これからも「とある外道の6人組」をよろしくお願いします!
この章ではかなり時間軸が前後します。ご了承ください。
めちゃめちゃ時間かかった割に微妙な出来になったし、短い。すいません……。
――ロシアの雪原:『錆び鎖派』――
ロシアの雪が降り積もった雪原で、赤い修道着の女と鎖を身体中に巻き付けた巨漢共が睨み合っていた。巨漢たちの足元には、魔術師の遺体がゴロゴロと転がっている。
女の名は、ワシリーサ。ロシア成教秘蔵の秘密組織『殲滅白書』の長であり、この度ロシア成教に反旗を翻すことにした女である。そして足元に転がる魔術師の遺体の正体は、全て彼女の元部下であった『殲滅白書』の者達であった。
巨漢達は『鋼龍』同盟組織『錆び鎖派』の一部隊に属する者達であり、ワシリーサと『殲滅白書』の者達との争いに乱入。魔術師達を圧倒的な身体能力でもって血祭りにあげた。後はワシリーサを殺せば、『殲滅白書』は皆殺しといってもいい。
ワシリーサは、もはや何も言うこともなく、霊装を構える。そして、『錆び鎖派』の面々もワシリーサに一息で襲い掛かった……!
――ロシアの雪原:『鋳鉄工業』――
ZZZZZAPPPPPP!!
「……始まったな。オイ、何やってる!?どういうことだ!?」
「そう、大したことじゃないだろう!人が一人や二人死ぬぐらい!」
双眼鏡でワシリーサと『錆び鎖派』の接敵を確認した『鋳鉄工業』の一員、デッドコールは、『主任』の凶行を見咎めた。『主任』は『鋳鉄工業』が作り上げた決戦兵器、『オーヅツハナビ』の一撃を無造作に発射。学園都市側かロシア側かも判断がつかぬ戦闘機を落としていたのだ。
「このつまらん世界も!死と!骸が積みあがれば!多少は面白くなるだろうさ!」
『主任』はそう言って哄笑しながら『オーヅツハナビ』をもう一度放つ!遠くにハエめいて見える爆撃機めいた影に命中し、爆散!『オーヅツハナビ』は『鋳鉄工業』の技術者が作り上げた狂気の傑作であり、超大口径多薬室砲という、この世界の科学者が見れば絶句するような代物である。
無論、それを児戯の如く撃ちまくる『主任』も尋常の存在ではない。その体は半ば『オーヅツハナビ』と融合し、もはや『オーヅツハナビ』に人の右半身がついたと言っても過言ではない様相であった。この秘密は、”異世界”の企業が生み出した特殊サイバネ義体である。
そのサイバネは通常のサイバネとは異なり、付けていると人の体と融合するという特徴を持つ。それゆえ、従来のサイバネ改造に付きまとっていた、メンテナンスの手間を排したとして大流行した。そしてこの技術を開発した企業が倒産した後も、”異世界”のサイバネ業界を牽引する技術となったのだ。
恐らく、『主任』が『オーヅツハナビ』と半ば融合しているのも、その技術の応用だろう。高笑いをおさめて『オーヅツハナビ』と分離する『主任』を見て、デッドコールはそう結論付ける。そして、巨大な『オーヅツハナビ』は謎めいた折り畳み圧縮機構により、片手で持てる程度の黒い箱と化した。
「……防空壕に入った方がいい。奴ら、しくじりやがった。どういうことだ。どういうことだ!?」
デッドコールは半身を防空壕から乗り出しながら、双眼鏡を見つめ、冷や汗を流す。『殲滅白書』を殺そうとしていた『錆び鎖派』の一部隊が、ワシリーサに破れたのだ。
『錆び鎖派』の連中は幾度もワシリーサの体を殴り潰し、轢き潰し、押し潰したが殺し切れず、ワシリーサが召喚した一本足の巨人めいた何かに倒され、ワシリーサはそのまま歩き去った。恐らく、『鋳鉄工業』の
「『主任』、あのクソ女、不死者だ!奴ら、呼び戻すか!?」
「そう心配なら、奴らの元に行ってやればいいものを。奴等とて、『鋳鉄工業』の古株よ。巨人を召喚する程度の不死女に手こずるはずも無い」
負けるはずがないと思っていた『錆び鎖派』が負けたことでパニックに陥っているデッドコールに対して、『主任』は冷静だった。というより、長老から聞かされていた巨大な空中要塞のことで頭が一杯といった方が正しかった。
(来た時にはつまらない世界だと思ったが……存外楽しめそうだ。精々、俺にインスピレーションをもたらしたうえで俺に堕とされてくれ)
感想、高評価などください。執筆速くなるかもです。