とある外道の6人組   作:毛糸ー

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このヒトは旧約ではあまり活躍しません。新約・創約で大暴れする予定です。

モデルはまぁ、名前と発言を見ればわかりますよ……。

この先、独自設定にご注意を。


5.戦争狂の軍人

―――十字教は世界最大の宗教であり、プロテスタント(新教)とカトリック(旧教)に分かれる。旧教の中も大きくはイギリス清教・ロシア成教・ローマ正教の三派閥に分かれ、その他多数の宗派が存在。三派閥はいずれも魔術師を戦力として保有する―――

 

―どこかの海の底・潜水艦―

 

 ここはどこかの公海の水中。そこを、国籍不明の巨大潜水艦が航行していた。その漆黒の潜水艦には、下がり藤の家紋とローマ字のZが組み合わさった赤い紋章が刻印されていた。それは第二次世界大戦以後、イギリスで起こった大事件と関連して語られる組織の印であった。

 

 彼らは『大日本帝国陸軍特殊軍事作戦実行部隊』。旧大日本帝国陸軍の中でも暗部に位置し、科学・魔術の双方を利用して第二次世界大戦で大日本帝国を勝利に導こうとした部隊である。そのおぞましい所業と、狂った構成員たちへの畏怖と侮蔑を込めて、『負業部隊(ふごうぶたい)』と呼ばれた。

 

 ……そして敗戦後は、その姿をくらました。旧ナチスドイツ・ファシスト党の残党と合流した後、地下に潜って研究を続け、何らかのおぞましい技術を開発した。その後、旧ナチスドイツ・ファシスト党の残党と諍いを起こし、退転。

 

 その数年後、「前哨戦」と称して英国第三王女を誘拐した。そして何らかの手段で戦争を引き起こした後、戦火をヨーロッパ全土、ひいては世界中に広めようとするが、ウィリアム=オルウェル他多数の魔術師により、首魁から末端の兵まで一人残らず討伐された。

 

 そう、確かに英国第三王女を誘拐し、比類なき大戦争を引き起こそうとした悪逆非道の旧日本軍残党『負業部隊(ふごうぶたい)』は()()()()()()()()()()……。

 

 しかし、この潜水艦の艦内を見よ!歩き回る者たちは、みなすべて『負業部隊(ふごうぶたい)』の構成員だ!皆、死んだはずの者たちだ!

 

 この死人どもが、どうやって地獄の底から這い上がってきたかを説明するには、この世の裏側、隠された真実について説明する必要がある。それを説明するのは、断じて今ではない……!

 

 ……今は、『負業部隊(ふごうぶたい)』が所有する巨大潜水艦「壇ノ浦」の艦長室を見る必要がある。

 おお!あの、艦長室で胡坐する男を見よ!肉と機械が融合した、冒涜的な有様である!もはやどこまでが有機体で、どこからが機械なのかさえわからぬ、合成獣めいた様相である!

 

 彼こそが『負業部隊(ふごうぶたい)』の指揮官にして『6人組』の一人、甘粕義彦少佐である!

 

 その艦長室の扉を叩く音がした。扉を開き、入室してきた男は甘粕少佐の側近、石井。頭の天辺(てっぺん)から足の爪先まで、目や口などを残して包帯で覆われていた男は、胡坐している少佐を見て、こう言った。

 

「ずいぶんと楽しそうですな。少佐殿」

 

「ああ!実に、実に実に実に楽しいよ。闘争だ。闘争だ!我らが焦がれてやまない闘争が近づいているのだ!考えてもみたまえ、君!血しぶきがまき散らされ、死体の山が作られるに違いない!実に、素敵だろう?」

 

 そうして、少佐と石井は互いに笑った後、それぞれの役目へと戻っていった。その先に広がる、屍山血河、阿鼻叫喚の地獄絵図を夢想しながら……。




 英国第三王女誘拐については、あまり詳細が出ていないので、独自設定を入れさせてもらいました。

 この作品では、ヴィリアン誘拐実行犯のスペイン星教派を裏から操ったのが『負業部隊(ふごうぶたい)』という設定で行きます。

※2023/11/2 修正
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