これからも「とある外道の6人組」をよろしくお願いします!
更新遅れて申し訳ありません……。
――『ストレンジの九龍城』――
「ギャハァッ!」
「ハヒャヒャァッ!」
「ケケケケケッ!」
アーランズ・ダークストリートの朝は早い。正確には、早起きさせられる。隣の部屋で、夜通し賭場を開帳していたチンピラ達の喜び(時に嘆き)のバカでかい叫び声が聞こえてくるからだ。深夜明けでハイになった彼らに、声量を控えるように言っても無駄なことはよく知っているため、アーランズはベッドから起きだす。
この度、『目覚め待つ宵闇』の構成員達は『今は失われた体系』を体になじませることに成功した。実に、
(
そう思いながら念じると、アーランズの疑似右手から水が噴き出す。当初は半信半疑だったが、身体改造を体になじませていくと、徐々に詠唱や霊装などを必要とせず、念じるだけで振るえる力が身についていった。
アーランズの場合は触手腕の改造と引き換えに水を操る力を手に入れた。『目覚め待つ宵闇』の者たちも、各々の身体改造に応じた力を手に入れた。『今は失われた体系』にふさわしい、強力な力だ。
試運転代わりに、近々行われる『新入生』撃滅作戦に赴くつもりである。『新入生』は第三次世界大戦後に新たに作られた暗部組織であり、しばしば『鋼龍』と衝突していたのだ。……『新入生』の無謀ぶりに思いを馳せていると、噂の『鋼龍』の長、ドロームがアーランズの近くに座った。
朝は軽めにすましているアーランズと異なり、ドロームの食事は大量の肉と野菜、そして焼肉ダレという、並の人間では胃もたれは避けられぬ恐るべき威容を誇る定食であった。それにドン引きながらアーランズはそんなに食事をとる理由を尋ねる。
「……毎朝毎朝凄まじい量の食事をとっているが、胃もたれとか、しないのかい?」
「アホンダラァ!!朝こそしっかり飯食って一日中きっちり暴れ散らかすんやないけ!!朝に粗食で晩に豪華な食いもん食う方が体に悪いじゃろ!!」
「……確かに、君は夜の宴会とかでもあまり食事をとってないな」
ドロームの勢いに押されるアーランズであったが、長年の付き合いで、ドロームがやけにご機嫌なのを感じ取った。統括理事会に無理矢理加わった時と同程度であろうか。ガツガツと食事を掻っ込むドロームに尋ねる。
「やたらご機嫌だが、何か良い事でもあったのか?」
それを聞いたドロームはニヤァと残忍に笑った。ああ、これは死人が出るなと思ったアーランズに構わず、ドロームは得意げに話しだす。アーランズの想定通り、その話しぶりからも血の匂いが漂ってくるような内容であった。
「『新入生』のアホ共がワシらの相手を止めて、ガキの拉致に手を出したのよ。滑稽よのう……ワシらを後回しにしたことを後悔させてやるわい。一人残らず虐殺して、首を統括理事会のクズ共に送り付けてやらんとなぁ……」
残忍に目玉を輝かせながら食事を掻っ込むドロームに、アーランズはさらに尋ねる。精神が高揚している時のドロームは、以前の約束などを忘れ去っていることが多いからだ。
「その時には、我々も参加させてくれるんだろうね?『今は失われた体系』の肩慣らしをしておきたい」
「あ……?あ、ああ。『新入生』とやりあう時にはおどれらにも協力してもらう」
(コイツ、忘れてたな……)
「頼むぞ、本当に。で、我々はどうきょうりょ」
「てえへんだ!長老!よく分からん奴が殴り込んできやがった!」
アーランズは来たるべき『新入生』襲撃作戦に備え、ドロームと打ち合わせをしようとした。しかしその時、血塗れのチンピラが食堂に転がり込んできた……!ニヤついていたドロームも、真顔に戻る!
「……何があったんじゃぁ」
「
「あ?」
バ キ ィ ! !
「そのクソボケはどこおるんじゃぁ」
「……こっちでさぁ」
その5分後、ドロームは凄まじく不機嫌な様子で、
はい、新約1・2巻編はオリジナルになります。というか原作の本筋には絡みません。
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