本作を書いていくモチベーションとなりました!本当に、ありがとうございます!
――『6人組』定例会――
「我々
甘粕が朗々と大きな声で今回のハワイの一件で『6人組』が得た成果を喧伝する。それに対し、頭痛を抑えるように蠢動が苦言を呈する。実際、甘粕が喧伝している成果のうち、一つは失われかねなかったのだから。
「……ボタン一つ掛け違えれば、俺達も『鋼龍』もタタラも貴重な人員を失いかねなかったのは理解しているのか?」
「うん?たかが
舌打ちする蠢動。このイカレ軍人に忠告や警告の類は一切通用しないことは分かっていたが、こうも暖簾に腕押しだと頭にくる。ドロームが和した。
「ま、全員生き残ったことをまずは祝おうやないけ。んで、次じゃの。反学園都市サイエンスガーディアンとやらはどうなんじゃあ?」
話を振られた多々羅は、溜息をつきながら『反学園都市サイエンスガーディアン』のお寒い現状を暴露する。威勢よくケンカを売ったはいいものの、実際に殴り合えば負けることは必定、といった散々な有様であった。
「馬鹿共が血気にはやったのを止められず、備えが不十分な状態で殴り合う羽目になった。地上の熱源が全て止められれば、地下シェルターで籠城するしか手がなくなる。地上に出れば凍死は確実だからな」
それを聞いて蠢動がため息をつく。ドロームやアーランズも天井を仰ぐ。ザゾグは呆れたように多々羅を非難する。
「その馬鹿共を押し留めるのが貴様の仕事ではなかったか?」
「ハワイ動乱が終結に向かう時にはもうすでに声明が出来上がって各所に送信されていた。止めようがなかったのさ。無論、先走った馬鹿共には死んでもらう」
多々羅の物騒な一言を聞いて、ドロームが身を乗り出す。血と暴力の匂いを嗅ぎつけたのだ。
「死んでもらうってどういうことじゃの?」
「貴様ら『鋼龍』そして『目覚め待つ宵闇』には、我等が『反学園都市サイエンスガーディアン』が開催する『ナチュラルセレクター』に選手として潜入してもらいたい。その際、学園都市の連中が襲撃を仕掛けてきたら、学園都市の連中の仕業に見せかけて奴らを殺せ」
アーランズは多々羅の提案を聞いて少し考え、何か悪い事でも思いついたかのようにニヤリと笑う。そして指をぱちりと鳴らし、そのアイデアを話し始めた……。
「我々を選手ではなく、警備兵として雇うのはどうだね?警備兵なら、『内通の動きを見せたから』というもっともらしい理由で『グレムリン』の連中やアホ上層部共を始末できる。」
「そりゃいいのう!『グレムリン』のクソ共へのいい意趣返しにもなるしの!」
多々羅はアーランズの提案を受けて考える。蠢動が死んだ魚めいた目をして天井を仰いでいるが、精々苦労してもらおう、と思いながら。
「……そうだな。ウェストランドへの牽制にもなるか」
そして多々羅やドローム、アーランズは陸に上がった魚めいた目をした蠢動、何か不吉なことを言い出しそうな甘粕、ザゾグと共に、来たるべき『ナチュラルセレクター』に向けて、企みを練り始めた……!
――”異世界”・???――
「……そうか。ドロームは
ここは”異世界”の知られざる地。そこに鎮座する、怠惰に寝そべる人間のようにも、触手の生えた肉塊のようにも、邪悪の塊のようにも見える何かは、そう言ってゆっくりと息を吐いた。それに反比例するような騒がし気な声が響く。
[[あの<滑稽クン>はワタシタチを{long time span}で楽しませてくれマシタが・・・・・・。ソロソロ{絞り切ッタ}カト]]
奇妙なことに、
そしてトルネンブラは、トゥールスチャと異なり、ホス卿と同じ悪趣味を持つ。すなわち、正義の味方、あるいは善人と呼ばれる類の人間が、絶望や無力感でのた打ち回るのを見るのが死ぬほど好きなのだ。
”あの世界”の『バゲージシティ』なる街には、彼らがその運命を弄び、散々にその努力をいいように愚弄してきた
そしてトルネンブラは、
ホス卿は、どんな面白いものが見られるのかと楽しみに思い、穏やかに笑う。だが、見る者が見れば、それは決して慈悲の類ではなく、おぞましい狂気が込められていることにすぐにでも気づくだろう……。
その地獄への道は、彼らの楽しみと暇つぶしのみによって構成された道であることに、
ホス卿やクソ音(トルネンブラ)が
何ならその犠牲者のほぼ全てはクソ音のせいです。
※2024/02/20 文章改定・追加