――屋台尖塔――
ここは、学園都市第十区の名物、屋台尖塔。巨大な立体駐車場に停まっている車全てがワゴン車やキャンピングカーを改造した屋台となっている。その最上階にて、二人の腐れマッドサイエンティストが穏やかなティータイムとしゃれこんでいた。
「しかし、大熱波が終わっても学園都市は凄惨な有様じゃないか。どうなるんだろうねぇ」
ブドウ糖液を啜る白衣を着た痩せぎすの老人、木原端数は『大熱波』と『エレメント』に襲われた学園都市を憂うかのように溜息をつく。この木原一族の大物は、セルロースナノファイバー*1を
「ウハハハッ!貴様が気にしておるのは自分に回る予算や
そして対面に座る虚無僧染みた高僧の姿をした怪人、早瀬早々は思ってもいない心配を吐く端数をからかう。悪趣味な科学者として馬の合う二人は、こうしてたびたび一緒に食事をすることがあるのだ。
「それはそうだけどさぁ、そんな腹を抱えて爆笑する事ないじゃないか……」
「ウククッ……すまんすまん。所で、貴様の作ったあのアンドロイドについてだが…………」
「ああ、『レディバード』君の一件か。君のおかげで色々助かっているよ。この前はだね…………」
――第10区:大通り―
「クヒッ!クヒッ!クヒヒィッ!」
KRAAAAASH!KRAASH!KRAAASH!
「アイエエエエ!?」「に、逃げアバーッ!?」「え、援ぐアバッ!?アバババーッ!?」
学園都市を大熱波中の極限状態から元に戻すため、第10区に向かっていた
たった一人で
このような『鋼龍』による
――第??区:貝積継敏の住居――
「フゥー……。終わった終わった」
モルタル造りながらも上品な高貴さを漂わせ、周囲との格の違いを自然と見せていた白亜のビルは、いまやその姿を崩した豆腐めいた有様に変えていた。ここは、善良な統括理事会会員、貝積継敏の住居であったビル。このビルは、数時間前に現れたたった一人の襲撃者により、無惨にも破壊しつくされた。
貝積継敏は、善良とはいえ統括理事会会員である。ドロームにブチ殺された親船とは違い、碌でもない連中とも上手く渡り合ってきたため、このビルにも襲撃者を撃退するために数多くのトラップを配置することが出来た。しかしそれでも、現在貝積自身の首を弄ぶ襲撃者を止めることは出来なかった。
モルタルビルを破壊し、貝積継敏とそのブレーン雲川芹亜をブチ殺した張本人、六角散々はウィスキーを一杯やったかのような法悦の中にいる。これで、我々を生きにくくするクズをまた一人殺せた!何と喜ばしいことだろうか!
ところで散々は、元来暴力と裏切りしか取り柄の無い小物である。そんな彼にも、許せないものがある。それは、自分達が自由に暴力をふるうための土壌を切り取ろうとする『ヒーロー』と呼ばれる人種である。故に彼は殺人に勤しむのだ。世界を
「さて次は……冷凍保存されたあの犬っころを解凍してやらんとなぁ……!」
二次創作の作者に必要なのは勇気。最近とみにそう思う。
そういう訳で、貝積さんと雲川芹亜さんには死んでもらいました。