ドラゴンボールGT -ツフル人の復讐-   作:桂ヒナギク

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プロローグ

 彼女はサイヤとツフルの混血だ。名はトルダ。

 端正な顔立ちをした黒髪の少女トルダは、惑星ビートにて惑星ピタルから逃走してきたベビーと遭遇した。

(子ども?)

 付近には大破した宇宙船。不時着だった。

 トルダはベビーを抱き上げると、急いで医療施設のメディカルマシンに彼を突っ込み、治療を開始する。

 治療を終え、意識を取り戻したベビーがメディカルマシンから出てくる。

「ここはどこだ?」

「惑星ビートよ。あなたは墜落の衝撃で気絶していたの」

 ベビーの問いにトルダがそう答える。

「誰だ?」

「トルダ。あなたは?」

「ベビーだ」

「ベビーですって!?」

 トルダは本棚に駆け寄ると、一冊の本を取り出して開いた。

「なにをしている?」

「……………………」

 トルダを無言で読み耽っている。

「おい!」

「……!? ああ、ごめん」

 本をしまうトルダ。

「あなた、ツフル王の作った寄生生物ね?」

「知っているのか?」

「ええ、もちろん。私の父はツフル王の側近でね。流れ着いたサイヤ人に殺されたけど。まあ、サイヤ人の母は父のことを守ろうと最後まで必死に戦ってくれたけど」

「貴様、サイヤ人なのか?」

 ベビーが機嫌を損ねる。

「ツフルでもあるけど」

「なに?」

 疑問符を浮かべるベビー。

「あなた、ここへ来るまで何があったの?」

「サイヤ人に襲われたんだ。孫 悟空と言ってな。あいつだけは赦さん。だが、あいつの仲間のトランクスにはちょっとした仕掛けをしておいた」

 ニヤリとほくそ笑むベビー。

「そう。で、これからどすうるの?」

「そうだな。あらゆる生命体に寄生してエネルギーを吸収しながら地球へ向かう」

「地球……以前、バーダックの息子が送り込まれたと聞いたけど」

「悟空のことだな、それは」

「風の噂ではサイヤ王の息子も流れ着いたというわね」

「ほお」

「あなた、確か、寄生した相手を操作できるのよね? 地球に先回りして住民を洗脳しておいて、悟空とか言うやつが戻ってきたところを叩くってのはどうお?」

「それは面白い。やってみるか」

「そうと決まれば、宇宙船を造らせないとね」

 トルダはそう言うと、造船場へと向かっていった。

 やがて、宇宙船が完成し、トルダとベビーが搭乗する。

「お前も行くのか?」

「操縦しなきゃいけないからね」

「それは助かる」

 トルダは宇宙船を地球に向けて発進させた。

 途中、ヤードラット星に立ち寄った。

「ちょっと待ってて」

 トルダはそう言って、船を降りていくが、数分で戻ってきた。

「何をしていた?」

「瞬間移動を完成させに」

「できたのか?」

「うん」

 宇宙船を三度発進させる。

 今度は地球へと辿り着いた。

「着いたわ」

「フフフ、見ていろ孫 悟空」

 ベビーは宇宙船を降りると、なんだろうと様子を見にきた男性に、自身の体をジェル状にして覆い被さった。

「うわああああ!」

 男性が悲鳴を上げると共に、ベビーがその体へと侵入した。

 男性はベビーに意識を奪われ、更には植え付けられた卵が孵り、肉体から離脱したベビーの下僕と化した。

「サイヤ人はどこだ?」

「サイヤ人、ですか? わかりません」

「使えん下僕だ」

「申し訳ありません、ベビー様」

 ベビーは地球人に次々と寄生しながら、ついに悟天と対峙した。

 二人の戦闘が始まる。

 そして、ベビーは、超サイヤ人となった悟天の隙をつき、その体内への侵入を成功させた。

「……!?」

 悟天は体の自由が利かなくなり、意識を奪い取られてしまった。

「なんかあいつ、変わったな」

 と、去っていく悟天の背中を見ながら言うのは、親戚のサタンだった。

 悟天ベビーはカプセルコーポレーションのブルマの家へ。

「ベジータはどこだ?」

 悟天ベビーの頬に平手打ちをする母のチチ。

「ベジータさんだろ?」

「ベジータさんはどこだ?」

 再び殴られる悟天ベビー。

「ベジータさんはどこですか、だべ」

「べ、ベジータさんはどこですか!?」

 悟天ベビーは不服そうにブルマに訊ねる。

「あの人、今いないのよ」

 そこへ兄の悟飯が。

 悟天ベビーは悟飯に喧嘩を仕掛け、外へと誘き出すと、彼の隙をついてその体を乗っ取ることに成功した。

 その夜、ベビーは悟飯の体でベジータを下僕と化した悟天と共に襲い、その肉体を手中に収めるのであった。

 

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