例えばこんなゲマトリアの日常 作:スカイブルーホワイトヘアー
気がついたら夢の中にいた。目の前には可愛い後輩と1人の大人が居る。私は2人に話しかけるものの反応がない。……当然だ。私は既に命を落としているのだから。
それから私は2人を見守る事にした。いや、そうする事しか出来なかった。私の盾を継いで戦闘訓練をする可愛い後輩。いつも傷だらけで手当も雑に済ませてしまう。女の子だから身体を大事にして欲しい……そう願っていたら大人が傷を丁寧に処置してくれている。『次のトレーニングに支障が出ないように』と言っているがそれは本心ではないのだろう。後輩も小さな声で「ありがとうございます……」と呟いていた。可愛い。
それから季節は流れ2人が出会って半年が経った頃、1人の女の子が仲間に加わった。照れ臭そうにしながらも新しい仲間が来てくれた事を嬉しそうに報告してくれた後輩ちゃん。その顔は昔とは違って光輝いていたのを覚えている。
その日以降、徐々に後輩ちゃんは緩くなっていった。口調も砕いた感じになり寝る時にヘイローが消えるようになった。……ようやく安心できる居場所になったんだね。なんだか妹を見守っている気分になっているよ。それでも定期的に私の墓に挨拶に来てくれる。その月にあった事を楽しそうに話す後輩ちゃんを見て私は優しく微笑む。
後輩が大人と出会って丁度1年が経った頃、手作りのネクタイをプレゼントしていた。えっそれの意味わかってるの?恋してるの?嘘でしょ?いや、先輩としては応援しないといけないんだけどちょっと……ああそんな乙女な顔しちゃダメだよ!!成仏しちゃう!!
嗚呼しかもその顔のまま定期報告に来ちゃダメだよ!眩しすぎて直視できないよ!!
後輩ちゃんが人間を拾ってきた。大人は困惑しつつも策略に嵌り受け入れてしまっていた。流石自慢の後輩ちゃん、策士だね。何故か連れて来られた子とはよく目が合う。時々あっち向いてホイをやって遊んでいた。
それからまた年を跨いだ後輩ちゃんは新入生の家を爆破していた。え、はっちゃけすぎじゃない?やっぱりストレスたまってたのかな……定期的に発散しないとダメだよ?
その後も色々な事があったけれど後輩ちゃんは新しい居場所で楽しそうに過ごしている。
うん、もう私が居なくても大丈夫そうだね。
……けれど1つだけ、もし可能性があったとするならば……
「私もこの輪の中に入りたかったなぁ……」
そう思いふと目を瞑ると辺りが騒がしい。目を開けると裁判が始まっていた。黒い先生と後輩ちゃん、2人が言い合っている。そして隣にも後輩ちゃんがいた。
「……何でいるんですか?もう突っ込んだら負けな気がしてきました」
そう言って頭を抱える後輩。私はそっと彼女に触れて頭を撫でた。……触れられた。
「さりげなく撫でないでください」
不機嫌そうに吐き捨てる後輩ちゃん。
「撫でるくらい許してよ♪」
……ようやく触れられたのだから。
ーーー
こうして私は傍観者ではなく皆が彩る日常の一部になれた。それがたまらなく嬉しい。またこうして後輩と過ごせるのは……
ホシノ「先輩、また無駄遣いしましたよね!今月何度目ですか!!」
ユメ「ホシノちゃんごめん!どうしても欲しいものがあって……」
ホシノ「メイド服なんて何に使うんですか!!さっさと売り払ってきてください!」
ユメ「そ、そんなぁ……」
……しっかりしすぎている後輩ちゃんを持つと困っちゃうね☆
ホシノ「……終わり方が適当すぎません?」
ユメ「だってホシノちゃんがメイド服を着てくれないから……」
ホシノ「着ませんよ」
ユメ「えぇ!?着てよぉ……」
ホシノ「いいから仕事をしてください」
ユメ「うわーんホシノちゃんが厳しいよぉ!」