〈今年のトゥインクル・シリーズについて語るスレpart××〉
544:名無しの一般ウマ娘ファン ID:ovrYzbAtB
【悲報】今年の凱旋門賞も重バ場発表【いつもの】
545:名無しの一般ウマ娘ファン ID:Y/liIxmJa
まーた重バ場かよ。最後に良バ場開催されたのいつか分かんねぇよ
546:名無しの一般ウマ娘ファン ID:nSJXpDlbg
気候的にしゃあないとはいえこれだけ重バ場だと嫌になりますよ
547:名無しの一般ウマ娘ファン ID:0hNDOn919
ま、まぁヴァーディクトデイならいけるやろ(震え声)
548:名無しの一般ウマ娘ファン ID:fmbB0koD5
日本のウマ娘毎回不利な条件で戦わされるの何とかしろ
549:名無しの一般ウマ娘ファン ID:jBxI9afM1
どうせ晴れても水撒いてバ場を重くする定期
550:名無しの一般ウマ娘ファン ID:TZcdbm4C+
ディープボンドとクロノジェネシスとヴァーディクトデイの3人か……この中だとヴァーディクトデイが抜けてるか?
551:名無しの一般ウマ娘ファン ID:O6IHukhIQ
ディープボンドはフォワ賞勝ったけどヴァーディクトデイは愛チャン勝ってるからな。向こうのG1勝ってるのはデカいぞ
552:名無しの一般ウマ娘ファン ID:udLtrP2Xo
クロノジェネシスは不調だったのが悔やまれますね…
553:名無しの一般ウマ娘ファン ID:aQ+7R5CzG
日本はコントレイルがどこまでいけるか?宝塚勝ったし秋天も勝って欲しいところさん
554:名無しの一般ウマ娘ファン ID:5gme/M+eK
クロノジェネシスは前哨戦挟めなかったのが痛いな
555:名無しの一般ウマ娘ファン ID:beThVmH8d
ヴァーディクトデイが今んとこ向こうでは人気らしい。なんでもフランケルが目をつけてるんだとよ
556:名無しの一般ウマ娘ファン ID:DyN9p8uPw
ディープボンドちゃん応援してるぞ~
557:名無しの一般ウマ娘ファン ID:v9k+pl7Cy
どういうコネクションがあればフランケルと知り合えるんですかねぇ…
558:名無しの一般ウマ娘ファン ID:NApaHVWiA
ヒント:留学
まぁ愛チャン勝ったし、その愛チャンでタルナワに勝ってるからヴァーディクトデイはかなり人気ゾ
559:名無しの一般ウマ娘ファン ID:JFxaV/qXS
もうすぐ凱旋門賞かぁ。現地応援したかったぞ
560:名無しの一般ウマ娘ファン ID:VbzNt2iUa
フランスまでの渡航費もバカになりませんからねぇ。一般庶民にはキツイぜ
561:名無しの一般ウマ娘ファン ID:imzGU6PGt
ヴァーディクトデイの妹エフフォーリアも秋天か。コントレイルとぶつかるな
562:名無しの一般ウマ娘ファン ID:YKuKwc2do
オラワクワクすっぞぉ!
563:名無しの一般ウマ娘ファン ID:PDXW8TvLH
間もなく凱旋門賞でござい。楽しみ楽しみ
◇
フランスでトレーニングを積んでいると……お、あの姿は!
「お~い、ヴァーディ、クロノ~、ディープボンド~!」
「「「応援に来たよ~!」」」
「みんな!来てくれたんだ!」
海藤さんにチームのみんなだ!知らないウマ娘がチラホラといるけど、そっちはプボちゃんの関係者だな。プボちゃんと親しそうにしている。
「頑張ってくださいね、ディープボンドさん」
「トレーナーさ~ん。うん、フォワ賞も無事に勝てたし本番も頑張っちゃうぞ~」
「相変わらず緩いね~アンタは。ま、でも世界一を決める大舞台。それぐらい緩い方が良いのかもね」
たははーとか笑ってそうな赤髪ツインテの人がいる。あの人もカノープスの先輩なんだろうな。俺面識ないけど。他にはきりっとしたイケメン系のウマ娘さんとか……あの、何故俺をジッと見るのか?
「……」
「おやおや?どうしましたイクノさんや。ヴァーディちゃんが気になるの?」
「そうですね」
即答しますやん。そのままイクノさんと呼ばれたウマ娘さんは俺のところに歩いてきて……何故か頭を撫でてきた。俺の方がちょっと身長高いぐらい?だから少し背伸びしてる感じだけど。
……いや、それよりもなんで頭撫でてるの?
「……」
「あの、満足げな顔してますけど……楽しいですか?」
「えぇ、とても」
「はぁ」
「はい」
何が楽しいのか……いや、俺もエフとかペリの頭撫でてると楽しい時があるからそれと同じような感じか。別におかしいことでもなかったわ。
その後イクノさんはジェネ先輩に引き剝がされてプボちゃんのとこへ。
「フシャー!」
「猫ですかジェネ先輩」
「あんまり威嚇しないでねクロノ。向こうだって悪気があるわけじゃないんだから」
「悪気がないから問題なんです!」
何が?良く分からん。
夜は凱旋門賞の対策会議である。
「できれば良バ場開催が望ましかったんだけど……まぁこればっかりは仕方ないよね」
「う~ん……前日は雨予報かぁ」
「次の日も曇りだ~。良バ場開催は難しそ~」
凱旋門賞の前日から雨の予報。加えて当日も曇り予報。良バ場開催は難しいだろうな。というか馬の時も重バ場だったはずだし。その辺変わらないからまぁ重バ場開催だろう。
重バ場になると知ると、ジェネ先輩もプボちゃんも露骨に嫌そうな表情。その気持ちは分からんでもない。今まで挑戦してきた日本のウマ娘達はロンシャンの重バ場に苦しめられてきたといっても過言じゃないらしいからな。
それに、前世で経験しているがロンシャンの重バ場はマジでヤバい。スタミナもパワーもごっそり持っていかれる。日本の重バ場とは比較にならんほどだ。
(しかもこっちは愛チャンに出走したからロンシャンのバ場は未経験なんだよな~。そこがちょっと厳しいか?)
まぁ今までこっちで走れてるしなんとかなるとは思いたい。
不安要素はそれぐらいか。後は有力なウマ娘の情報を教えてもらったり……あ、タルナワさん出てくるのね。いや、知ってたけど。
「ヴァーディ君!」
「え?あ、は、はい!なんですか!?」
「タルナワさんには気をつけてね!絶対、絶対だよ!何かされそうになったらすぐにわたしのとこに来てね!分かった!?」
「わ、分かりました!?」
凄い必死じゃないですかジェネ先輩。そんなに心配しなくても……いや、心配になるわ。今までの俺の行動思い返したら。否定できる要素なんもなかったわ。
後は~っと。あ、トルカータータッソもいるじゃん。そんな感じで見ていると。
「ところでヴァーディ、ちょっといいかな?」
「おん?どうしたよバディ」
海藤さんから話しかけられた。ジェネ先輩もプボちゃんも気になってるみたいだけど海藤さんは申し訳なさそうな表情をして。
「ゴメン、ちょっとヴァーディと2人きりで話したいことがあってね。少しの間席を外すよ」
俺と2人きりで?ジェネ先輩の表情は……うわ、めっちゃ疑ってるような表情している。
「……まぁ、トレーナーさんなら」
結局は承諾したみたいだけど。それにしても俺と話したいことねぇ。一体なんなのか。
部屋を出て海藤さんと2人きり。さて、なんて切り出されるのやら。
「まずはおめでとうヴァーディ。愛チャンピオンステークス、テレビで見てたよ」
「それ、レースが終わってすぐに伝えただろ?」
「それでも、こうやって面と向かって言ってなかったからね。だから、言いたかったんだ」
成程ねぇ。ま、祝福されて悪い気はしない。
「そして……何か掴んだんだろう?あの愛チャンピオンステークスで」
「あ~……分かる?」
「それなりの付き合いだからね。君のことは分かるさ」
俺そんなに分かりやすいのだろうか?いや、これに関しては違う気がするけど。
海藤さんの言ってることは当たりだ。俺はあの愛チャンで、ようやくつかむことができた。後はそれを……
「ま、御明察の通り。あの愛チャンで……なんとか掴むことはできたよ。これなら凱旋門賞もいけそうだ」
「それは頼もしいね。でも、舞台は凱旋門賞……世界一を決めるレースと言っても過言じゃない舞台。今まで数々の日本のウマ娘達が敗れ去っていった舞台だ。それでも──勝つ自信はあるかい?」
俺の覚悟を問うかのような海藤さんの表情。そんなもん、決まってる。
「当然だ。場所がどこだろうと、多くの日本のウマ娘達が負けていった舞台だろうと関係ねぇ。俺は俺の走りで……凱旋門賞を獲る、それだけだ」
「……聞くまでもなかったね」
険しい表情を崩して、朗らかに笑う海藤さん。
「ま、大船に乗ったつもりで安心しな?バディ。俺があんたを、凱旋門賞ウマ娘のトレーナーにしてやるよ」
「お、クロノにも勝つ宣言か。随分と自信たっぷりだね」
「愛チャン勝ったからな。自信は大有りよ!……ロンシャンで走ってねぇからそれだけ心配だけど」
「締まらないなぁ」
それでも勝つ自信はある。もう迷いもないし、幻影に悩まされることも多分ない。それに……。
「ここで勝って、俺はジャパンカップに出走する。そして──コントレイルと決着をつける。必ずな」
「……そうだね。頑張っておいで、ヴァーディ」
「おうよ!」
海藤さんと拳を突き合わせる。凱旋門賞はもうすぐだ。
その後は部屋に戻ってまた対策会議。返ってくるなりジェネ先輩は血相を変えて俺の方に詰め寄ってきた。
「何話してたのヴァーディ君!?わたしにも教えて!」
「いや~、これに関しては秘密ってですね」
「ぼくも知りたいな~……ダメ?」
「止めろプボちゃん!上目遣いで俺を見るんじゃない!ちょっと決心が揺らぎそうになる!」
「はいはい3人とも、早いとこ凱旋門賞の対策を詰めるよ?課題は山積みなんだから」
海藤さんとカノープスのトレーナーさんの指揮の下凱旋門賞の対策会議。この対策会議は前日になるまでずっと続いた。
凱旋門賞前日はベストコンディションで迎えるためにも早めに就寝。
「……ねぇ、ヴァーディ君」
「どうしたよ、プボちゃん」
不安げな表情のプボちゃん。揺れる瞳で俺を見ながら、問いかけてくる。
「ヴァーディ君は、どこにも行かないよね?凱旋門賞が終わったら、また日本のトレセン学園に帰るよね?」
ぶっちゃけ、質問の意図は分からん。ただ、確実に言えることがある。
「俺の帰る場所は日本だよ。そりゃ、レースに出走するために海外に行くことはあるが……最後には日本に帰ってくるさ」
「……本当?」
「本当本当。プボちゃんが心配していることが何かは、俺には分からないけどさ」
俺は小指を立ててプボちゃんの前に差し出す。
「最後には必ず日本に帰るよ。それは約束する。絶対に無事で帰ってくるってな」
「……うんっ、分かった」
プボちゃんと指切りをする。必ず帰るということを。
そして就寝。外は雨が降っている。この雨はいつの止むのだろうか?そう思いながら眠りについて──凱旋門賞の朝を迎えた。
次回は凱旋門賞。