例えばこんなゲマトリアの日常   作:スカイブルーホワイトヘアー

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本編で書こうとしたものの没にしたやつです


ホシノとヒナ

 

ーーーアビドス学園校庭

 

ホシノ「………」

 

ヒナ「………」

 

黒服「……何ですかこの状況は」

 

ベアトリーチェ「まるで眼で語ると言わんばかりに見つめあってますね。美しい友情を感じます」

 

黒服「貴女の目は節穴ですか?どう見ても威嚇しあってますよね」

 

何故このような状況になったのか。それは数日前に送った一通のモモトークから始まった。

 

ホシノ「先生、訓練も良いのですが一度ダミーではなく生きている相手と模擬戦をしてみたいです」

 

黒服「なるほど。近いうちにホシノと実力が近しい生徒を派遣してもらうとしましょう。日時が決まり次第またお伝えしますね」

 

ホシノ「ありがとうございます」

 

ーーー

 

黒服『……という訳なので実力のある生徒を1人アビドスに派遣してもらえないでしょうか?」

 

ゴルコンダ『生憎ですが学園と接触していない私ではお力添えをする事が出来ません』

 

マエストロ『私も無理だ。今空飛ぶティーセットの共同開発を行なっている最中だ』

 

黒服『そうでしたか。ありがとうござ……』

 

ベアトリーチェ『お待ちなさい。生徒の訓練ですか?』

 

黒服『おや、貴女がモモトークを確認するなんて珍しい。最近は多忙で定期連絡すらしてなかったはずですが』

 

ベアトリーチェ『生徒という単語が見えたら確認せざるを得ないでしょう。それよりも訓練の件ですが私が手配しましょう』

 

黒服『それは有り難いですが訓練の相手になる程の実力者でお願いしますね』

 

ベアトリーチェ『当然です。私としても彼女の腕を試すのに丁度いい機会ですので。日程は今週末でも宜しい?』

 

黒服『構いませんよ。ではお待ちしておりますね』

 

ーーー

 

黒服「空崎ヒナ。ゲヘナ学園に通う一年生ですか。実力は貴女の折り紙付きと書かれていますが具体的にはどの程度なのです?」

 

ベアトリーチェ「戦闘能力に関しては自身の身体より大きなマシンガンを手足のように使いこなし広範囲の敵を殲滅出来ます」

 

黒服「なるほど…相当な実力者ではあるようですね。ホシノにとっても不足はないでしょう」

 

ベアトリーチェ「そちらのホシノという生徒の実力はどうなのです?実戦経験などは?」

 

黒服「実戦は私が知る限りありませんね。ホシノの実力は実際に見てもらったほうが早いでしょう。……ホシノ、相手は実力者です。全力を出しなさい」

 

ホシノ「分かりました。……容赦しないから」

 

ヒナ「それはこちらの台詞」

 

両者距離をとり武器を構える。しばらくしてベアトリーチェが拳銃を上空に向けて空砲を放った。それが開戦の合図となりヒナはホシノに向けて銃を構える…はずだった。

 

ヒナ「(視界に居ない…?まさか)」

 

ホシノ「……油断しすぎですよ」

 

背後を取り頭にショットガンを構えながらそう呟くホシノ。彼女は訓練とはいえ手は抜かない。常に本気で相手を倒そうとする。

 

ヒナ「…少々謝らないといけない。貴女の事を甘く見ていた」

 

ホシノ「それはどうも」

 

ヒナ「でも勝つのは私。貴女がその引き金をすぐに引かなかった時点でそれは決まった」

 

ホシノ「!?ぐっ…」

 

羽根でホシノの視界を塞いでから銃をスイングして油断したホシノを吹き飛ばした。砂埃が舞い視界が遮られる程の威力だ。

 

黒服「ホシノにダメージを与えるとは…貴女の生徒は素晴らしいですね、ベアトリーチェ」

 

ベアトリーチェ「あなたが素直に褒めるだなんて珍しいですね。何か裏があるのでしょうか」

 

黒服「いえ、今回はありませんよ。素直な感想です。初めてですよ。ホシノをあそこまで追い詰める人間を見たのは」

 

ベアトリーチェ「一撃必殺が決まりましたのでこの勝負、ヒナの勝ちとなるでしょうね」

 

黒服「……時にベアトリーチェ。人という生物は必ず油断する瞬間があります。例えば…勝利を確信した時とか」

 

ベアトリーチェ「…何を仰っているのですか?」

 

黒服「…おや、丁度砂埃が消えますね。見たほうが早いでしょう」

 

ベアトリーチェ「……なっ…」

 

視界に映るのは倒れるヒナと銃を構えるホシノ。決着はついたようだ。

 

黒服「そこまで。この勝負…ホシノの勝利です」

 

ホシノ「…良い経験になった。ありがとう」

 

ヒナ「…うん。こちらこそ」

 

ホシノが差し出した手をヒナが握りそのまま立ち上がった2人は清々しい表情をしていた。

 

ベアトリーチェ「アァ…眩シイ…」

 

黒服「貴女の情緒が心配ですよ…」

 

この模擬戦は互いに良い経験となったようだ。ホシノの成長にも繋がるだろう。

 

ヒナ「また会おう。今度は負けない」

 

ホシノ「うん。約束だよ。……ベアさんもまた」

 

ベアトリーチェ「本日はとても有意義な時間をありがとうございました。このような機会を与えてくれた黒服にも感謝しますよ」

 

黒服「感謝をされるような事はしておりません。お互いに利害が一致したまでです」

 

今後も機会があれば模擬戦を頼もうか…そう考えながら彼女達を見送った。

 

おまけ

 

黒服「吹き飛ばされた後、どうやってヒナを倒したのです?」

 

ホシノ「砂埃で視界を取られていると判断して盾を投げてから転ばせました」

 

黒服「咄嗟の判断としては素晴らしいですね。ですが盾を投げて良かったのですか?」

 

ホシノ「あそこから勝利に近づく最適解でしたので。本当はもう何戦かやりたかったのですが…」

 

黒服「ゲヘナは問題児が多い学園と聞きますので…ヒナも一年生でありながら随分と多忙らしいですよ。……ところで最初互いに睨みあって威嚇してましたが何があったのです」

 

ホシノ「あれは…その…お互いの先生の良いところを言い合っていたらヒートアップしちゃって…」

 

黒服「………」

 




次はホシノがメインではない話になります。
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