とある外道の6人組   作:毛糸ー

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面白く書くことができなかったので、思い切ってアニェーゼ部隊虐殺後からです。

「とある外道の6人組」をお気に入り登録してくださった読者の皆さん、そしてそうでない読者の皆さんも「とある外道の6人組」をよろしくお願いします!


EX.つまらぬ顛末と、次への準備

――すべてが終わった後・定例会――

 

「……それで、奴らはアニェーゼ部隊を半数強殺した、中途半端な状態で帰ってきたわけか」

 

 アニェーゼ部隊襲撃後の『6人組』の定例会で、アンニュイな溜息をついたのは、多々羅道雄。タタラグループとローマ正教は、タタラグループが後見を務める特能総研から、学園都市で何が起こったかを横流しする秘密協定を結んでいるが、道雄の表情からは協定の相手を慮る様子はない。

 

「ま、これから警備員(サル)やら風紀委員(イヌ)とも殺り合うことになるんじゃ。損耗を避けるっちゅう、奴らの判断が間違っとるとは言わん。ワシららしくもないがの」

 

 ドロームの言葉通り、ステイルが切り札を発動した後、賽達はこれ以上の戦闘は割に合わないと見て撤退したのだ。無論、負傷者は『人形師』の巨大百足人形で回収した上で。

 

 そしてナチュラルに警備員(アンチスキル)風紀委員(ジャッジメント)を農業害獣呼ばわりし、喧嘩を売る宣言にゲンナリしたのは、この男。

 

「オレ達暗部でも警備員(アンチスキル)風紀委員(ジャッジメント)に無闇にちょっかいをかけることはせんぞ……」

 

 然り。如何に学園都市の”暗部”は、人の命が水素ガス並みに軽い世界といえども、一定のルールがある。その一つが「”表”の住人に暗部の存在を悟らせないようにする」というものであった。

 その暗部にどっぷりと漬かっている非道科学者、蠢動俊三といえども、いや、暗部にどっぷり漬かっているからこそ、”表”の治安維持機構に進んで喧嘩を吹っ掛ける行為は正気を疑うものであった。

 しかしながら、蠢動も学園都市が生み出した腐れ外道の一角。人の不幸を蜜の味として楽しむ程度の悪辣さは備えていた。

 

「だがまぁ、あのツンツン頭の小僧が集中治療室にブチ込まれる怪我を負った挙句、アニェーゼ部隊の虐殺を止めるのに何ら役に立たなかったのだけは愉快だったがな」

 

 蠢動は以前、「ヒーロー」の性質を持つツンツン頭の少年、上条当麻により、己の計画をパーにされたことがあった。それゆえ、上条が賽にズタボロにされた上、事態の解決にまるで寄与しなかった無様な有様を聞き、鬱憤を存分に晴らしたのだ。

 

 だが、それで満足しない者達もいる。

 

「……そこで抹殺しておけばよかったものを」

 

 ザゾグが底冷えのする声で、上条殺害を取りやめたことをなじると、甘粕もそれに続く。

 

「戦争の灯を消そうとする者は、殺して更なる戦争の篝火とせねば……!楽しい戦争が途中で終わるのは興醒めだからな!」

 

 だが、今回話すべきことはアニェーゼ部隊のことばかりではない。

 

「ローマ正教の小娘共が生き延びたか死んだかなんて、どうでもよかろう。最終的に十字教の連中を壊滅させるつもりなら、寿命が延びたか縮んだか程度の違いしかないだろうに。……それより今は、『分類不能(ブランクペーパー)』を発動させる準備が整ったことの方が大事だろう?」

 

 アーランズがゆったりと注目を自分に向けさせる。

 

「……どういうことだ?注目を集めさせる()()()の調達に手間取っていたのでは?」

 

 多々羅が言うように、『分類不能(ブランクペーパー)』の発動とその()()()には、明らかに『必要悪の教会(ネセサリウス)』の注目を集めさせるスケープゴートが必要であり、アーランズ達はその調達に手こずっていたはずであった。その質問に、アーランズは笑みを深めて答える。

 

「それには、近々『必要悪の教会(ネセサリウス)』特別編入試験を受けることになった天草式を使えばいい。」

 

「なるほどのう!ワシらに突然ちょっかい出してきたあのド腐れ共が、今度はワシらの手の平で転がることになるっちゅうわけか!そりゃ愉快じゃわい!」

 

 降って湧いた意趣返しの機会に哄笑するドローム。だが、ドロームとアーランズの様子に反して他の『6人組』の表情は緊張していた。

 『分類不能(ブランクペーパー)』の成否で彼らの最終目標が達せられるか決まると言っても過言ではない。

 

「あの使()()()()がフリーパスとやらを盗み出し、その罪を天草式共に着せるわけか。……失敗は許されんぞ」

 

「……この際、『分類不能(ブランクペーパー)』とやらに文句は言わん。幻生が進めている『絶対能力進化(レベル6シフト)』にも役立つだろうからな。必ず成功させろ」

 

「ソイツが成功するかどうかで、オレ達の計画の進みが決まるんだから、ホント、頼むぞ」

 

「……ククク。戦争の狼煙を高らかにあげようじゃないか。狼煙の火付けに失敗したらシャレにならんぞ?」

 

 『6人組』構成員の『分類不能(ブランクペーパー)』を成功させることを念押しする言葉を受け、ドロームとアーランズが顔を見合わせ、ニヤリと笑った。

 

「まぁ、任せとかんかい!」

 

「あぁ。そうだな。どうせなら、歴史に残る、派手なゲームにしよう。」

 

 恐るべき”ゲーム”の幕があがろうとしていた。そして、『分類不能(ブランクペーパー)』と呼ばれる最悪の魔術もまた、産声を上げようとしていた。




どうか感想と高評価をお恵みください……。

フラックさんはこの作品でも使い捨てです。
『原典』の内容を音で伝える役割を仰せつかっちゃったからね。しょうがないね。

アーランズの喋り方がうまくできてる自信がない……。
違和感に気付いた方はどうか感想欄で指摘をお願いします……。

※2023/10/26 改題
※2023/10/27 加筆修正
※2023/10/29 修正
※2023/10/30 行間修正
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