――バゲージシティ――
「…………」
ドロームから電話を受けた多々羅道雄は、瞑目して思考にふけっていた。バゲージシティにも分化したアレイスター・クロウリー共が攻め寄せるクロウリーズ・ハザードは発生している。そして先程から奇妙な肉塊の雨も降り注いでいる。
それが、自分達を介することなく行われた『神堕とし』の結果だとは。多々羅は蚊帳の外にされたことにかすかな苛立ちを覚えたが、思い直した。我々がここまで成長したのも、全てドロームのおかげだ。未知の技術を手に入れ、学園都市を弱体化し、科学陣営のトップにタタラが躍り出たのは、『6人組』の協力あってこそといえよう。
「今回の一件は甘受すべきか……」
そうなると気になるのはドロームとザゾグの去就だ。奴らは元々他の世界の出身だ。いつかは故郷に帰るだろう。出来る限り、タタラに損害が出ない形で去ってもらうべきだ。
幸い、クロウリーズ・ハザードは問題なく対処出来ている。幹部を招集し、この問題について話し合うことにしよう。
――
『……諸君。我々はこれから、本懐を達するために進路を変更する』
甘粕がドロームからの連絡を受け取ってすぐに、『
「本懐……? まさか!」
『
「本日、我々の同盟者であったドロームとその一派は、我々の認可を得ることなく神堕としに踏み切った!」
衝撃的な発表により兵たちに動揺が広がる前に、放送は更なる爆弾を投下する。
「これは、『6人組』が我々を裏切ったことに等しい! ……だが、そんな事は重要ではない! 奴らの神堕としの結果、世界中で肉塊の雨が降り、クロウリーズ・ハザードなど目でない混乱が広がっている! 我らが怨敵鬼畜米英も例外ではない! すなわち、今こそ奴等に一撃を与える絶好の好機である! 進め! アメリカへ! 憎き欧米列強の首魁の喉元であるワシントンD.C.を戦争の業火に沈めようではないか! 奴らに我々の軍靴の音を思い出させてやれ! 殺し、殺されるという素晴らしき世界の理を具現化しようではないか!」
「「「「ウオオォォォォーーーーーッ!!!」」」」
甘粕の演説に呼応し、『