これからも「とある外道の6人組」をご愛顧して頂けるよう励んでいきます!
――『アドリア海の女王』の一室――
「……遅いですね」
『アドリア海の女王』の一室。自分が
詳細は知らぬが、ビアージオは大魔術『アドリア海の女王』を発動することを心待ちにしていた。その彼が余計な道草を食うことは考えにくい。それに、彼は戦闘力も高い司教である。
ズズズウゥゥゥン……
そうして考え込んでいるアニェーゼをよそに、彼女がいる部屋の扉が崩れ落ちる音が響く!さすがの戦闘勘でアニェーゼは振り向くも、そこで見たのは全く予想外の光景であった!
「うひひ、うひ。旨そうな脳髄の小娘がいるなぁ……」
「まさかコイツがあの局面でノーを突き付けてくるとはな。小物の分際で、忌々しい」
「ま、貴様らのような策士が思うようには、世の中は動かんということだ。さっさと『調律』してしまおう。その後は……殺戮タイムだ」
扉を破壊したとみられるのは、アニェーゼ部隊の者達でも、ツンツン頭の少年でも、あのお人好しのシスターでもなく、胡乱な三人組だった。
一人は背高ノッポのローブを纏い、血に飢えた目玉を持つ者。
もう一人は片目が血赤色の、狡猾そうな目つきのマフィアめいた男。
そして最後の一人は、ジャパニーズ・サムライめいた編み笠をかぶった男。
だが、アニェーゼを驚愕させたのはそのどれでもなく、ローブノッポが持つ肉塊であった。その肉塊には、ビアージオの頭部がくっついていたのだ!
「な…!?何なんですか!?何なんですか、あんたらは!?」
ドゴッ!
「あぐっ!?」
「くひ、くひ、くひぃっ!こいつの脳髄、啜らせてくれよぉ!」
驚愕して叫んだアニェーゼに、何かが当たり、吹き飛ばされる!壁にぶち当たって気絶したアニェーゼを見ながら、その下手人、ハイドラは涎を垂らし、目玉をギラギラと輝かせる!
「駄目だ。『調律』をまず終わらせろ。その後ならいくらでも構わんだろうがな……」
「えー……しょうがねぇなぁ……。まあいいや。お誂え向きの部屋?があるし」
キラーBは、優先順位を説き、ハイドラが横道にそれるのを何とか防いだ。そしてハイドラは、
「さて、殺すか」
「そうだな。全く、最奥部にメスガキがいるとは……嬉しくない誤算といったところか?策士殿」
「俺は策士じゃない。カルトデザイナーだ」
ハイドラが水球に消え、すぐ後、笹浪とキラーBはアニェーゼを殺さんとする。ハイドラが少々不機嫌になる以外は、機密保持・抵抗可能性の排除の観点から、ここでアニェーゼを殺すのは理にかなっていると言えよう。
そもそも彼らがこの部屋にわざわざ移動したのは、予定に反して肉塊となったビアージオを最奥部に持ってきて、邪魔が入る前に『調律』を終えんがするためである。
銃をビアージオの口腔に入れ、『女王艦隊』をローマに突っ込ませるよう要求した時、ビアージオは驚くことにその要求を首をわずかに左右に振って突っぱねたのだ。それを見てハイドラが即座に脳髄を啜りだし、キラーBが慌てて止めたときにはビアージオは死にかけであった。
キラーBと笹浪の非難気な視線を受け、ハイドラはビアージオを肉塊状に加工し、何とか『女王艦隊』を崩れないように制御するところまでは持って行った。
そこから『女王艦隊』全体を掌握するためには、肉塊状にしたビアージオを繊維状に加工し、『謝肉祭』の上級司祭以上が使える
この作業こそが『調律』で、そこそこ時間がかかり、その上作業中は無防備となる。それ故、敵が来にくく、秘匿性がある最奥部で行う必要があるのだ。
だが、彼らに堕とされようとしている神は、この外道共の思い通りに物事を進ませてはくれなかった。キラーBがアニェーゼを射殺しようとしたその時!壊されっぱなしであった扉から、三人の人影が現れた!
「てめぇ!何しようとしてやがる!」
三人のうち、黒一点は上条当麻!『ヒーロー』の特質を持つ少年である!
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三人が『アドリア海の女王』にたどり着いたのは上条達より早いです。
上条達が食事とかしてる間、ずっと暴れて旗艦に向かってたんだから、当然だよね。
何で最後追いつかれてるのって?そりゃ君、ハイドラが脳髄啜るために寄り道しまくったからだよ。