艦隊こんばっとーThe Encount of ACESー 作:緑茶軍曹
《降ってきたな》
渋めの男の声が無線に飛び込む
《全くだ》
その声に反応して、先程とは違った、それでいて色気も感じれる渋めの男の声が答える。
《俺達は雨やら雪やらに好かれてるのかもな》
降ってきた、と言った男が再び呟いた。
彼らの飛ぶ空にはサラサラと小雨が降り注ぎ、雨粒が彼らの乗る機体、零式艦戦52型のキャノピーに雨粒が当たる音が小気味のいい音を立てる。
《私語は謹んで!戦闘空域なのよ?》
呑気に会話する彼らを見かねて、彼らの母艦である、瑞鳳が注意をする。
《敵さんの数はどうだ》
しかし、そんな彼女の通告を無視して会話を続ける男達。
《ざっと数えて50機前後か。他の隊の様子は?
》
《大丈夫さ。いつも通りだ》
《なら良い。足を引っ張られなけりゃ俺たちだけで叩き落とせるからな》
《ちょっと話を聞いt》
再度彼らに注意をしようとする瑞鳳だったが、
《ガルム1、エンゲージ》
《ガルム2、エンゲージ》
彼ら、"ガルム隊"の二人には聞こえていなかったようだ。
《相棒、そっちに2機行ったぞ!》
両翼端が蒼くペイントされた零戦52型に二機の敵機が張り付いているのを見たガルム2が叫んだ。
《問題ない》
"相棒"と呼ばれた男、ガルム1は余裕綽々と言った声で応答し、自身が追っていた敵を20ミリ機関砲で撃破。続いてエアブレーキをかけつつ機首を上げオーバーシュート、素早く自身を追っていた二機の背後につき、先程の敵機と同じように機関砲で撃墜した。
《ヒューッ。流石だな》
《スコアプラス3、だ》
《今回のエースもお前だな、相棒》
《おだてる暇があるなら自分のスコアを稼いだらどうだ?ピクシー》
再び敵機に食らいつきながら喋るガルム1。
先程からの彼らの戦いぶりをみて動揺しているのか、敵の護衛機の足並みが崩れ、艦攻隊が丸裸になった。
《今回はお前に食い散らかされた残り物を食うだけでいいさ》
それを見たガルム2が艦攻隊に機首を向けながら言った。
《フン、そうかい。なら遠慮なくスコアを稼がせてもらおう》
逃げる敵機を撃墜しながら鼻唄混じりに飛ぶガルム1。
《凄い・・・》
一方で後方から続いてきていた九七式艦攻隊と九六式艦爆隊。
その内の一人が遠方で敵機の迎撃、いや、一方的な虐殺と言ってもいい空戦を繰り広げているガルム隊の二機を見て呟いた。
《あの二人だけで制空権取ってるよ・・・》
九七式艦攻隊よりも少し前に展開している零式艦戦21型の一人もまた呟いた。
この零戦の部隊はガルム隊の零した敵機の掃討の為に展開していた。
ガルムの二人がいくら強いとはいえ、取りこぼしはやはり発生してしまうからだ。
《後ろの嬢ちゃんたち、艦爆と艦攻が何機か行っちまった。そいつらの始末は任せたぞ》
ガルム2からの連絡が入った。
《分かりました!鬼神さんたちは大丈夫なんですか?》
零戦隊の隊長が聞くが応答は無い。
だが、応答の代わりに遠方でガルムの二人がアクロバット飛行をしている。
それを見た零戦隊の隊長は戦況を察し、彼らの取りこぼした敵機の迎撃に向かうよう僚機に発光信号を送った。
零戦隊が迎撃に向かい、続いて艦攻隊、艦爆隊が全速力で敵艦隊へと突貫を敢行する。
《鬼神さん達が道を開いてくれた!行くよ、みんな!!》
九七式艦攻隊の隊長が叫ぶ。
《了解!!》
それに大きな声で応答する艦攻隊の隊員達。
《艦攻隊の子たちだけに美味しいところを持っていかれないわよ!全機突撃!!》
負けじと艦爆隊の隊長も檄を入れる。
数十機の艦攻、艦爆が怒涛の勢いで空母ヲ級2隻を含む敵機動艦隊に攻撃を仕掛ける。
魚雷が、爆弾が、次々と投下され炸裂する。
駆逐艦イ級の獣の如き叫び声、軽巡ホ級の断末魔、空母ヲ級の肉が弾け飛び、切り裂かれる音がそれに続く。
《駆逐1、軽巡1撃沈、軽巡1、空母2中破、重巡1小破、か。なかなかやるじゃないか》
ガルム2がガルム1と共に母艦である瑞鳳の元に帰投しながら言った。
《"あいつ"が鍛えただけはあるな》
ガルム1もその様子を見ながら言った。
《そうだな。まぁ、訓練中に何度も嬢ちゃん達を泣かしていたけどな》
笑いながらガルム2が言った。
それに釣られて、そういえばそうだった、と笑いながら呟くガルム1。
《二人ともお疲れ様。いつもどおりのかつやくだったね》
帰ってきた二人を見て瑞鳳が言った。
瑞鳳が手を伸ばし、彼らの機を紙飛行機のようにスッと掴むと彼らの機体は矢の形になり、瑞鳳の腰に付けられた矢筒に直された。
《まだ戦えるが、どうするんだ?》
ガルム1が瑞鳳に聞いた。
《大丈夫。後は青葉さんや山城さん達が止めをさしてくれるから。》
瑞鳳がそう言っているそばで山城、扶桑、青葉が虫の息の敵機動艦隊に砲撃を放っている。
《ならいい》
ガルム1がぶっきらぼうに言った。
《報酬はちゃんと頼むぜ》
ガルム2が言った。
《そういうのは提督に言ってよ。私が決めるものじゃないんだし》
帰ってきた艦載機を掴み、矢に戻しながら瑞鳳が言った。
《あの野郎、ここん所金払いが悪いんだ。お前から言ってくれないか、瑞鳳》
それまで存在していなかったガルム2が他の艦載機妖精と同じように"妖精"(もちろん、デフォルメされたあの姿である)の姿となり瑞鳳の肩に乗りながら言った。
「大体、貴方達がお金を貯めて何か意味があるの?」
全ての艦載機を収容した瑞鳳が聞き返す。
「俺達は傭兵だ。金を貰うから空を飛ぶ。無料の慈善活動じゃあないんだ」
むぅ、と面倒くさそうに顔をしかめる瑞鳳。
《敵艦隊の全滅を確認!私たちの勝利よ、瑞鳳!》
旗艦の翔鶴が嬉しそうに言った。
《今回のMVPは、やっぱり瑞鳳ね・・・》
山城が妬ましそうに言った。
それを聞いて苦笑いしながら、頬を搔く瑞鳳。
《今回も艦載機の損失はゼロですか?》
翔鶴と瑞鳳に聞く青葉。
《そうね、今回も0だわ。瑞鳳の艦載機の活躍のおかげね》
翔鶴が答える。
《俺達にかかればあの程度、どうということはないさ》
ガルム1が青葉の目の前にいきなり現れる。
《流石ですねー"サイファー"さん!でも、今回も何機かとりこぼしたらしいじゃないですかぁ?》
意地汚い笑みを浮かべながらガルム1に聞く青葉。
《まだレシプロの感覚に慣れてないだけだ》
《いい訳ですかー?》
《別に今すぐ出撃してお前を沈めて証明してもいいが?》
《冗談ですよーじゃあ全機撃墜の暁には取材させてくださいね!》
そんなガルム1と青葉のやり取りを見てクスクスと笑うガルム2。
《さあ帰投よ。今回の任務も大成功ね!》
翔鶴が鎮守府に向け進路を取り、瑞鳳、山城、扶桑、青葉も後につづいた。
ふ
お久しぶりです。緑茶軍曹です。
さて、今回も艦これネタです。しかもエースコンバットとのクロスオーバー。正直ハードル高くてガクブルしてます。
んで、まず投稿が遅れた言い訳を(いや、見てくれてる人なんていないから独白かな)。
前まで使ってたPCが死亡し、それまで仕事の合間に書いていた人狼提督小説のデータが消滅、更には異動もあり、新しい環境になれるのに時間がかかる上にケータイからの投稿をするハメに・・・
その間にようやく念願のエースコンバット∞をダウンロードし、プレイ。あまりのファンサービスの多さに感激した上で、艦これをやる。
そ う だ エ ー ス 達 を 艦 こ れ 世 界 に ぶ ち 込 も う
↑今ここ
とまぁこんな感じです。
正直空戦の描写とかわからないことだらけなので雰囲気でゴリ押ししていきます(爆)
アドバイス等頂けると幸いです。
次回はおとぎ話に出てくる彼らが出てきます。期待して(?)待っていてください!
今後ともよろしくお願いします!!