――『
その瞬間、浦々が形成しようとしていた瓦礫の巨人はボロボロと崩れ落ちてゆき、後には砂と瓦礫と埃の山が残った。
「テメェ……!どういうつもりだ!朗々!」
両目玉から血を流す浦々が振り返ると、そこにはプログラミングコードが所狭しと書かれた奇怪なローブを身に纏う男、即ち椎名朗々が立っている。
「愚かなる砂上楼閣の
「あ”ぁ”!? じゃあ俺はどうやってこの怒りを鎮めればいいってんだァ!?」
激昂しながらも、一応は矛を収めた浦々を前に、朗々はそのコードネーム通りに朗々と解決策を提示する。
「死せる電子の神たる我が、奴らを供物にする頃合いに、貴様も饗応に招こうではないか」
浦々は怒りで煮だった頭を辛うじて働かせ、朗々の言うことを理解しようとする。取り合えず、あのガキ共を虐殺することは出来るらしい。だが、そこにコイツが絡んでくるのが気に入らない。
「オレの殺しにどうしてテメェが首を突っ込む必要があんだァオイ!」
「いきり立つな。あの幽霊女、貴様では骨が折れよう。その手間をこの死せる電子の神たる我が省いてやろうというのだ」
一面、朗々の言うことは事実ではある。確かにあの幽霊クソ女を殴り殺すのは骨が折れるだろう。だが、殴れないものを殴る事こそ暴力に生きる者の本懐だ。譲る訳にはいかない。
「オレの得物を横取りしようってのか……!?」
「然り。……代わりに面白いものを見せてやろう」
そう言った朗々の顔は、浦々もめったに見たことがないほど邪悪に歪んでいた。コイツがこういう顔をするときには碌な事が起こらない。いや、待て。コイツがあのガキ共、それも幽霊女に興味を持つ理由はなんだ?
「お前、何企んでやがる」
「ククク……企むなど。我はただ、捧げられた供物を喰らうのみ」
滅多に見せない残忍かつ貪欲な笑み、そしてノイズと共に、朗々は消え去った。それを見届けた後、浦々は即座に学区丸ごと取り込もうとする! しかし、肩に手の感触。
「チッ。流石に見張ってやがるか。……待つしかねえな」
浦々は肩を落とす。朗々の言う
(((早く物資と技術者を送ってくれ! 学園都市全域のインフラが突然壊滅したんだ!
(((このままじゃ48時間以内どころか、学園都市の復旧に一週間以上かかってしまうぞ!)))
(((クソッ! 統括理事会は何をしてるんだ!)))
愚かな
今回は未遂に終わりましたが、いつか都市丸ごと飲み込んだ浦々を描写したいですねぇ。