「とある外道の6人組」を読んでくださり、本当にありがとうございます!
これからも「とある外道の6人組」のご愛顧、よろしくお願いします!
また時間軸がずれます。具体的には、旧約20巻終盤。一方通行と番外個体が激突するときですね。
――ロシア・雪原――
ロシアの寒風と吹雪が吹きすさぶ雪原の中を進む、学園都市製極限環境対応多目的車両には、特殊能力総合研究所の者たちが乗り込んでいた。対外的には学園都市統括理事会会員『峰岸』の配下となっている彼らは、『峰岸』の指示ではるばるこの地に来ていた。
「チッ……何が『人間にエコロジカル・バッテリーを組み込んで暴走させた時の反応を観測しろ』だ。そんなもの、爆散以外ありえないというのに」
極寒の中でも普段の恰好をしているザゾグは、今回の命令に不満タラタラだった。エコロジカル・バッテリーで人間にエネルギーを供給したところで、うまく扱えず死ぬのがオチだ。
しかも、それを対
「ひょひょひょ……まぁ、落ち着き給えよ」
宥めるのは木原幻生。ザゾグの親友である彼は、当然彼の癇癪をおさめる方法を心得ていた。
「分かり切ったことでも、探究すると未知が姿を見せることもある、と言っていたのは君自身じゃないか」
「……ハァ。仕方あるまい。『博士』、どうだ?あの腐れ小僧は」
幻生の言葉で矛を収めたザゾグは、今までキューポラから
出来ることなら、
「よく分からない状況だな……。そもそも、あの黒い翼はなんだ?」
「何!?黒い翼だと!?見せろ!?」
『博士』が報告した不可解な状況は、ザゾグの興味を引くには十分だった。キューポラから頭を出している『博士』を自発的にどかす気迫を発しながら双眼鏡を引ったくり、
「……エコロジカル・バッテリーを暴走させろ。高々2万
そして無慈悲に指示を出す。
エコロジカル・バッテリーによって過剰エネルギーを送り込まれた
「!?何だ!?お前達!双眼鏡がもっとあるだろう!外出て観察しろ!」
双眼鏡で
「ひょーっ!?何だねこれは!?
「何だ……?足か?あれは?何か蜘蛛?のように見えるが」
「…………!!」
(やはり、エコロジカル・バッテリーには秘密がありましたか……。開発者本人が意図しているものかはかなり怪しいですが)
木原幻生、『博士』が言うように、現在
「こうしてはおれん!手持ちの機器を総動員して観察を……!?」
ザゾグはさらに詳しくこの怪現象を観察するため、車内に戻り分析機器を持ち出そうとしたが、突然の頭痛!うずくまる!木原幻生らが様子を見に来るが、ザゾグは一蹴!分析を優先させる!そして、痛む頭を抱えながら、沈思黙考していた……。
「ザゾグ博士!?」
「大丈夫かね?」
「いや、いい!分析を優先しろ!こんなもの、見逃したら事だぞ!」
(私は
先程ザゾグの脳裏にフラッシュバックし、頭痛をもたらしたのは、この世のものとは思えぬ光景。恐らく先程の現象を引き起こされ、変化が完了したかと思しきモノが、暗黒メガコーポを丸々支配した光景……。
不思議とそれに見覚えがあるのに気付き、呆然とするザゾグの側に、木原幻生が近づく。うずくまったまま止まっているザゾグを訝しんだのだ。
「ひょひょひょ……どうしたね?もう分析機器は動いているよ」
「ああ……すまない。頭痛がしてな。何かわかったか?」
「ひょひょひょ!高エネルギー反応が
「何?こんな所に居ちゃおれん!分析機器に連れていけ!!」
「ひょひょひょ!やはり君はそうでなくてはねぇ!」
木原幻生と分析機器の計器の観察に戻ったザゾグはこの後、上条当麻のせいで正気に戻った一方通行が
その際には、あの不気味なフラッシュバックのことは全て、記憶の片隅も片隅に仕舞われてしまっていた。それをザゾグが再び思いだすのは、彼が
今回の描写、そこそこ重要です。覚えといてください。
感想、高評価などいただけると嬉しいです。
※2023/02/06 文章修正
※2023/03/23 文章修正