込んできた彼は、上条の左肩にネジ・ツキを叩き込み、完全破壊!渦巻いた傷口から弾け飛んだ左腕が吹き飛ぶ!
「ハイクを詠01.カイシャクして01る」
降り立った傭兵達と、べしゃりと落ちた上条。ザン・ギャクはグラディウスの切っ先を上条の喉に突きつけ、今にもカイシャクせんとす。その周りを傭兵共が囲み、無惨な上条のありさまとその命の灯火が消える瞬間を邪悪な笑みを浮かべながら見物している……!
当然重々も上条が死のうとするのを酒を飲みつつニヤニヤして眺めている一人だ。だが、ふと。彼は何かを忘れていることに気付いた。あの小娘、ビリビリ女はどこにいった?
「……おい、御坂美琴とやらがいねぇが、どうしたんだ?」
「おや、見ていなかったのか?あの惨めな餓鬼なら粛々(=ザン・ギャク)に蹴飛ばされていただろう?小石のように飛んで行っていたじゃないか」
「つまり……今あいつはフリーってことか?」
「……うん?あんな小娘、次に来ても返り討ちだ。奴の電撃はだいたい分かったからな」
猩々の言葉に、顔を曇らせる重々。猩々の大言壮語に、ではない。御坂美琴が野放しになっていることについて、だ。
「それは、不味いだろ……。イック」
「……私があの小娘を始末しそこなうと思っているのか?もしそうなら、心外だな!ははは!」
「いやぁ、お前の実力は疑ってねぇさ」
「では、何が問題なんだ?」
「あのガキ、電気を操るって話だろ?兵器の倉庫とかに飛ばされてたら不味くないか?」
重々の言葉に猩々も真面目な表情になる。ここには、現代兵器に対して極めて相性がいい浦々がいない。御坂美琴がデンマークで操ったというカマキリ状兵器の大群が持ち出されれば、実にうまくない状況になることは自明と言えた。いやしかし、と猩々は首を振る。
「蹴飛ばされた、といってもたかが知れてる。流石に、学校の近くに兵器の倉庫はないだろうよ」
「……ま、そうだな。考えすぎか?ヒック」
安心しながらも、重々はちら、と御坂美琴がいるはずの方角を見る。そこには、小さい光が見え――――
「かひゅっ……」
「お前、しぶとすぎだろ……。やっと殺せるぜ」
あれから、ザン・ニンは木原唯一をうどんの脚踏みめいて踏みつけ続けていた。そして今、やっとのことでカイシャクに踏み切れるようになったところだ。あの鬱陶しい黒いゲルも、踏み続けるうちにばてたのか、今はもう溢れだす様子はない。
邪魔をしてきそうな交雑も、唯一を足で引き摺りながらタコ殴りにし、沈黙させた。顔どころか上半身まで崩壊させたのだ。再生には大分かかるだろう。ザン・ニン満足げに足を持ち上げ、唯一の頭を踏み潰さんとす。その時、視界の端から奔流めいた何かが迫り――――
『
どうなったかは次回に描写します。