ようこそ青春至上主義の教室へ   作:イノセ

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たまにはバカになったって、いいと思うんです。

そういえばふと気になったんですけど、R15ってどこからがR15になるんでしょうか?濃密なキッスとかが描写されてたらもうダメなのかな。詳しい方、良かったら教えてください。





親交を深めよう大作戦!< 一之瀬帆波編 >

 

 

 

 

その後帆波が話し合いを続行しようとするが、上手く糸口が掴めず難航。1回目のディスカッションは終わりになりそうかな、なんて思っていると、Cクラスの真鍋さんが軽井沢さんに話しかけた。

 

 

「ねえ軽井沢さんだっけ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

「なに」

「私の勘違いじゃなかったらなんだけど……もしかして夏休み前にリカと揉めた?」

「は?なにそれ、リカって誰よ」

「私たちと同じクラスの子でメガネかけてるんだけど。お団子頭の。覚えない?」

「知らない、別人でしょ」

 

 

 本当に覚えがないのか、それともシラを切っているのか。携帯に視線を戻した軽井沢さん。

 

 

「おかしくない?私たち確かに聞いたんだよね。Dクラスの軽井沢って子に意地悪されたって。カフェで順番待ちしてたら割り込まれて突き飛ばされたって言ってたんだけど」

「……知らないし。っていうか何、なんかあたしに文句あるわけ?」

「別に確認してるだけ。その話が本当なら謝ってほしいの。リカって自分で全部抱えちゃうタイプだから私たちが何とかしてあげないといけないから」

 

 

 何ともお人好しな話だ。自分で解決できない程度の低いクラスメイトなんて放っておけばいいものを。しかし軽井沢さんはトラブルメーカーなのか。無人島試験の時は優しかったし女子に慕われていた記憶があるから、そのイメージとは程遠かったのだが。この応対を見ている限り、高圧的な態度も反感を買いやすそうだな。

 

 

「リカに確認してもらうけどいい?いいよね、軽井沢さんじゃないなら問題ないでしょ」

 

 

 無視を決め込む軽井沢さんに苛立ったのか、無理やり軽井沢さんの写真を取ろうとする真鍋さん。それに対し、軽井沢さんは真鍋さんの携帯を手で払う。思ったより勢いが強かったのか、真鍋さんの携帯は吹き飛び床に落ちていった。

 

 

「なにすんのよ!」

「それはこっちのセリフ。勝手にあたしを撮らないで。別人だって言ってるでしょ」

「携帯壊れたらどうすんのよ!」

「どうするって、学校に言って、別の貰えばいいだけでしょ」

「中には大切な写真とか入ってるんだから……」

「なによ……あたしが悪いっていうの?」

「別人だっていうなら、そんなにムキになって否定しなくていいじゃない。撮らせてよね」

「嫌だってば……」

 

 

 さっきまでの高圧的な態度はどこへやら、Cクラスの藪さんと山下さんが加勢したことによるものか、軽井沢さんは思ったよりも怯えている様子だった。

 

 

「とにかく撮らせてもらうから」

「嫌だってば!ねえ……この子に何か言ってあげてよ」

 

 

 救いを求めるように、離れていた町田くんに近づいて隣に座る。……わざわざ、他クラスの男子生徒に。

 

 

「無断で写真撮るなんて許せないんだけど。町田くんはどう思う?」

「……そうだな。真鍋、軽井沢が嫌がっているんだからやめてやれ」

「ま、町田くんには関係ないでしょ」

「今の話を聞く限り、悪いのは真鍋のように思える。軽井沢が知らないと言っているんだから強引に決めつけることはできないだろう。友達に再確認した方がいいだろうな」

 

 

 本人が知らないと言っている上、無断で撮影しようとした時点で真実がどうであれこの場での非は真鍋さんに傾く。真鍋さんは納得がいっていないようだったが、反論できる材料もないのか大人しく下がっていった。

 

 

「変な言いがかりはやめてよね、まったく。ありがとう町田くん」

「……当たり前のことをしただけだ」

 

 

 尊敬の念をこめたような上目遣いに、若干照れた様子の町田くん。私は軽井沢さんがこの場で、あえて町田くんを選んだ理由を推測する。ディスカッションにて臆せず強気に発言をしていたから?いや、それは帆波にも出来ていた。しかし軽井沢さんは“町田くんにのみ”助けを求めた。

 上目遣い。詰められた際の怯えた様子。異性……。私は過去の記憶と照らし合わせる。……ああ、なるほど。彼女はより強い寄生先を、本能的に求めているのか。自分自身を守るために。

 程なくして1時間が経過してアナウンスが流れたため、第1回ディスカッションは解散となった。

 

 みんなが席を立つ中、私は椅子に座りながら考え込む。

 __あれ?私、やることなくない??

 

 

 ✅新体制に向けて両リーダーへの交渉←OK!

 ✅AクラスとCクラスの契約破棄←OK!

 ✅今回の特別試験の分析←OK!

 

 

 Oh!これは見事なスリーアウト!攻守交替である。

 つまりここからは…私個人が攻める番だ。なるほどなるほど。……となれば、やることは容易い。私は兎部屋の扉の前で、目標の人物を待つことにする。

 

 __十数分後。

 ……長い。作戦会議にしても長い。随分と綿密に計画が練られているらしい。欠伸を噛み殺していると、対象の人物……とその連れ2人が出てくる。こっそり…こっそり…。

 

 

「ほーーーなーーーみっっ!!!」

「うわぁっっ!?!?も、萌ちゃん!?!!!」

 

 

 助走を付け、勢いよく帆波の背中に抱きつきダイブする。帆波はよほど驚いたのか、単純に受け止められなかったのか、前のめりになって姿勢を崩した。

 

 

「び、びっくりしたあ……どうしたの?私に何か話かな?」

「話?んー、特に考えてなかったや。ね、折角の船内だし、色々見て回ろ!!」

「えぇ!?わっ、わーー!?!!萌ちゃん、引っ張らないで〜!?!!」

 

 

 半ば強引に帆波の手を掴み腕を引く。この試験、最終日まで暇なら今やることは1つ。

 題して!一之瀬帆波と親交を深めよう大作戦!!(内容未定)

 

 

 ____________________

 

 

 特に何の予定も決まってなかったが、帆波を連れ出したからにはどこかに行かないといけないだろう。いや、どこか特定の場所に行く必要は無いのかもしれない。

 

 

「あの、萌ちゃん?どこに行くのかな……」

「特に決まってない!船内探検しちゃおう!!」

「あはは、船内探検かぁ。うん、面白そう!こんな豪勢な船、乗れる機会なんて少ないしね」

 

 

 気持ちを切り替えたのか、今まで引っ張られっぱなしだった帆波が手を離し、私の隣に並んで歩く。

 

 

「帆波はもうどこか行ったの?」

「レストランと、あとスパは行ってみたかな?初めてだったんだけど、結構気持ちよかったよー」

「スパ、かぁ。無人島試験で疲れた身体には丁度よさそうだけど、ああいうところって1人ではいるの勇気いるからなぁ」

「あはは、まあ人それぞれだよね。良かったらこの後ちょっと行ってみる?」

「行く!……あ、見て。船内案内があるよ」

 

 

 私たちは壁にある船内案内と、その横に書いてあるデイリープログラムを見る。

 プール、フィットネスジム、シアター、カジノ、スポーツ用のコート、スパ、各種レストラン……思ったよりも色々あるらしい。

 

 

「フィットネスジム……そういえば、ケヤキモールの中にもジムがあったっけ」

「ああ、確かに。萌ちゃん、ジムに興味あるの?私としては、ジムの方が入るのに勇気いるなぁ」

「その口ぶりだと、興味はあるの?」

「うん、元々運動は嫌いじゃないんだけど、得意でもなくて。だから運動不足を解消するためにも丁度いいかなって思ってるんだけど……」

 

 

 それを聞いて、ある考えが浮かぶ。この世はギブアンドテイク。私はわざと悪戯っぽく笑う。

 

 

「じゃあこうしよう!私は帆波に、ジムに行ってみる勇気をあげる。だから帆波は、私にスパに行く勇気をちょうだい?」

「……あはは!うん、いいよ!行ってみよっか!」

 

 

 そう言い、私たちの初めてのジム体験が始まった。

 

 

「おー、すごい……結構本格的だね」

「う、うん……このマシン、全部無料で使えるのかな?」

「あ、見て見て帆波!海を一望できるランニングマシンだって!やってみようよ!!」

「ランニングマシン…!ジムといえば、だよね!最初はウォーキングとかでもいいのかな?」

「全然いいと思うよ、むしろウォーミングアップにウォーキングを用いるのが主流だと思う……し……」

 

 

 ……あ。ん??これ、どこのボタンを……。

 歯切れが悪くなり、急に動きが止まった私を不審に思ったのか、帆波が私のマシンを覗き込む。

 

 

「萌ちゃん?どうしたの?」

「……帆波。これって、どうやって動かすの?」

「……え?」

 

 

 固まる私たち。困った私の顔をまじまじと見つめていたが、耐えられなくなったのか急に帆波が笑い出す。

 

 

「ちょ、ちょっと!!笑わなくてもいいでしょ!!」

「あはは、ごめんごめん!!萌ちゃんってなんでも卒なくこなしてるイメージだったから、なんだかおかしくなっちゃって……あははは!!」

「ぐっ、うぅ……わ、私は昔ながらの趣を大切にする人間なんだよ!別に機械が怖いとか、全然操作が分からないとか、そういうのじゃないし……」

「そういえば、萌ちゃんと連絡先を交換してから1回もメッセージきてなかったかも……あはは、そういうことだったんだね!」

「う、うるさいよー!!帆波、早くこのマシン起動してー!!」

 

 

 

 

 帆波の失礼(?)な発言もそこそこに、ランニングマシンを終えた私たちは、ジムのインストラクターさんが行っているヨガスタジオに行った。これまた海が一望できる場所にあり、心身の健康をはかれそうである。

 

 

「う、うう……このポーズ結構キツイかも……!」

「ほらほら帆波ー、身体硬いぞー。さっきの私をいじってた時の威勢はどうしたのー?」

「萌ちゃん、意地悪しないでよー!謝るからー!!…それにしても、結構汗が出てくるね〜」

「シャワーの貸出もあるみたいだし、これ終わったら軽く流してスパに行ってみようか」

「うん!」

 

 

 ヨガで整え、シャワーで汗を流した後。トレーニングウェアを返した私たちは、スパへと向かっていた。それにしても……。

 

 

「ねえ帆波」

「ん?何かなー?」

「ちょっと失礼かもしれないんだけど、いい?」

「え、うん。ほんとに何かな」

「……帆波って、何食べたらそんなに大きくなるの?」

 

 

 私は胸を見て考え込むように言う。先程トレーニングウェアを着た時にこれでもかと強調されていたその体型。前々から女性として魅力的な体型だとは思っていたが、ここまで目につくと嫌でも気になる。……触ったらどんな感触なんだろう。気になる。

 

「え、ええ!?うーん……何食べたらって…私もよく分からないけど、中学2年生くらいかな?いきなり大きくなっちゃって…だからあんまり実感がないって言うか」

「いいなぁ。私なんてぺったんこだから、なんというか同じ女性として羨ましいよ」

「そう?私としては萌ちゃんの体型も全然魅力的だと思うけど……ほら、余計な脂肪がないっていうか、すごい引き締まった身体じゃない?さっき見ちゃったけど、腹筋とかも割れてたし……」

 

 

 ……まさかそんなところまで見られてたとは。私が観察している時、人もまた観察しているということか。何だか気恥ずかしくなり、スパについたこともあってどちらからともなくこの話は終わりになる。スパに行くと、バスローブを渡された。

 え?こんな格好を晒すんですか?……本当に??……目で訴えたが、営業スマイルで返された。なんと無力なんだ。

 

 

「……あ。意外と気持ちいい…………」

「あはは、萌ちゃん顔が溶けちゃってるよ〜!!」

「マッサージは自分でやってたから…意外と人にやってもらうのも気持ちいいんだね〜……この格好は恥ずかしいけど……」

「あー、確かに。初めてだとちょっと勇気がいるよね。私もちょっと困惑したっけ……ひゃんっ!?」

「あはは!帆波、変な声!!」

「も、も〜〜!!これは不可抗力だよー!!」

 

 

 少し恥ずかしそうに叫ぶ帆波。……笑顔になったり、恥ずかしそうにしたり。うんうん、これでこそ帆波だ。

 

 

「……ふふ、やっといい顔になった」

「え?」

「ディスカッションの時は笑顔だったけど、少し顔が強ばってたように見えたからさー。ま、私の勘違いだったらそれはそれで良いんだけど」

「……あはは。そうかな?そうなのかも。ちょっと緊張してたのかもね」

 

 

 そう言うと、少し考え込んだあと、何かに納得がいったのか、こちらに視線を合わせてきた。

 

 

「ねえ萌ちゃん。……ありがとね」

「んー?何がー?」

「もしかしたら、私のためにこうやって連れ出してくれたのかなって」

「私はそんなお人好しじゃないよー。単に君と遊びたかっただけだし」

「あはは、それでもだよ。……そうだよね、私自身が楽しまないと」

 

 

 何かを心に決めた様子の帆波。どうやらこれからのディスカッションについては、帆波に任せといて良さそうだ。私たちの沈黙作戦も捗るというもの。スパが終わり、身体がほぐされたのを実感しながら伸びをする。心做しか船酔いの倦怠感も薄れた気がする。スパ、すごい。

 

 

「じゃあ帆波、そろそろ各自の部屋に戻ろっかー」

 

 

 帆波に提案すると、どこか落ち着かない様子でいる帆波。どうしたんだろう?何が言いずらそうにしている。

 

 

 

「……あの、さ。萌ちゃん」

「…?どうしたの?」

「よ、良かったら……その、揉んでみる??」

「……………………え?」

 

 

 

 初めての感触は、思っていたより重く、柔らかかった。






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定期的にこういう浮気……いえ、親交を深める回も書いていきたいですね。



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