例えばこんなゲマトリアの日常   作:スカイブルーホワイトヘアー

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初めて友人と遊びに行くホシノ

 

 

ーーー午前8時 アクアリウム前

 

ホシノ「どうしよう…1時間も早く来ちゃった…」

 

友人と待ち合わせをする事はホシノにとって初めての経験。誘いをもらった事が嬉しくてつい浮かれてしまったようだ。ほんの少し緊張しながらも誰もいないであろう待ち合わせ場所に向かって歩いている。

 

ホシノ「やっぱり早く来すぎたかな…あっ」

 

ヒナ「あっ…」

 

待ち合わせをしていた相手は既に着いていたようだ。浮かれていたのは自分だけではない事に安堵して緊張が和らいだ。

 

ホシノ「えっと…待たせちゃった…?」

 

ヒナ「今きたところだから大丈夫。今日は宜しくね」

 

ホシノ「こちらこそ。ちょっと早いけど行こっか」

 

ヒナ「うん」

 

これは些細な日常を描いたおはな…

 

ベアトリーチェ「キェェェェェェ!!」ボンッ!

 

黒服「…台本を読んでいたのですが邪魔が入ってしまったようです。何故爆発したのですか」

 

ベアトリーチェ「あんな幸せそうな二人を見て爆発を抑えろって言うんですか?何ですかあの初々しい感じ。私を萌死させようとしてますよね?」

 

黒服「作者の声を代弁しているのですか?それはいいとして彼女達の後をつける必要はあるのです?邪魔になってしまうのでは?」

 

ベアトリーチェ「初めての友人とのデートを行うヒナですよ?そんなもの仕事を放棄してでも覗くに決まってるじゃないですか!」

 

黒服「教師としてあるまじき行為では?」

 

ベアトリーチェ「そういうあなたこそ何故いるのです?ホシノのプライベートに干渉しすぎではありませんか?」

 

黒服「私の目の前にいる不審者がホシノに何をするか分からないので見張らないといけないんです」

 

ベアトリーチェ「嗅ぐだけですよ?」

 

黒服「……(この人はもう取り返しが付かないようです)」

 

ーーーアクアリウム 熱帯魚エリア

 

ヒナ「…へえ。魚ってこう見ると綺麗だね」

 

ホシノ「ヒナにもこの子の良さが分かるんだね!そうなんだよ!この子はあまり注目はされない子だけど泳いでいる姿は輝いて見えて……あっ」

 

ヒナ「どうしたの?」

 

ホシノ「ごめん……つい1人で盛り上がっちゃって…」

 

ヒナ「構わない。むしろもっと聞かせて」

 

ホシノ「!?うん!」

 

〜〜〜

ベアトリーチェ「ア…アガガ…」

 

黒服「今度は形態変化ですか?随分と器用になりましたね」

 

ベアトリーチェ「今からあの空間に飛び込みます。黒服、静止はしないでいただきたい」

 

黒服「止めるに決まってるでしょう」

 

ーーー川エリア

 

ヒナ「清渓川コーナー…?これ川コーナーと分ける必要あるの?ピラニアとアリゲーターしかいないし…」

 

ホシノ「そこは触れたらいけない。前に先生と来た時も変な事を言いながら飛び込む人がいたし」

 

一般人S「水着ヒナ出なかっだぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」

 

ヒナ「……ああいう人?」

 

ホシノ「……うん」

 

〜〜〜

 

ベアトリーチェ「青青青青青青青青青金。時に人はこの言葉に恐怖を覚えます。私もその1人です。水着ヒナを未所持である場合記憶の玄関広間を見ると爆発します」

 

黒服「変な呪文を唱えないでください」

 

ーーーふれあい広場

 

ヒナ「…どうしようホシノ。このペンギンが私から離れない」

 

ホシノ「ヒナに懐いたんだよ。せっかくだから写真撮ろうよ」

 

ヒナ「…ちょっと恥ずかしい」

 

〜〜〜

 

ベアトリーチェ「あの写真はいくらで売買出来ますか?私は全財産で払います」

 

黒服「そのカードをしまいなさい」

 

ベアトリーチェ「アッ!ヒナガペンギンヲダキシメテ……」

 

黒服「この人の暴走はどうしたら止められるのでしょう…」

 

ーーーカフェテラス

 

ホシノ「ヒナ見て!鯨さんのラテアート!」

 

ヒナ「すごく器用に描かれてるね。…鯨ってデフォルメするとこんなに可愛いんだ」

 

ホシノ「そうなんだよ!勿論実物で見る鯨さんも良いんだけどデフォルメされたものはとっってもキュートでね!」

 

ヒナ「…そうだね。なんだか私も鯨に興味が出てきた」

 

ホシノ「ほんと!?」

 

ヒナ「この後に行く海コーナーに居るんだよね。楽しみ」

 

〜〜〜

 

ベアトリーチェ「黒服、離れていなさい。ヒナの羽根がぴょこぴょこと反応しています。あの可愛い仕草は耐性がない人が見てしまうと吐血の恐れがありグホァ!」

 

黒服「これ以上私にツッコミをさせないでください。あと床の掃除は任せましたよ」

 

ーーー海コーナーのトンネル前

 

ホシノ「う〜ん…2回目だけど胸の高鳴りが抑えきれそうにないよ」

 

ヒナ「結構暗いね。転ばないように気をつけ……」

 

足元に魚がいた。小魚の群れが優雅に泳いでいる。恐る恐る一歩を踏み出してみると透明な足場がある事を理解した。ここは海中トンネルのような構造をしているようで右も左にも魚が居る。そして隣には目を輝かせて一点を見つめている友人。目線の先にいるのは勿論鯨だ。自分よりも何倍も大きいその生物。

 

ヒナ「………」

 

鯨を見ながら今日の出来事を振り返ってみる。朝早くからソワソワして落ち着かず1時間前に集合場所に着いてしまった事。微塵も興味がなかった水族館に友人と行ってとても楽しめた事。その友人が笑っているのを見て釣られて笑ってしまった事。その全てがヒナにとっては初めての経験だった。

 

ヒナ「(友達と過ごすのって…こんな感じなんだ……ん?)」

 

隣を見るとホシノと目があった。……何故だかその時だけは互いに考えていることが分かったような気がした。

 

ホシノ・ヒナ「(友達って…最高だね)」

 

 

〜〜〜

 

ベアトリーチェ「アアモウムリデスバクハツシマスコンナノタエラレマセンヨナミダデテキチャウシンドイ」

 

黒服「良い雰囲気をぶち壊さないでください」

 

ベアトリーチェ「ダッテコンナノハンソクジャナイデスカガマンデキマセントウトシシマス」

 

黒服「爆発すると良い雰囲気の2人に迷惑がかかりますよ」

 

ベアトリーチェ「それはいけませんね」

 

黒服「いきなり落ち着かないでください」

 

ーーーお土産コーナー

 

ヒナ「…じゃあ私はこの紫色のやつにする」

 

ホシノ「私はこのピンク色のやつかな」

 

ヒナ「鯨の形をしたお揃いのキーホルダー。良い思い出になりそう」

 

ホシノ「思い出……」

 

ヒナ「ホシノ?」

 

ホシノ「今日さ…ヒナと一緒に過ごした時間が楽しくて…終わってほしくないって考えちゃって」

 

ヒナ「……私も同じ。友達と一緒に出掛けたのも初めてだし…こんなに楽しかったのも初めて」

 

ホシノ「そっか…ヒナもなんだね」

 

ヒナ「寂しいけれど…また出掛ければいい。また水族館でもいいし別のところでもいい。例え今日が終わったとしてもまた遊べる日は来る」

 

ホシノ「……そうだった。今度は次があるんだったね。いつも失ってばかりだったからつい……」

 

ヒナ「………」

 

ホシノ「…また私とこうやって遊んでくれる?」

 

ヒナ「勿論。毎日は無理かもしれないけど…ホシノの為なら時間を作るよ」

 

ホシノ「うん…ありがとう」

 

〜〜〜

 

ベアトリーチェ「くぁwせdrftgyふじこlp」

 

黒服「もうこの人はダメですね。野生に返して差し上げなければ」

 

野生「あ、要らないです」

 

黒服「そうですか。じゃあ燃えるゴミにでも」

 

ベアトリーチェ「辛辣すぎませんか?」

 

ーーー

 

ホシノ「はぁ…楽しかったぁ」

 

ヒナ「うん。とっても」

 

ホシノ「今回は私の好きな所に行ったから…次出掛けるならヒナの好きな所が良いな」

 

ヒナ「私の好きな所…?」

 

ホシノ「そう!山でも海でも何処でも!」

 

ヒナ「……私の好きな…居たい場所はここだよ」

 

〜〜〜

 

ベアトリーチェ「もう辛抱なりません爆発します。3…2…」

 

黒服「は?爆発オチはダメでしょう?」

 

ベアトリーチェ「五月蝿いホシヒナ尊死の犠牲となれェ!」

 

黒服はとりあえず暴走したベアトリーチェから距離を取って爆発したのを見届けてから踵を返して学園に戻る。この後ホシノが帰ってきて今日の出来事を語ってくれるのだろう。

その時を心待ちにしておこう。

 

おまけ 清渓川に住んでいる魚紹介

 

バクシキョーインマン

平均全長170cm。息継ぎをする際に「アロナァ!?」と独特な奇声を発する。絶滅しても気が付いたら湧いている為輪廻転生の輪から外れた存在なのではと噂されている。

 

ピラニア

平均全長20cm。主にバクシキョーインマンの残骸処理をして川の清潔さを保っている存在。餌には困らない為幸せそうだ。

 

アリゲーター

平均全長400cm。川のヌシでありバクシキョーインマンの処理を行っている仕事のプロ。本人曰く偉大なる存在という概念から生まれたそう。

 

ミズギヒナテニイレラレナカッタマン

私です。

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