例えばこんなゲマトリアの日常   作:スカイブルーホワイトヘアー

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外伝:空崎ヒナとベアトリーチェ

ーーー空崎ヒナの自室

 

ヒナ「……朝だ」

 

眩しい朝日が顔を照らしている。まだ寝ていたい、布団から出たくない。そんな事を考えながら起き上がって時計を見る。時刻は午前6時。大体三時間くらい寝れたので身体の調子は悪くない。身支度を終わらせて学園に向かおうと玄関の扉を開けた。

 

ヒナ「……?」

扉の前に何かいた。赤いドレスのようなを着た人の形をしたもの。それはゲヘナ学園に最近現れた教師?であるベアトリーチェだ。

そのあまりの過保護で教育熱心な姿から周りの生徒から『マザー』と呼ばれている。私もそのうちの1人だ。

 

ヒナ「あっマザー。おはよう」

 

ベアトリーチェ「おはようございます。本日は抜き打ち検査に来ました」

 

ヒナ「まあいいけど…」

 

ベアトリーチェ「ではお邪魔しますね。アァなんと素晴らしい部屋なのでしょう。ではたんの…検査を始めさせていただきます」

 

ヒナ「………」

 

間違いなくこのベアトリーチェという人はダメな大人なのだろう。部屋を物色して見つけたのであろうパジャマを目の前で嗅がれるこちらの感情を考えてほしい。

 

ヒナ「マザー。なんで私のパジャマを嗅いでるの?」

 

ベアトリーチェ「ご存じないのですか?このパジャマにはヒナニウムという疲労回復とストレス軽減の効果がある成分が含まれているのです。これを摂取するとしないのでは身体に影響が…」

 

やはりダメな大人だ。それっぽい事を言っているがつまり私のパジャマを嗅ぎたいという事だろう。

 

ヒナ「もう学園に行っていい?」

 

ベアトリーチェ「待ちなさい。抜き打ち検査はここからですよ。……ここ最近夕飯をコンビニ弁当で済ませていますね?随分と栄養の偏りがありますね」

 

ヒナ「……何でそれを知って……」

 

ベアトリーチェ「パジャマに染みた汗の匂いで分かります」

 

ヒナ「………」

 

 

ベアトリーチェ「それに汗の量で感じましたが睡眠時間も足りてませんね。あと4時間は寝なさい」

 

ヒナ「………」

 

なんだか気持ち悪いけど正確な指摘だ。

 

ベアトリーチェ「そして現在の体温は37.4c°、微熱です。……結果を言い渡します。ヒナ、貴女はそのまま体調を整えてもらい元気になってから登校していただきます」

 

ヒナ「でも仕事が…」

 

ベアトリーチェ「その程度私が済ませておきます。いいからパジャマに着替えて布団に入りなさい。新しいパジャマを用意しておきましたので」

 

ヒナ「いつの間に…嬉しいけど私にはこんな可愛いデザインは似合わない…」

 

ベアトリーチェ「大丈夫です。このまま見ているので着替えてください」

 

ヒナ「……せめて後ろを向いていて」

 

ベアトリーチェから受け取ったのはピンク色を基調とした水玉模様のパジャマ。恐ろしいほどにサイズが合っておりちょっと気持ち悪いと思ってしまった。

 

ベアトリーチェ「アッ…トテモオニアイデスヨ」

 

ヒナ「……ありがとう」

 

ベアトリーチェ「出来る事ならしばらく眺めていたいところですが…無理をさせる訳にはいかないのでベッドに入ってなさい」

 

ヒナ「そうする……ねえマザー」

 

ベアトリーチェ「何ですか?」

 

ヒナ「抜き打ち検査って言ってたけど……初めから私を休ませる為に来たんだよね?」

 

ベアトリーチェ「昨日の夜にすれ違った時に疲労が溜まっているように見えましたので。貴女の事ですからまた無茶をしたのでしょう?」

 

ヒナ「………」

 

ベアトリーチェの口調は優しいものの表情は怒っている。まるで叱られているように感じて少し嬉しいと感じてしまった。

 

ベアトリーチェ「……決めました。しばらく貴女の事を私の補佐官としてそばに置きます」

 

ヒナ「そんな勝手に…」

 

ベアトリーチェ「大丈夫です。生徒の為と言えば咎められる事はありませんので。それにヒナが側に居てくれるなら私としても都合が良いのです」

 

ヒナ「そうなの?」

 

ベアトリーチェ「ええ。色々理由はありますが…まず第一にヒナは可愛いのです」

 

ヒナ「………!?」

 

ベアトリーチェ「面倒臭がりなところはありますがそれでも校則を守り、一年生でありながら夜遅くまで後始末という名の仕事をこなし3時間睡眠で頑張る……これ程健気で愛くるしい生徒は滅多に出会えません」

 

ヒナ「……何を言っているの…」

 

ベアトリーチェ「ですが…一人で自己完結してしまいがちなところはあまり良いとは言えませんね。本当は誰かに甘えたりしたいのではないでしょうか」

 

ヒナ「私が甘えても気持ち悪いだけだし…」

 

ベアトリーチェ「貴女に甘えられてそんな事を言う人間は居ませんよ。大体は萌死ですが」

 

ヒナ「もえし…?」

 

ベアトリーチェ「とにかく…私は可愛いヒナを隣に置きたい、ヒナは私で甘える練習をする。winwinではありませんか」

 

ヒナ「そんな無理やり…」

 

ベアトリーチェ「試しに甘えてみなさい。どんなお願いでもいいですよ」

 

ヒナ「……じゃあ……毎日褒めてほしい。今日も一日頑張ったねって」

 

ベアトリーチェ「その程度容易い事です」

 

ヒナ「毎日一緒にご飯を食べたい」

 

ベアトリーチェ「勿論。むしろこちらから頼みたい程ですね」

 

ヒナ「あとは……ずっと一緒にいてほしい」

 

ベアトリーチェ「………」

 

ヒナ「マザー?」

 

ベアトリーチェはヒナニウムの過剰摂取で数時間意識を失った。目の前にいる少女の可愛さに耐えきれなかったのだ。この日を境に彼女は過激派となり常にヒナを連れ回している。『マザーの隣には最強の護衛がいる』そう噂されるほどに。

 

おまけ 前回のホシヒナ訓練後のやりとり

 

ヒナ「…小鳥遊ホシノ。あなたの先生はどんな人?」

 

ホシノ「私の先生は…孤独で全部を失った私を支えてくれた唯一の人。……あなたの方は?」

 

ヒナ「…普段はおかしい人だけど私の事を大切にしてくれる。私が無茶をしないように見張っててくれる。そして何より…甘えさせてくれる」

 

ホシノ「……羨ましい」

 

ヒナ「この前も頼んだら添い寝してくれた。鼻血が出てたけど…」

 

ホシノ「…ずるい」

 

ヒナ「あなたの先生はあまり構ってくれてないの?」

 

ホシノ「そんな事はないよ。この前水族館に連れて行ってもらったし」

 

ヒナ「水族館デート…!?……羨ましい」

 

ホシノ「服も一緒に買いに行った。『年頃の女の子なのですからお洒落をしなさい』って」

 

ヒナ「そんなにデートしてるなんて…ずるい」

 

ホシノ「私は先生にとても大切にしてもらってるんだ。だから毎日が楽しいよ」

 

ヒナ「私も同じ。先生が来てから学園生活が楽しくなった」

 

ホシノ「なんだか私達似た境遇だね」

 

ヒナ「……そうだね」

 

ーーー

 

ベアトリーチェ「アアアアアアアアアアア」

 

黒服「そろそろ発狂やめませんか?」




Q何故ベアトリーチェは生徒loveのヤバい人になったのですか?

Aこうした方が面白そうだからです
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