例えばこんなゲマトリアの日常 作:スカイブルーホワイトヘアー
多分スランプです
ソファーで昼寝をする。ごく普通に起こり得る日常
における些細な出来事。休日の午後の時間、唐突に
睡魔に襲われる事だってあるだろう。夢の世界へ
旅立ち脳と身体を休めようとする事だってあり得る
その幸せを感じている人の邪魔はするべきではない
例えあまりにも無防備に横になっていて何故か
彼シャツのような格好で胸元が見えている状態の
ユメが寝ているとしても。ヘイローが消えており
完全にリラックスしている彼女を偶然にも目撃した
マエストロは釘付けになって思考を巡らせていた。
「(なんだあの破壊力は。誘惑というレベルを遥かに
超えている。何故あの姿で眠ろうと思ったのだ?
もし知らない男が入ってきて襲われたら……いや
ユメは強いから気にする必要はないがそうではなく
他の男にあの姿は見せたくない独占欲が生まれた。
崇高というよりも性行を満たさそうな格好だが
こうも毎日誘惑をされてしまえば困る……私は
あくまで人外ではあるが性別としては男という概念
が適応されるのだぞ? まさか襲われ待ちか!?
待て、ユメはそんなに性欲が強い訳ではない。
夜寝る前に誘ったら朝まで続ける程度で……
もしや私が思っていたよりも性欲は強いのか?)」
まるで思春期の男子のように変な妄想をする芸術家
を他所にユメはただ眠っている。……どうする?
今此処で襲うべきなのだろうか? 待て、一度冷静
になろうではないか。時間を確認してみろ。まだ
午後の三時過ぎだぞ。もしこのような時間から
行為に及んでしまえば何時に終わるか分からない。
そうだ、もしかしたらアリス達が遊びに来るかも
しれない。今此処で寝ているユメの側に近寄って
しまえば教育上よくないものを見せてしまう。
それだけは避けなければならないだろう。
「(……それでも身体は正直だ。心では我慢しろと
思いそう言い聞かせる事は出来る。だが身体が
それに従うとは限らない。考えてもみろ、私には
頭が二つあるのだ。片方が抑制出来たとしても
もう片方が出来なければ意味はない。そしてその
欲に負けて私は今ユメの側に近寄っている。
幸せそうに笑い隙間から下着が見え……馬鹿な!
何故履いていない!? まさか……今朝行為を
終えてからずっとこの格好で過ごしていたと言う
のか!? 間違いない、これは誘っている!!
仮に違ったとしてもいい。私は抱く!)」
理性というのは案外保つのが難しい。そして彼は
そのままユメの身体に覆い被さり抱きしめた。
その刹那、むぎゅっと強い力で抱き返され、
「捕まえた♡」
そう耳元で囁かれた。やられた、甘い罠だった。
獲物を補食するかのように襲ったつもりが獲物
だったのはこちらだったようだ。
「えへへ♡」
このように完全に捕捉されてしまった以上無駄な
抵抗はするべきではない。数時間もの間彼女に
寂しさを感じさせてしまった自分の落ち度である
……それにユメに襲われるのならば本望だ。