とある外道の6人組   作:毛糸ー

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これからも「とある外道の6人組」をよろしくお願いします!


1.傭兵5000人VS学園都市 FIGHT!

――統括理事会会員、親船最中の自宅――

 

 親船最中は自宅へと戻り、一息ついていた。何とか、野外講演を無事に終わらせることができた。カジノ合法化というふざけた施策に反対する声もあがってきている。

 

 彼女は学園都市統括理事会会員の一人。そしてその中で随一の善人である。戦争の発生を食い止める為に理事会の総意に反したり、学園都市の子供達に選挙権を与えようとしたりと、民主的・平和的な活動を行なっている。

 

 それゆえ、暗部に潜む者たちにとっては極めて邪魔臭いクソ女として憎まれており、理事会員としての権限も他のメンバーと比較して不当に低い。無論、彼女の方も弱者を食い潰し、利権をあさる者達をよく思っているはずもなく、学園都市を民主的で健全な組織にするための活動を止めるつもりは一切なかった。

 

(明日もカジノ合法化に対する反対講演を行わないと…………?)

 

 親船最中はこれからの思考をしている最中に、胸に違和感を感じた。その瞬間、彼女は倒れ伏した。この後、彼女が起き上がることは、ついぞなかった。

 

――『ストレンジの九龍城』――

 

「ハッハァ!親船は死んだ!全く、素晴らしいのう!」

 

 親船を殺害した死神は、己の住処『ストレンジの九龍城』で勝鬨ををあげていた。ここまで書けば皆様に親船最中を殺害した下手人が誰か分かるであろう!その正体は統括理事会会員『峰岸』、つまり『鋼龍』のボス、ドローム・A・ヴィスタである!

 

 統括理事会の中で一番の邪魔者を消したドロームは、呵々大笑しながら()()()()に思いを馳せていた。これで暗部組織とやらが消えれば、自分達のシノギがかなりやりやすくなる。

 

(『スクール』とか言うたか……精々盤面かき回して、派手に死んでくれんかい)

 

 学園都市へ反乱を企てている暗部組織の名を思い出しながら、ドロームは残忍に笑い『盗み見』の体勢を整え、暗部組織の狂乱を眺めることにした。『スクール』が他の暗部組織を巻き込んで、ロケット花火めいて墜落していくことを祈りながら……。

 

 因みに、彼は『鋼龍』、および『スウォーム』は暗部組織とは思っていない。

 

――学園都市の壁際――

 

 佐久辰彦と山手、そして『スウォーム』の連中の元へ突如押し掛けた賽は、立体駐車場を見ながら話しこんでいた。

 

「ここから傭兵5000人を呼び込んで、どうするつもりだ?傭兵5000人が束になった所で、警備員(サル)を皆殺しにすることすらできねぇだろ」

 

 賽の発言通り、『スウォーム』の面々はここから学園都市内に傭兵5000人を呼び込むつもりだ。だが、傭兵を5000人呼び込んだところで、学園都市を落とすことは到底出来ないだろう。学園都市の近未来兵器に蹂躙されるのがオチだ。一体何のつもりなのか?

 

 その賽への質問には、山手が答える。

 

「……コイツ等を使って、とある少年院を制圧するのが目的だ。いわば半捨て駒だな」

 

「5000人とは、ずいぶん豪勢な捨て駒じゃねえか。その少年院に何があるってんだ?」

 

「もし、お前らと出会わずにいたら『窓の無いビル』の案内人だった結標淡希の仲間を人質にとって、アレイスターを殺しに行ってただろうさ」

 

 佐久辰彦は、アレイスター=クロウリーという存在が自分の中で極めて小さくなっていることに気付いた。それ以上に常識の埒外にいる存在を知ってしまったからだろうか。

 

 佐久と山手のドロームとの邂逅は突然だった。ザゾグ・ザンリックなる研究者の殺害命令が統括理事会から下され、いざ暗殺しようとしたその矢先、戦闘要員だった警備員(アンチスキル)手塩恵未、『確認装置』の少女鉄網の首を持って死神然としたドロームが現れたのだ。

 

 そして、「学園都市の王になって何になるちゅうんじゃ!ワシと組んで世界を変えんけ?」と勧誘された。首を縦に振るしかなかった二人は、『6人組』の一人、狂科学者蠢動俊三の元に配属されたのだ。

 

「じゃ、今は何のつもりなんだ?手間ァかけて集めた捨て駒を生かさずドブに捨てんのは下策だぞ」

 

 そんな佐久の思いもいざ知らず、賽は舌打ちをしながら発言を促す。佐久もあまりセンチメンタルに浸る趣味はないため、出し惜しみせずに答える。

 

「少年院に捕まった結標淡希の仲間を利用するのは同じだが、そこからが違う。そこで最低でも結標淡希を消す。できれば『グループ』の連中は殺せるだけ殺しておきたい」

 

「……『グループ』とかいう奴らをそこまで警戒する理由はなんだ?『アイテム』と何が違う?」

 

 実際、『アイテム』も『グループ』も学園都市暗部精鋭部隊として横並びの位置にある。どうして『グループ』ばかりを警戒するのかという賽の疑問ももっともだった。その疑問に山手が答える。

 

「『グループ』には、学園都市第一位『一方通行(アクセラレータ)』がいる。この抗争、手出ししなきゃぁ『グループ』の一人勝ちになると俺達は見ている。だから、蠢動さんがドロームに無理を言ってヒダルマ?ってやつを借り受けて、あの少年院で奴らを待ち受けるのさ」

 

「それに、結標淡希は座標移動(ムーブポイント)とかいうクソインチキ能力を持ってやがるからな。俺の能力と交換してほしいぐらいだぜ。」

 

「おい、アンドレもO・スカーもいるのに、何でヒダルマさんなんて面倒な奴を使うんだよ?」

 

 然り。賽の言う通り、『焼死体(バーンドコープス)』ヒダルマはアンドレやO・スカーに比べてアホだ。それ故、簡単な指示しか理解できず、扱いずらい。蠢動俊三はそういう不確実な手を最も嫌う手合いのはずだが……?

 

 佐久と山手はニヤリと笑う。今回の作戦では()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「まぁ、それはおいおい話すさ。傭兵共も来てるし、奴らを連れて少年院に行ったらタネを話してやるよ」

 

 賽は釈然としないながらも、やってきた傭兵たちを見ながら、佐久達についていった……。




当然親船さんには死んでもらいますが、何か?

※2023/11/29 加筆(結標淡希を最優先で消す理由)
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