例えばこんなゲマトリアの日常 作:スカイブルーホワイトヘアー
「小鳥遊ツキノ、空崎ココロ、歌住ユイ。
桐藤ワカナ、愛清ノノ、そして……あら、
もう読み終わったのですか?」
「はい。大変興味深い資料ではありましたが……
どれも目を通した記憶があるものばかりでした」
「ふふ、それはそうでしょうね。ですが
こちらの名簿は大変面白いものでしたよ。
例えばこの早瀬……とかですね♪」
「気に入っていただけたのであれば持ってきた
甲斐があります。なので……」
「はい。約束通りこちらの詩集を」
「ありがとうございます♪」
「ふふ……初めて感想をもらえそうですね。
いつも曖昧な答えしかもらえないので……」
ーーー
「ヒビキが謎のペンダントを置いていったが……
何だこれは?ただの飾りとは思えないが……
まあいいか。それよりも創作の続きをしよう」
「嗚呼、先生の芸術が完成していく様を側で
拝見出来る日が来るとは……」
「助手か。お前もトリニティに来ていたのか」
「はい。先生に会いに来ました」
「そうか。大したもてなしは出来ないが自由に
過ごしていてくれて構わないぞ。……いや、
助手に頼みたい事がある」
「ええ。喜んでお力添えさせていただきます」
ーーー
「……確かにそう言いましたが……何故私は今
メイド服を着せられているのでしょうか?」
「『絶対領域』と呼ばれる芸術的なバランスを
表現するにはメイド服が必要不可欠なのだ」
「本当にこの衣装である必要はあるのでしょうか?
いえ、先生が望むなら何でも着ますが……」
「そうか、助かる。では次はこの麒麟仙人の……」
「えっこれは流石に……胸が透けてしまいます」
「芸術の為なのだ」
「貴方の頼みなら仕方ないですね……」
「ああ助かる」
「……ところでそちらから覗いているお嬢さんは
どなたでしょうか?」
「誰も居ないぞ?」
「そこの壁から見ていますよ?」
「……ああ、確かにいるな。気づかなかったぞ」
「おや、見つかってしまいましたか。流石は
私の尊敬する芸術家達ですね」
「ほう?お前も芸術に興味があるのだな」
「それはもう。親が芸術にうるさいお方でして」
「お前の親か。一度会って話してみたいな」
「ええ。機会があれば是非」
「……あの、先生?私にこのような格好をさせて
放置するのはやめていただきたいのですが……」
「ああ、すまないな。それでは続きの芸術を……」
「……やはり変わりませんね。ですが……
芸術という名のセクハラは如何なものかと」
「何か言ったか?」
「いえ。何でもありません」
よくよく考えてみるとマエストロはヒビキにも
コスプレをさせていたりするので彼は多分
変態なのだろう。彼の芸術が理解されない理由
はそういう経緯があるのかもしれない
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