今回は短めぇ!ついでに言うと自分で言うのもなんだが駄文!!
原作通りにカタカタヘルメット団の基地を襲撃して撃退したってことだけ覚えてってね!!
あのあと後輩の危機だと勘違いしたホシノとの一幕がありつつも、何とか先生との合流に成功したミキトは。対策委員会の前で―――
「そして互いの情報共有が出来ていなかったとはいえ、対策委員会。特に黒見セリカさんと小鳥遊ホシノ委員長のお二方には大変な御迷惑を……」
「待って!?それ私も悪かったって謝ったじゃないの!なんで蒸し返すのよ!!」
――シームレスに謝罪へ移行しようとした彼を、咄嗟にセリカは止めた。
「…
「ストップストッープ。セリカちゃんもいいし、おじさんももう怒ってないよー」
そこでさすがに見かねたホシノからストップが入った。ミキトは…責任感が強い性分なのか『それでも…』と逡巡したが、先生から諭される形でそれ以上の謝罪を止めた。
「では改めて自己紹介を。シャーレ所属の…書類的には先生専属の補佐官ですが気持ち的には一般部員のつもりの、秋茜ミキトです」
「よろしくー、…それじゃ、今後のことで話し合おっかー?――とはいってもおじさん実は。一つ計画を練ってみたんだよね~」
「えぇ!?ホシノ先輩が!!?」
「うそっ……!」
得意気な顔で言ったホシノに対して、セリカとアヤネの一年生コンビは大いに驚いた。
部外者であるミキトとリッカは、内心『委員長なのだし率先して計画を立てることは驚くべきことではないのでは』と疑問符を浮かべたが、口に出すことはなかった。
「さすがにその反応は、おじさん傷付いちゃうなぁ…まあ確かに思いつきみたいなものだし。期待しないで聞いといてね~」
周囲からの反応とそんな本人からの前置きとは裏腹に、その計画とは『ヘルメット団はここ最近数日間のスパンをおいての襲撃であり、最近はそれが周期的なものであることからルーティーンになっていることは明らか』
『これまでは弾薬などの物資に不安があったため防衛に徹していたが、シャーレからの支援によりそれはある程度解消され。先生という
『ならば今こそ反撃の時。撤退したヘルメット団が態勢を整える前にその基地へ追撃を仕掛けこの地域から完全に撤退させるべきだ』と全うなものだった。
普段よりも余裕をもって撃退できたことで余裕のあったほかの委員会メンバーは、平時のんびりほんわかしてることの多いホシノのそんな提案に驚きながらも賛成。
シャーレからの出向者である先生も『助けるために来たからもちろんいいよ』と快諾し、その生徒二人も続けて承諾。特に先の戦いでは武器を忘れるという大ポカによって戦力外となっていたリッカは『次こそは力になるんだ!』と息巻いていた。
かくして、シャーレと対策委員会初の合同作戦が決行されることになり、各々が準備のために散っていった。
「…の前にそこの装備も心構えも甘かったお二人。ここに直ってください」
"はい…"
「うぅ…」
しかし飛び出そうとしたリッカの首根っこを取っ捕まえアビドスの面々と交遊を深めようとした先生を呼び止めたミキトは、委員会室のすみっこで二人と向き合っていた。
「…多くは言いません、先生はご自身の立場と役割。リッカは躊躇と制動をどうか忘れないよう」
「その美徳は大切に。ですが…そうですね、心配は何も可愛い我が身だけの特権だと思わないでください――知ったときは、それなりに焦りましたよ」
多くを語っている時間はないとそれだけで説教を済ませた彼は、二人にそれぞれスポーツドリンクに砂漠用のロングコートと。白く、そして水色で縁取りされたミレミアムのロゴが刻まれたケースを渡すと自身も準備のためかその場を離れた。
「…ミキトさん」
"生徒に言わせることじゃなかったね…うん。反省"
二人はその背を見送りながら少しの間ミキトの言葉を反芻し、その後準備を開始した。
"…ところでさ。リッカ"
「はい!なんでしょうか?」
"それが…その、きみの武器なの?"
心なしか控えめな声で問われリッカはキョトンと首をかしげながらスーツケースを開け、中から取り出した前腕をすっぽり覆いそうな程に巨大な
「もちろんです!」
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「? 何の音だー!」
キシミシと、そんな異音に気づいたヘルメット団の一人がそう叫ぶ。現場指揮官のようなポジションについている彼女は聞くだけではなく見に行こうと音の方向へと足を進めた。
するとそこには、自分達の基地へ向けてゆっくりの進む一台の戦車の姿があった。
「…あ~なんだ。逃げ遅れた戦車隊が帰ってきたのか」
その光景から、彼女はそう合点した。
(にしても、なんで後退しながら帰ってきてんだ?
そんなことを考えている間にも戦車は徐々にこちらへと近付いてきていた。せっかく近くまで来たのでこのまま出迎えてやるかと考えた彼女は、通信機器を操作して本部へ連絡をした。
「あーもしもし、今から基地前にいる戦車隊のやつら出迎えるんだけどアレ誰乗ってるんだ?」
『戦車~?んーちと待って……』
生返事とともにカタカタとキーボードを叩く音が聞こえる。恐らくわざわざ名簿を出して確認してるのだろう。
そのぐらい覚えとけよ、と悪態が口から出かけたがそれを何とか生唾と一緒に飲み込み。返事を待ちながらも戦車の方をみる。
「………?」
戦車は今となってはその姿形をハッキリと視認できるほどに近くなっており、改めてそれを見た彼女は。その戦車に対して何らかの違和感を覚えた。
『おーいちょっと?』
「ン、終わったか」
しかし、その疑問が形となる前に、思考は無線機越しの声に遮られた。
普段は特に何も考えず上の言われるままの指示を出し、また自らも突っ込んで暴れてる自分の珍しい思案を打ち切られたことに苛立ちを覚えた彼女だが。ここでガチャ電でもしようものなら本末転倒だと自制しながら、通信機器越しのオペレーターの返事を促した。
『それなんだけどさ……オマエちゃんと水分摂ってる?』
「……はぁ?」
突拍子もない。唐突に自身の体調を心配する――まぁ声音から心配というよりかは嘲笑も多分に含まれているのだろうと彼女は判断した――その発言に、思わず訝しげな声が漏れた。
「なに言ってるんだよ。寒気がするわ」
『こっちだってこんなこと言いたくないよ。だってさぁ…
「……えっ」
通信機器から目を離し、もう一度戦車の方をみやる。変わらずゆっくりとだが進み続ける戦車がそこにあった。
今まで通信の度に離していた視線を今度は離さずに。送話口を口元に近づける。
「嘘言うなよ…私には今もハッキリと見えるぞ」
『いやいやだから帰ってきてるんだって。少なくとも戦車を操作できるやつらは全員帰投してるのを確認してるんだよこっちはさぁ』
そう言われても彼女の目に見えるものは変わりなく。ただゆっくりと砲塔を背に向け前進を続ける戦車が映っているだけだった。しかし、オペレーターが適当なことを言っているとは思えない。
普段のストレス発散を兼ねた雑な襲撃ではなく、とある者から計画と物資を提供された上で行っているのが今のアビドス高等学校への定期的な襲撃である。報酬の未支払い…というか下手すると
脳裏に蜃気楼、幻覚、陽炎、思い込みといった単語がズラリと並ぶ。
確かに幻かもしれない。だがそれと同時に、彼女が今見ているものが現実のものではないと証明できることも、またない。
ならば、どうするか――
(――あ~クソ!面倒くせぇ!!)
不良である彼女がそんなある種哲学的な思考を続けられる時間はそう長くない。
結局そこで思考を放棄した。そして、いつものように本能に従うことにし、その本能のまま――銃を構えた。
「そこの戦車!とりあえず撃つ!!お味方だったらあとで謝るわ紛らわしいお前らが悪い!!」
そして、引き金を引いた。
……………。
それは一瞬の出来事であった。
彼女が放った弾丸は近くの目標だったこともあってなんなく命中、硬質な音と共に弾丸は戦車の装甲に弾かれ戦車はそこに実体をもって実在していることが実証された。とりあえず自分の異常によってみた幻覚ではないと安堵した彼女だったが、その後一気呵成に事態が動いた。
まず戦車が
続いて、浮かせた張本人なのだろうか。持ち手のように砲身を持った男子生徒が見えた。
不良少女とばっちり目が合ったその男子生徒は「やっべ」とでも言いそうな顔をして――
「すみませんバレました!強行突破に切り替えるのでみなさんも続いてください!では――覚悟ー!!」
誰かに呼びかけるようにそう叫んだ彼が、その手と足に付けていた白塗りのガントレットとブーツから赤い炎が吹き出し――戦車の重量と慣性がまるごとハンマー投げの要領でぶん回され。不良少女に直撃した。
その勢いと衝撃に耐えきれず、彼女は後方へ吹き飛ばされ意識を失う。
「砲身からちょっと歪んだ音した…!暴発しても恐いし置いていこう……」
意識を失うまでの数瞬に彼女が見たのは、そんなことを言いながら反動をつけていたとはいえ。重めの段ボールをぶん投げるように戦車を遠くへ放り投げた彼――立花リッカの姿だった。
「バケ、モンが……」
・
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『自分の武器は拳と脚、たまに頭の。要するに近接戦闘です!!』
アビドス高等学校にてシッテムの箱を通して生徒を指揮する先生は、ふとその言葉を思い出す。
最初は何かしらの冗談。もしくは武器がないことで動揺して口からでた嘘程度に考えていた。
だが…
『シッ、ラァ!――フンッッ!』
拳の一撃で敵を伸し、脚の一振で銃を断裂させ。気迫の籠った
おおよそ人間離れしたその光景に思わず眼を手で覆ってしまいたい欲に駆られたが、生徒達の戦いから目を離すわけにはいかないと戦闘を見据え、シッテムの箱のマイク部分を意識する。
"リッカが今頑張ってヘルメット団を引き付けてる。みんな、頼むよ"
『さっきから凄い音するんだけど!敵の戦車を鹵獲でもしてるの!?』
『さっきチラッと見たけど、すごいね~。まるで映画みたいだよ~…おじさんポップコーン欲しくなってきたなぁ』
狼狽したセリカの声と、少しの驚きを孕みつつものんびりとした調子を崩さないホシノの声を聞きながらも。アヤネとともに適宜サポートや指示を先生は出していく。
その間にもリッカは今も尚暴れ続け敵の数を減らしていた。寧ろ敵地の中心地に移動したことで敵が同士討ちを躊躇い攻撃の頻度が落ちより手がつかなくなっているようだ。
("…なんだが、呂布ユニットを敵のど真ん中で適当に暴れさせて。その隙に敵城を陥落させてる気分だ")
思わずそんなことを思い浮かべる先生は、そこで振り払うように首を横に振り思考をリセットする。
『先生。ヘルメット団の物資貯蔵テント、発見したよ』
『持ち込んだ爆発物、設置します…シロコさん。やけに見つけるのが速かったですが、その手の訓練でも?』
『ん。日頃の趣味の成果』
『ふむ…何をされているか、今度見てみても?』
話ながらも二人の手際は良く、シッテムの箱に映し出された
"ミキトとシロコはその場から離れて、合図があり次第爆弾を爆破して、他の三人は…リッカの撤退を支援を"
“リッカ。目的は達成出来たから撤退する準備を。他の子が迎えに来てくれるから、一緒に撤退して!”
『ッ!りょう――かいですっ!』
少し余裕の無さそうな声ととともに、一際大きな爆発音が響く。
先生はシッテムの箱から目を外し基地の方へ目を向けると、そこでは大きな砂埃が起きていた。
爆発が起きる直前。画面上のリッカが敵を倒すわけでもなくその脇をかなりスレスレで通りすぎていたことから、敵の手榴弾を拝借しその爆発を利用して砂埃を発生させたのかと先生は解釈した。
『んお、いたいたー。こっちだよー!』
『どうもですホシノさん!ノノミさんに…セリカさんもありがとう!!』
『…まだ夢の中だった方が説得力あるわね』
『若者の人間離れというものですかねー?』
撤退支援に来たホシノにハイタッチして礼を言ったリッカはそのまま基地外へと疾駆。他三人は追手はいないかと後方を警戒しつつも、程なくして撤退を開始した。
全員が安全な場所まで避難できたことを確認したアヤネと先生はシロコとミキトに発破を指示。
適切な量と配置によってその爆発はヘルメット団達に大打撃を与え、数分後這々の体で基地を棄て退却していくヘルメット団の姿を観測した。
『状況、終了…!みなさん、お疲れ様でした!!』
嬉しさからか跳ねた声色のアヤネからの通信を聞き、現地にて戦った生徒達…無論先生も。フゥと安堵の息をつく。
対策委員会からすれば頭を悩ませる問題の根元、シャーレとしては初の別組織との大規模な共同任務ということもあり。当人達はそれなりに緊張していたのであろう。
『今から帰投します。ないとは思いますが…報復の可能性も考えながら帰ります』
"一応こっちでも索敵はしとくね"
『お願いします』
ミキトはその会話を最後に通信を切った。
…さすがに襲撃されてすぐ報復。ということはなく、全員が平穏無事に学校へと戻ることが出来た。
・立花リッカ
ところどころで描写はあったがかなりのフィジカルモンスター。大体完全なフィジカルギフテッドぐらいある。
・立花リッカの武器
【Meteor Breaker】
僅かに紫がかった黒塗りの強化外装。四肢それぞれに装着されており、それぞれ大型のガントレット・ブーツの形をしている。エンジニア部製
動作の補助と、各部に設置されたブースターによるインパクトの増大機能がある。