ガンダム水星の魔女、第三期、火星の魔王   作:赤地鎌

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第25話 火星の娘

 

 お母さん、オジさん、今、私は地球に向かっています。

 火星からの宇宙船に乗って、地球の軌道エレベーターへ。

 そして、地球のオデッセウス学園に向かって、この子と一緒に…GNDAMケラノスと共に…

 

 お母さんが…

 もっと、見聞を広めて来なさい…

って、私を送り出してくれた事…嬉しかった。

 

 火星のフォボスのプラントで母さんと細々と暮らしていたけど…

 でも、やっぱり…外の世界を見て見たいって好奇心、抑えられなかった。

 だから、初めてのワガママを母さんに言ってしまった。

「ここから、出て見たい!」

 母さんに怒られると思った。

 でも、母さんは優しく、私の願いを聞いてくれ…。

 本当にありがとう。

 私、がんばるから。

 

 ◇◇◇◇◇

 

 軌道エレベーターのカーゴが地球へ降りていく。

 そのカーゴには、とある少女と特別なMSが…いや、火星でGUDAMと呼称される人型の機体があった。

 少女の名は、ラウノ・ユーテル

 火星から来た少女である。

 黒髪で小麦色の肌をした十五の乙女。

 そのラウノが連れる特別な機体GUDAMケラノス

 白一色の十五メートルの人型機体、MSと似た雰囲気を持つが、背中には鋭い刃のような翼を背負っている。

 

 ラウノとGUDAMケラノスが地球へ降りていく。

 

 ラウノはケラノスのコクピットにいる。

 軌道エレベーターのカーゴが着陸したら、直ぐにケラノスを動かして移動させる。

 順調に進んでいる移動の筈だった。

 

 ラウノが降下していく青い地球を見つめていると

「え?」

 コクピットの画面の端に不思議な影を見つけた。

 それは…

「え? 遭難者!」

 

 宇宙空間に浮かぶ宇宙スーツを纏った誰かが浮いている。

 このまま漂えば、地球の重力に引き寄せられて

「マズい! ケラノス!」

 

 GUDAMケラノスが起動する光を目に灯す。

 

 ラウノが

「あ、あの!」

と、管制室に伝える。

 

「こちら、管制室。どうしたんだね?」

 

「人、人、人!」

 

 ラウノが映像を転送する。

 

 管制室が

「了解した。直ぐに遭難者の救出に」

 

「それじゃあ、間に合いません!」

と、ラウノはケラノスを動かす。

 ラウノはケラノスを使って、ケラノスを支える拘束具のロックを外し、カーゴのハッチを開かせる。

 

 管制室が

「もし、助けに言って君まで大気圏に巻き込まれたら…!」

 

 ラウノが

「ケラノスなら問題ありません!」

と、ケラノスを操縦して出る。

 

 ケラノスの胸部から背面に掛けて重力の歪みが出現し、それが前進する出力となる。

 

 ケラノスは重力を操作して空間の密度を変えて発進した。

 

 管制室が

「なんだ…と、あのMSは…パーメットによるエネルギー推進で動くのではないのか?」

 

 

 ケラノスが発進して、遭難者の救出へ向かう。

 

 遭難者がケラノスに近づくが暴れている。

 

「待ってください! 直ぐに救出しますから」

と、ラウノがケラノスを操縦して、遭難者をケラノスの両手に入れると胸部コクピットが開いて、宇宙スーツのラウノが飛び出して、遭難者を入れた。

 

「大丈夫ですか!」

と、焦っているラウノに、ゴンとヘルメットの頭突きをする遭難者。

 コクピットが閉まり、コクピット内が空気で満ちると、遭難者がヘルメットのバイザーを開き

「ふざけないで!」

と、怒声が飛んできた。

 

 ラウノの目の前に、金髪の麗しい乙女の顔が。

 ラウノは頭突きされた額を押さえて

「えええ…」

 困惑でしかない。

 

 金髪の乙女が

「アンタが助けなかったら…私は、火星に帰れたのよ! それを…」

 

 ラウノが困惑していると、警報が鳴り響く

 ラウノと乙女が乗るケラノスが地球へ降下して大気圏に入って行く。

 

 コクピットの画面に赤熱する大気摩擦が映し出されてラウノは

「と、とにかく、地球へ降ります!」

 

 金髪の乙女が

「ふざけるなぁぁぁ!」

と、暴れるが、ラウノは無理矢理に金髪の乙女を抱えて操縦する。

 

 GUDAMケラノスは、背面にある剣の翼を広げると、前方に重力の湾曲を作り出して、大気圏の摩擦熱から機体を守る。

 GUDAMケラノスは、大気圏の鉄さえ溶かす高温を退けて地球へ降りていく。

 

 金髪の乙女がそれを見て

「まさか…これ…GUDAM…Gravity Unit Drive ARM(重力装置動力兵装)」

 

 ラウノが頷き

「はい。ですから、安心してください。GUDAMケラノスは、どんな場所だってへっちゃらです」

 

 金髪の乙女が

「そう…じゃあ、アンタは…火星の…」

 

 余裕で大気圏を通過するGUDAMケラノスのコクピットで

「はい、私はラウノ・ユーテルです。火星のプラント・フォボスで、母さんとこのケラノスと一緒に暮らしていました」

 

 金髪の乙女が

「もしかして…ペールナ・ユーテル博士の…」

 

 ラウノが

「母さんを知っているんですか?」

 

 金髪の乙女が

「私は、ティアナ…ティアナ・テュール」

 

 ラウノが驚きの顔で

「まさか…火星のプラントをまとめているテュール・グループの…」

 

 金髪の乙女ティアナが

「父と母はいないけど、祖父がね…テュール・グループの総帥なのよ」

 

「ええええええええ!」

と、ラウノが驚きを放つ頃には、GUDAMケラノスは大気圏を無事に降下して、地球の空を飛んでいた。

 

 ◇◇◇◇◇

 

 その様子を遠くからMSに乗って迎えに来る人物。

 紅い髪に小麦色の肌の女性、スレッタ・マーキュリーがガンドMSエアリスを操縦してGUDAMケラノスへ近づく

「ああ…初日からトラブルなんて…」

と、呆れるスレッタにMSエアリスと繋がる情報生命体のエリクトが

「アスティカシアに初めて来た時のスレッタと同じだね」

 

 スレッタが苦笑いをする。

 そして、GUDAMケラノスを見つめて

「あれが…火星のGUDAM…惑星間を余裕で航行できる機体…」

 

 エリクトが

「重力を操作して動力、移動をする技術、理論的には光速を超える力も持っている」

 

 スレッタが真剣な顔で

「だから、ペールナ博士は、私達に…」

 

 エリクトが

「ペールナ博士とは通信が取れない。現在、火星の状況は不安定だ。安全なこちらに預けたいんだろうね」

 

 スレッタが操縦するガンドMSエアリスは、GUDAMケラノスと合流して、オデッセウス学園へ…。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇

 

 ラウノとティアナは、オデッセウス学園の理事長室にいた。

 二人が目の前にするのは、オデッセウス学園の理事長、エルノラ・サマヤだ。

 車椅子で動くエルノラが二人に近づき

「事情は、スレッタから聞いているわ。ティアナさん。アナタがここに預けられた理由は、分かっているわよね」

 

 ティアナが

「お爺様の意思です。火星は…今、危ない状態だから…でも、私にとってお爺様は、たった一人の肉親で…」

 

 エルノラが優しい表情で

「ティアナさん。アナタが…もし、デュオン会長の下へ行っても、会長は…また、アナタを安全なこちらへ戻すはずです。争いは長く続きません。だから…その少しの間だけです」

 

 ティアナが

「その間にお爺様が…」

 

 エルノラが微笑み

「火星のプラントを総括する会長を守る護衛部隊は、アナタが心配になる程、弱いのですか?」

 

 ティアナが首を横に振り

「いいえ」

 

 エルノラが頷き

「なら、信じて待ちましょう」

 

「は…はい」とティアナが一応、頷く。

 

 エルノラが次にラウノに近づき

「ラウノ・ユーテルさん」

 

「は、はい!」とラウノは背筋を伸ばす。

 

 緊張しているラウノにエルノラが

「緊張しなくて大丈夫よ。少しトラブルがあったけど…ようこそ…オデッセウス学園へ。アナタを歓迎します」

と、エルノラが手を伸ばす。

 

 ラウノは緊張しつつエルノラと握手して

「よ、よろしくお願いします」

 

 こうして、ラウノはオデッセウス学園へ入学した。

 

 ◇◇◇◇◇

 

 ラウノは一人、オデッセウス学園内を見て回る。

 整備された施設、各区画にはリニアトレインで移動する。

 勉強をする近未来的な講堂、MSがメインに動く地区、そのMSを作る実習が出来る工業学習地区、更に人工的にパーメットという特殊素材を生成できる地区。

 更にオデッセウス学園は、オデッセウス学園の遙か上の宇宙で、宇宙研修をする為の小規模プラントもあり、そこへ繋がる小型の軌道エレベーターもある。

 

 まさに宇宙時代専用の学園に来たラウノは目を輝かせていた。

 そんなラウノの背中に

「あと、他に見たい所は?」

と、ティアナが聞く。

 

 ラウノが

「ああ…ごめんなさい。見ているのに夢中になって」

 

 ラウノの学園案内をティアナがする事になった。

 今回の迷惑を掛けた償いとして…。

 でも、ティアナには別の思惑がある。

「ねぇ…一つ、聞いていい?」

 

 ラウノが首を傾げて

「なんですか?」

 

 ティアナが真剣に

「アンタが乗ってきたGUDAMケラノス…どれくらいの性能があるの?」

 

 ラウノが困惑気味に

「どのくらい…と言いますと…」

 

 ティアナが

「もし、この地球から火星へ急いで飛んでいく必要があったら…何日くらいかかるの?」

 

 ラウノが考えつつ

「そうですね…距離に寄りますけど…」

 

 火星まで行くには、最低でも、アド・ステラ世紀の最速の宇宙艦でも一ヶ月はかかる。

 

 もし、火星まで行くとしても、火星の途中にあるプラント群に立ち寄って補給しなければ…遭難して死亡するのは目に見えている。

 

 ラウノが考えつつ

「地球と火星が近い距離なら…一時間くらいで、一番、地球と火星が遠いなら四時間弱でしょうか…」

 

 ティアナが驚きの顔で

「はぁ? どういう事? なんで、そんなに早いの?」

 

 ラウノが

「ケラノスは、今までのGUDAMとは違う世代のシリーズなんです。亜光速で移動可能なんですよ」

 

 ティアナが

「つまり…今、直ぐにでも…火星に帰る事は…」

 

 ラウノが

「できますけど。でも…今の火星は…戦争中で危険で…は! まさか…」

 ティアナがGUDAMケラノスを奪って…

 

 ティアナが微笑み

「そうじゃないわよ。ただ、火星の今までのGUDAMとは違っていたから…気になって」

 

 ラウノが微笑み

「そうなんですか…。ケラノスは、数世代先のGUDAMとして設計されたプロトタイプですから」

 

 その夜、ラウノをティアナは自分の部屋に誘って歓迎会となった。

 飲み食いしながら、お互いの身の上話をしたり、ラウノの母親の話をしたり…。

 ラウノの母親、ペールナ博士は、新たな兵器開発の為に木星のエウロパにあるプラントにいて、そこは木星の過酷な環境に対応したプラントなので快適な居住とは行かず、この環境が揃った地球へ娘ラウノを送ったのだ。

 そんな話をして夜が更けて、ラウノはティアナの部屋のベッドで眠ると、ティアナがラウノのポケットを探る。

 

「あった…」とティアナは小声でラウノから端末を取り出すと、自分の端末と繋げて、ちょっとハッキングして、とあるデータをコピーする。

 そして、ラウノのポケットの端末を戻して

「ごめんね。ちょっと、借りるだけだから。ラウノの言う通りの性能なら…朝には戻ってくるから」

と、部屋から出ていた。

 

 ティアナが居なくなった部屋で、ラウノは静かに目を開く。

 

 ◇◇◇◇◇

 

 ティアナは、急いで宇宙スーツに着替えて、GUDAMケラノスがある格納庫へ来ると、ハッキングして手に入れたケラノスのキーを使ってケラノスのコクピットを開いて入る。

 

 そして、ハッキングのキーを使ってケラノスを調べると

「すごい、ナノマシンの中でも最新鋭のモノであるミカエルで全身が構築されている。軍用のヤツだってこんなのないわ。すごい、すごい、ラウノの言った通りね。この性能なら…四時間弱どこか…三時間半で行けるわ。ラウノ、ごめんね」

と、ティアナがケラノスの起動を行おうとしたが、警報が出る。

 そこにあった警報とは…

「え? 固有重力波数…」

 

 コクピットのドアが開いて

「私でないとケラノスは動きませんよ」

 ラウノがいた。 

 そのラウノの顔や全身から赤い光のラインが脈動のように光る。

 それを見てティアナが

「ラウノ、アナタ…アーマードなの?」

 

 ラウノがハッキングした端末を手にして取り外して

「小さい頃、私と母さんが住んでいたフォボスのプラントが戦闘にあって、その時に重症になって…その欠損を補う為に私の体にアーマードの処置が…。火星で暮らしている人なら珍しい事じゃあないですよ。何かしらのアーマードの補強は、誰しもがありますから…」

 

 ティアナが苦しそうな顔で

「固有重力波数って、マシンナーの…」

 

 ラウノは冷静に

「戦闘に巻き込まれた幼い時、瀕死だった私を助ける為にオジさんが…マシンナーだったオジさんが、自分のアーマードを私に移植して、それで…マシンナーのアーマードを。でも、恨んでいません。そうしなければ…今もこうして生きていませんから」

 

 ティアナが黙ってしまう。

 

 ラウノは悲しそうなティアナに

「少しだけですよ。一時だけですから、朝には戻りますよ」

 

 ティアナが顔を明るくさせ

「それって」

 

 ラウノが脇に隠した宇宙スーツを取り出して来て

「本当に時間、シビアですから…。それに今の火星と地球との距離を考えれば一時間以内で行けますから…。今回だけですよ」

 

 ティアナがラウノに抱き付き「ありがとう」と頬にキスをした。

 

 ◇◇◇◇◇

 

 ラウノが操縦席に乗り、ティアナがその膝の上に座る。

 ラウノがGUDAMケラノスの起動を行う。

「ケラノス、ごめんね。ちょっと…一旦、火星まで戻るから」

 ラウノが乗る操縦席が電子回路のような光の模様をラウノに向かって走らせると、ラウノが持つ固有重力波数をキャッチして、動力炉、超質量加速機を起動させる。

 

 ラウノが乗るコクピットは、ラウノの持つアーマードの固有重力波数を増幅動力として受け取り、周囲空間にある量子エネルギーを顔や胸部にある吸収インバーターから取り込み、ラウノの固有重力波数を貯めた超質量加速機を通して莫大なエネルギーに変換しつつ、膨大な重力エネルギーを生成する。

 重力エネルギーによって地球の重力を中和して、静かに浮かび上がるGUDAMケラノス。

 そのまま、格納庫を無音で出て、ゆっくりと上昇する。

 一気に大気中で加速すると、重力推進による暴力的な推進で周囲が大爆発する。

 なので、ゆっくりと確実に無重力となって浮かび上がり、問題のない大気圏の外まで出る。

 

 そのゆっくりと無音で浮かぶGUDAMケラノスに、コクピットにいるティアナが

「すごい、普通なら無重力となって浮かんでも飛び上がらないし、浮かび上がりもしないのに…この機体は…GUDAMは…」

 

 ラウノは

「ケラノスは、火星に多くあるGUDAMとは違います。まあ、戦闘用の装備は、最小限しかないですけど…」

と、話している間に、高度一万メートルを超えて行き、そこから宇宙へ…

「ん?」

とラウノが

 

「どうしたの」とティアナがラウノを見る。

 

 ラウノがセンサーで頭上、遙か上を拡大する。

「ええ…そんな、アレって…デューン・スポーン!」

 

 ティアナがセンサーで拡大した映像を見て

「ああ…なんで? 無人兵器戦艦、デューン・スポーンがここに?」

 

 長い菱形の二百メートル級の存在がオデッセウス学園へ落ちて来る。

 

 ◇◇◇◇◇

 

 その事態から数分前、ミオリネが帰ってきた。

「ああ…疲れた…」

と、肩を解してスレッタがいる部屋へ帰ろうとしていると、警備用のハロメカが来て

「ミオリネ」

と、エリクトの声が

 

 ミオリネが

「どうしたの? エリクト」

 

 ハロメカを動かす情報生命体エリクトが

「学園に侵入者がいたんだけど。逃げられて…変なモノを残していったんだよ」

 

 ミオリネが首を傾げて

「変なモノ?」

 

 ハロメカのエリクトが

「スレッタも、みんなも来ているから来て」

と、ミオリネを連れて行く。

 

 そこはオデッセウス学園の外れの一角、そこにスレッタとニカにチュチュがいて、ニカが

「ああ…ミオリネ」

 

 ミオリネが

「どうしたの?」

 

 ニカがその部分を指さして

「これ…なんだけど…」

 

 一メートルサイズの金属のチューリップがあった。

 

 ミオリネが

「何コレ?」

 

 スレッタが

「エリクトが調べたら、爆弾じゃあないみたいなんですよ」

 

 チュチュが「イタズラか?」と触れた瞬間、頭頂部の花弁が開き、何かの信号を送る光を明滅させる。

 

「え?」と触ったチュチュをみんなが見る。

 

「あーしは関係ねぇ!」とチュチュが否定する。

 

 ハロメカのエリクトが

「何かの信号を送っているんだけど…」

 エリクトが管轄するシステムが異常を知らせる。

「スレッタ! ミオリネ!」

 深夜に警報が鳴り響く。

 

 スレッタがハロメカのエリクトに

「エリクト!」

 

 ハロメカのエリクトが立体映像を出して

「こっちに向かって、火星の兵器が来ている!」

 

 

 ◇◇◇◇◇

 

 別の頃、宇宙空間で亜光速を終えた巨大な黒いカーゴが現れる。

 その黒いカーゴが地球へ向かって墜落する。

 

 そして、別の宇宙戦艦が亜光速を終えて出現する。

 その宇宙戦艦に乗る指揮官、青髪で白い肌にメガネの男イオス・テクラートはメガネを押さえて

「ゾフィア・ローネ。ノディア・ルノー」

 

 イオスの持つ端末に、宇宙スーツを纏った二人の少女の姿が現れる。

「はいよ」とオレンジ髪のゾフィアが元気よく答える。

「なに?」とグリーン髪のノディアが淡々と返事する。

 

 イオスが

「例の回収目標が…地球へ降りた。おそらく…娘の元へ向かっているだろう」

 

 ゾフィアが

「その前に回収しろって事ね」

 

 ノディアが

「地球との話し合いは?」

 

 イオスがメガネを押さえて

「これは極秘任務だ。面倒事はなしで速やかに頼む」

 

 ゾフィアが「へいへい」と告げて

「終わった後で、キャンプ休暇ね」

 

 ノディアが

「全く面倒な事を」

 

 宇宙戦艦のハッチが開き

「ゾフィア・ローネ。GUDAMゼファーダ、行くよーーーー」

「ノディア・ルノー。GUDAMゼオラス、出る」

 

 二つの砲身と盾を両肩に持つGUDAMゼファーダが発進して、次に右手に二連ガトリングと左腕が盾と伸縮のロッドを備えたGUDAMゼオラスが発進して行く。

 二つのGUDAMは、落ちていくカーゴを追跡する。

 

 そして、次に頑強な盾と、武装コンテナを備えるGUDAMゼルドスが発進する。

 そのGUDAMゼルドスに乗るは、黒いサングラスをした長身の男ガジタールだ。

 ガジタールが

「二人の補助をする」

と、淡々と告げる。

 

 イオスが

「頼む」

 

 

 様々な、思惑が交差していった。

 

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