〖ブルーロックRPG〗実況プレイ   作:マルメロ

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年棒ランキング

 

 

 ネオ・エゴイストリーグ、ドイツVSスペインは2対2の同点でリスタートとなった。どちらかが点を決めたら終わりの最終局面、誰もが決勝点をあげるべく必死にボールへと喰らいついている。

 

 

「終末を告げる鐘はいずれ必ず鳴る……それが必然」

 

 

 左サイドをバスタード・ミュンヘンのグリムがボールを持って駆け上がる。狙いは当然中央のネス、そしてカイザー。依桜よりも早く点を決める、それがカイザーの成すべきことであり、ネスやグリムらはそれをアシストする役回りだ。

 

 

「来いネス!」

 

「行きますカイザー!」

 

 

 グリムが中央へと蹴り込んだボールをネスが確保した。そのまま前線に走るカイザーへと狙いを定め、パスを送り出そうとする。

 

 

「止めるぞ野生児!」

 

「御意っス……!!」

 

 

 しかしネス→カイザーのルートは予想されていた。カイザーには雷市と我牙丸がピッタリマークについており、これではパスを出そうにも防がれてしまう。

 

 

「クソ単純……」

 

「俺らの裏に一瞬で……!?」

 

 

 だがこれもまだカイザーの想定内。二人の間を抜ける絶妙なステップでトラップの隙を作り出した。カイザーの動きに体勢を崩された二人はマークを外してしまう。

 

 

「いや……届くんだなこれが」

 

「……!!」

 

 

 ネスからのパスが通ったと思われた時、我牙丸が無理な体勢からのスコーピオンでパスに触れた。つま先が僅かに掠っただけだがコースを逸らすには十分、こぼれ球となったボールを今度は依桜が確保した。

 

 

「もらってくよ〜! ありがとバカイザー♡」

 

「チッ……!!」

 

「クソ売女……」

 

 

 依桜のハイエナムーヴにカイザーは青筋を立て、ネスも思わず罵倒を口にした。しかし依桜はそれらを全く気にせず、ゴールまで最短ルートで駆け抜けていく。

 

 

「行かせねぇよクソ女王が……!!」

 

「シュートコース切れ!!」

 

「撃たせんな!!」

 

「ハァ!? 四人がかりとか反則でしょ!!」

 

 

 しかし馬狼を始め、バルチャの選手が四人がかりで依桜の行く手を阻んでくる。それだけ依桜の実力を警戒しているということだろうが、それでもこれはやりすぎだ。当然正面突破する訳にもいかず、依桜は一瞬その場で足を止めた。

 

 

「姫宮! こっち使え!」

 

「……! ナイスレオオ!!」

 

 

 その刹那、右サイドからの声に反応し依桜は咄嗟にパスを出す。声の主、御影玲王はボールを受け取るとすぐさまゴール目掛けてドリブルを開始した。しかし右サイドにも敵DF二枚が待ち受けている。

 

 

「行くぜ! 御影玲王Newstyle!」

 

「……!? 上手……!」

 

 

 伸びてくる足を玲王はヒールリフトで見事にかわし、まずは一人目を突破。だが続け様にもう1人がボールを奪いに来る。それを華麗なステップで翻弄し、股の間を通して完璧に抜き去って見せた。抜かれた二人のDFは衝突、体勢を崩し地面へと倒れた。

 

 

「あれは……ラヴィーニョのバタフライステップ!?」

 

「本物そっくりじゃねーか!?」

 

「まさか……ラヴィーニョのコピー!?」

 

 

 そのドリブルスタイルはまさにラヴィーニョそのもの。当然その脅威を理解しているバルチャチームは驚くが、玲王の新しいスタイルにブルーロック組を驚きを隠せないでいた。

 

 

「ハッ……コピーなぁ、やるやんけお坊ちゃん」

 

「すげーべ玲王さん!」

 

 

 コピーしたラヴィーニョのドリブルで難なく敵陣を切り崩した玲王がPA内へと侵入していく。シュートコースを狙いすました時、玲王の前に大きな影が現れた。

 

 

「撃たせっかよお坊っちゃまが……!!」

 

「止めてみろ王様(キング)!!」

 

 

 馬狼が玲王のシュートコースを防ぐために立ち塞がった。それを見た玲王は瞬時に次の選択肢を導き出し、左に浮き玉のスルーパスを送る。

 

 

「貸1ねレオオ!!」

 

「おう、先行投資だと思っとけ!!」

 

「……くッ……!!」

 

 

 玲王と依桜のワンツー、これは馬狼も予想していなく完全に不意を突かれた形だ。馬狼の裏に抜け出し、フリーで依桜からのパスを待つ。

 

 

(この感じ……世一と合わせた時と似てる。てことはレオオも……!!)

 

 

 玲王とのコンビネーションで依桜は感じた。潔と似ている、つまりは玲王も彼と同じくメタ・ビジョンを使用しているということ。そしてそれをこの試合、恐らくカイザーからコピーしたと推測できる。だとすれば玲王のコピー能力はかなりのものだ。

 

 

「面白ぇなちょんまげ&ピンク頭!! 俺も混ぜろ!!」

 

「……ラヴィーニョ!?」

 

 

 しかし玲王から依桜のパスにラヴィーニョが反応していたのだ。これは玲王にも想定外、普通のワンツーの形をしていては弾かれて振り出しに戻ってしまうだろう。それを察知し、依桜はあえて体勢を崩した。

 

 

「ちょうどいいや、こっちの貸しも返しとくね!」

 

「……!!」

 

 

 凪の二段式フェイクボレーの要領で玲王からのパスを一旦浮き上がらせ、そしてそれをオーバーヘッドで無理やり地面に叩きつけた。これはラヴィーニョの想定外の動きを更に上回る想定外、地面にワンバウンドしたボールは馬狼の裏を抜けた玲王にピンポイントで届く。

 

 

「ナイスだ女王」

 

 

 ワンバンで足元に吸い付いてきたボールに振りかぶり、玲王は依桜に感謝を述べた。そしてキーパーの守るゴール目掛けてポイントを合わせ、全身のバネを利用し超速で足を振りぬいた。

 

 

「……!? はやッ……!?」

 

 

 その振りの速さに依桜は驚いた。まるでカイザーさながらの速度、玲王はカイザーインパクトすらコピーしてしまったのだ。超速の振りから放たれるシュートはキーパーに一歩も動く猶予を与えず、ゴールネットへと突き刺さった。

 

 

「ナイスアシスト、サンキュな姫宮」

 

「復活記念ってことで今回限りだよ。次はボクが決めるからね」

 

「ハッ……素直じゃねぇな、肝に銘じとくよ」

 

 

 依桜としてはアシストという結果に満足はしていないが、玲王の真価を見れたのでまぁOKだ。ゴールという結果はこれから出せばいい、今の依桜にはそれを成す実力が十分備わっている。

 

 

「いや……なんですかそのキモい青春関係。カイザーの武器をパクらなきゃ決めれなかった癖に……!」

 

「……別に誰の武器を真似ようが結果を出した奴が偉い。それがここのルールじゃないのか?」

 

「ラストゴール持ってかれたからってみっともないよ、バカイザーの馬鹿腰巾着ちゃん♪」

 

「黙れ黙れ黙れ! 自分じゃ決めれないから妥協した……! ストライカーの風上にも置けない…………ああ!!?」

 

「黙れネス。これ以上恥かかせんじゃねぇよクソ犬が」

 

 

 相変わらず依桜と玲王に突っかかっていくネス。あまりに子供じみた言い分に二人が呆れていると、カイザーがネスの頭を掴み静止した。メキメキと音を鳴らし、痛みに狼狽えるネスをよそにカイザーは依桜と玲王を睨む。

 

 

「認めよう青い監獄(ブルーロック)。お前達の実力は俺の想像を超えていた……俺の人生に立ち塞がる壁の一つになり得るかもしれない。だが最後に勝つのは俺だ、残り三試合……どちらかが死ぬまでやり合おう」

 

「……皇帝様にそこまで言われるなんて光栄だな」

 

「言われなくても最初から殺すだけだし♪」

 

 

 カイザーの宣戦布告を依桜と玲王は嬉々として受け入れた。元々やる気だったので今更言われてもやることは変わらない。バスタード・ミュンヘンというチームを自分のものにする、それが彼らの至上命題だ。

 

 

『やーやーお疲れ、才能の原石共。どうだ世界の壁の味は? プロの世界は常に椅子取りゲームだということが理解出来ただろう?』

 

「あ、絵心ちゃんだ」

 

「アイツ酒飲んでね?」

 

 

 その時、壁に設置されていた巨大モニターに絵心甚八の姿が映し出された。いつもと変わらぬ飄々とした態度で依桜達に語りかけてくる。

 

 

『ぶどうスカッシュおいひー。とまあ新英雄大戦(ネオ・エゴイストリーグ)の戦い方もわかってきたところで……第一試合終了時点のランキング発表だ』

 

「……なんや、あの数字?」

 

「どういう意味だ?」

 

『年棒価格だよ。現在、お前らの試合の模様は全て世界中のサッカークラブオーナーの監視下にある……そしてお前らは試合毎に入札制度にかけられ、その最高額がお前の価値の証明になる!』

 

 

姫宮依桜 年棒価格6000万円

 

 

「……!! 姫宮の年棒6000万!?」

 

「やべーべ!? 大金持ちだべ!? 

 

 

 表示された依桜の年棒価格を見て玲王や七星は驚いた。6000万といえばJリーガーの上澄みとも言える位の金額だ。まだ17歳の高校生である依桜からすれば破格も破格だろう。しかもオファークラブは世界最強クラスのチーム、バスタード・ミュンヘンだ。

 

 

「……」

 

 

 だが依桜は何故か不満げな表情を浮かべている。それを見て周りの全員が疑問符を浮かべた。

 

 

「どーした姫宮?」

 

「……ボクの年棒低くない? 100億とかくれるんじゃないの?」

 

「アホか! んなもんノエル・ノアとかの領域や! 初めからそんな額貰える訳ないやろ!」

 

 

 どうやら依桜は年棒価格に不満を持っていたようだ。しかし依桜が言う100億というのは世界でもトップクラス、それこそノアのようなレジェンドが貰うような年棒だ。烏が激しくツッコむのも無理はなかった。

 

 

烏旅人 年棒価格1900万円

 

 

我牙丸吟 年棒価格1450万円

 

 

雷市陣吾 年棒価格1000万円

 

 

馬狼照英 年棒価格3300万円

 

 

御影玲王 年棒価格4500万円

 

 

「お、俺1450万。ちょい低めか」

 

「俺はこの中で最下位かよ。糞が……!」

 

「チッ……!!」

 

 

 そしてこの試合に出場していた全選手の年棒が発表された。それぞれが違った反応を見せるが、特に点を決めたら選手の中で最も年棒の低い馬狼は3300万という値がついているにも関わらず悔しそうに舌打ちをしている。

 、

 

ミヒャエル・カイザー 年棒価格3億円

 

 

「バカイザー3億!? ボクの……えっと……5倍じゃん!!」

 

「やっぱ桁違いだな11傑」

 

 

 そしてカイザーの年棒は脅威の3億。ブルーロックNo.1の依桜の5倍という破格の値段だ。しかし彼を越えなければ世界一のストライカーなど夢のまた夢、ブルーロックスは改めて覚悟を決める。

 

 

『なお、最終試合終了後海外選手を除いた年棒ランキング上位23名は自動的にUー20W杯登録選手とする。お前らにとっちゃ代表を賭けた争い、海外の新星共には世界中へのアピールの機会となる訳だ』

 

 

「なるほどね……ちょっとわかってきた」

 

「ケッ……! 玩具にしやがってよ」

 

 

『あーいいねその顔、金になる金になる。そもそもこんなサッカー後進国の一プロジェクトに世界のトップスターとトップクラブが参加してんのがオカシイと思わないか?』

 

 

「……? どういう意味だ?」

 

 

『リアルタイムショーなんだよ。お前らの葛藤と戦い全てがな』

 

 

 モニターに映る映像が切り替わった。依桜達とは別のフィールドで行われていたフランス“P・X・G”VSイタリア“ユーヴァース”の試合模様だ。スコアは2ー2の同点、最終局面で潔が凛と士道の間を抜けダイレクトシュートでゴールを決めているところが放映されている。

 

 

『既にこのコンテンツへのサブスク登録者は1億人に迫っている。これがBLTVだ、月額500円。お前らの人生を賭けた戦いはリアルタイムで全世界へ配信されている』

 

 

「え!? じゃあ今も見られてるってこと!? 先に言ってよそれ、こっちにも準備があるのにさぁ……」

 

「海外組は知ってたみたいだな」

 

 

 絵心の発言に依桜は文句を言う。世界中に見られるならばもっと可愛くメイクや髪型を変えていたのにと言いたいのだろう。その隣で玲王は全く動揺のないカイザーやネスの様子を見て彼らはこのことを知らされていたことを考察した。

 

 

『世界は望んでいる……英雄が誕生する瞬間を。喜べ才能の原石共よ、今青い監獄(ブルーロック)は間違いなく世界一フットボールの熱い場所と化したぞ!!』

 

 

「イカレとるなコイツ……!」

 

「じょわじょわだべ!!」

 

 

『最後に……第一、第二試合終了時点の青い監獄(ブルーロック)年棒ランキングを発表する!』

 

 

1位 姫宮依桜 6000万円

 

2位 糸師凛 4800万円

 

3位 潔世一 4600万円

 

4位 御影玲王 4500万円

 

5位 士道龍聖 4000万円

 

6位 凪誠士郎 3800万円

 

7位 馬狼照英 3300万円

 

8位 蜂楽廻 2900万円

 

9位 オリヴァ・愛空 2200万円

 

10位 千切豹馬 2000万円

 

11位 烏旅人 1900万円

 

12位 我牙丸吟 1450万円

 

13位 雷市陣吾 1000万円

 

14位 二子一輝 980万円

 

15位 柊零次 800万円

 

 

 

 ──第一、第二試合終了時点得点者。

 

 

 バスタード・ミュンヘン VS FC・バルチャ

 

 姫宮依桜 ミヒャエル・カイザー 御影玲王 ラヴィーニョ 馬狼照英

 

 

 P・X・G VS ユーヴァース

 

 糸師凛 士道龍聖 潔世一 ドン・ロレンツォ 凪誠士郎

 

 

 

第一、第二試合終了!!! 

 

 

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