例えばこんなゲマトリアの日常   作:スカイブルーホワイトヘアー

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灰色の娘と暴走する変態

「ふーん……つまり貴女は未来からきた私の娘で

興味本位で会いに来たと?」

 

「そうよ!『白い秩序』の現役時代にあって

『妃竜』の名を司る私の力を試し……ちょっと!

今大事な話をしてるんだから触らないでよ!!」

 

「話をするのはいつでも出来ますが……

貴女の胸を揉むのは今しか出来ないんですよ!!」

 

「いい加減にしないと嫌いになるよ」

 

「本当に申し訳ありませんでした」

 

「……とにかく!私と闘いなさい!空崎ヒナ!」

 

「嫌だ」

 

「ふぇ」

 

「戦う理由がないから」

 

「……お、怖気ついたのかしら!懸命な判断とは

言えるわね!だけど逃げるのは許さないわよ!」

 

「うるさい。眠いから後にして」

 

「……だ」

 

「なに?」

 

「やだやだやだやだ!!構って!ハーに構ってよ!

ママァ!お願いだからぁ!寂しいのやだ!」

 

「えぇ……なにこの子……」

 

「成程。これは確かにヒナの子ですね」

 

「戦わなくていいからー!お願いだよママァ!!」

 

「どうしよう。えっと……一緒に寝る?」

 

「寝る!」

 

厨二病を拗らせた自称『妃竜』のハーちゃんは

強気な子かと思いきやヒナ以上にメンタルは弱く

母親甘えたがりのココロちゃんに早替わりした

ベア曰くヒナとココロが抱き合って寝ている

神々しい空間を『楽園』と名付けたそう

 

「それはそれとして二人の邪魔をするのは

やめておきましょう。それにハーの話では

20程度の娘達がキヴォトスに居るとか……

これはレロレロしに行かないといけませんね!」

 

変な奇声を上げながらまだ見ぬ生徒を求め

有頂天になり外へ繰り出す変態ベアトリーチェ

彼女が最初に目をつけたのは食堂だった

通称『通い妻』と呼んでいるフウカが居る所

彼女の娘がもし居るとしたらとんでもなく

可愛らしい子になっているだろうと

よく分からない期待を胸に抱いて扉を開けた

 

「卵はこうやって割るのよ。……殻が入ったわ」

 

「角度が違うのでしょうか?計算と違って料理は

奥が深いですね……あ、お客さんです!」

 

変態の期待通りの光景が映っていた。明らかに

フウカのように可愛らしい黒髪ロングの少女が

リオと一緒に卵を割っているではないか

間違いなく彼女はフウカの娘だろう

 

「ご機嫌よう。注文をしても良いでしょうか?」

 

「はい!こちらのメニューからどうぞ!」

 

「貴女です」

 

「……はい?」

 

「貴女を食べたいです」

 

「リオさん、変態が来ました」

 

「残念ながらその人がゲヘナの教師よ」

 

「なんて可愛らしい子なんでしょうか……

少しだけでいいのでレロレロさせてください!」

 

「嫌ですよ!この玉子焼きで我慢してください!」

 

「……仕方ないですね。ですが必ず貴女を持ち帰り

絶対にレロレロしますからね!」

 

謎の決意と共に少女から渡された玉子焼きを頬張る

それはとても美味で素晴らしい出来だと言えるもの

ではあったが何かが足りていないような気がする

調味料の量や焼き加減は完璧と言えるのだが

何か根本的なものが欠如しているような……

 

「……その顔、やっぱり気づいちゃいました?」

 

「ええ。美味ですがあと一味足りていないような

そんな惜しい玉子焼きでした。ですが何が

足りてないかと聞かれたら答えられない程に

調理は完璧なのです」

 

「……愛情よ。その子、ノノにはそれが足りない」

 

「成程。確かに機械的に作ったように感じる

出来栄えですね……」

 

「そうなんです。お母さんとは違って私の料理は

暖かみがなくて……」

 

「だから私が面倒を見ていたのよ。とはいえ

私が出来るのは卵を割るくらいだけれど」

 

「さっき殻が入っていましたよね」

 

「揚げ足をとらないで。あれはたまたまよ」

 

子供のような言い訳をするくらいゲヘナに染まった

リオとフウカの娘であるノノ

こんな風に各地に可能性の子供達が居ると想像

するだけで鼻血が止まらなくなる

教師になってよかったと心の中で何度も思う




その頃のフウカはハルナに拉致られていました

この世界にフウハルなんてありません
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