3人の転生者 3人の部隊 ~目指せA級1位~   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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第十八話 ボーダーに入るという選択肢しかあなた達にはありませんよ

「し、処分って……どういうことですか」

 

 仮想戦闘室から出てきた3人は天元たちに詰め寄った

 

「……近界民のことを敵視している過激派が一定数いるってことだよ。勿論俺たちではないけどな」

 

「この組織はいろいろな派閥があるんだ。1つは近界民は敵だ派閥、2つ目は玄界の防衛を優先する派閥、3つ目は近界民にもいいやつとは仲良くしようや派閥」

 

「天元や淡、元康、寺島はどの派閥なの?」

 

「私たちはさらに特殊でボーダーの発展を第一優先とする派閥だねー」

 

「まあ俺たちはお前たちをどうこうしようとは思ってないぞ」

 

「どうこうしよとしている派閥から守る立場だし~みんなが真面目にやってもらえば問題はないよ」

 

「そ、そうですか」

 

「安心させるために言っておくか、俺たち的には君たちにボーダーに入ってほしい」

 

「おいおいマジ?」

 

「寺島さんマジだよ~」

 

「私たちがボーダーに?」

 

「ボーダー隊員になれば処分の話も消えるし、なんとかして日本国民になれるように働きかけられる。ただ玄界に骨を埋める覚悟を持ってほしい」

 

「お給料ももらえるし、私たちが3人を守りやすくなるんだよね」

 

「今3月だから8月までに決めてほしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 衝撃なことを聞いたエイスリン達3人は再び部屋で話し合う

 

「4人から敵意は無いのは本当だし、心からボーダーに入って欲しいんだと思う」

 

「でもボーダー内でも私達を処分した方が良いって勢力が居るんだよ。暗殺とかされない?」

 

「ボーダーに入れば守ることができるって言っていたよね……ボーダーに入らなかったらいつかは切り捨てられるってこと?」

 

「かもしれない。柿崎が言っていたけど天元、淡、元康の3人はボーダーの隊員でも発言力がある隊員らしい。能力も優秀だから私達を任されてるって聞いたよ」

 

「たぶんだけど天元達は私達を寝返らせたって功績が欲しいんだと思う。で、ボーダーの発展を第一にするなら近界の技術を奪ってでもって考えだと思う」

 

「でもそれだと私達を生かしておく必要は無くない?」

 

「……私の仮説だけど……聞く?」

 

「エイスリンの? 聞くよ」

 

「うん!」

 

「まず何かしらの功績をあげることによって組織で発言力を増すのは近界でも行われている手法で、天元、淡、元康の3人が派閥? みたいなののリーダーをしているのはわかるよね」

 

「「うん」」

 

「私達をボーダーに入れる……亡命させることで桑原隊の庇護下に入ることになると思う。私達は桑原隊に捕えられたけど近界民嫌いって言う派閥から守って貰っているから恩が現在進行形で発生している」

 

「あっちからしたら近界民を寝返らせたっていう功績が、こっちは市民権を得ることでたぶん監視されるだろうけどより良い生活ができるようになると思う」

 

「戦闘員がどれだけ居るかわからないけど少しでも多く戦闘員を確保しておきたいし、ボーダーは守りの組織だから前線で使い潰されるってことも少ないと思う」

 

「ボーダーは戦闘員が手に入り、桑原隊は私達を寝返らせた功績、私達は市民権を得れる……三方良しってこと?」

 

「あと過激派を抑えられる効果もあるかも?」

 

「過激派が減れば私達はより動きやすくなり、他の派閥の力が増す……ボーダーのパワーバランスには興味がなくても影響してくる……ということかな?」

 

「8月までに決めろって言われているけど選択肢は1つしかないね」

 

「ボーダーに入る……だね」

 

「うん。とりあえず伝えてみよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず3人がボーダー入りを決めてくれて良かった良かった」

 

「しゃーない、ボーダーくらいしか彼女達を働かせることできないし、とりあえず戦闘員と通信教育で勉強させて、戦闘員ができなくなっても食堂とか売店の従業員として雇って貰う方針で」

 

「唐沢さんから忠告来てたからな。無駄飯喰らいを育てる余裕はボーダーに無いって」

 

「普段は優しいけど、あの人も使えなければ普通に処分に賛成するからね。こわいねー」

 

「これで原作の空閑やヒュースを守る口実ができたな」

 

「「うん」」

 

 原作を頼りつつもこの世界がワールドトリガーを軸とした別世界であることは事実であり、原作には居ないエイスリン、シロ、カクラのこともある

 

 どこかで決定的な歪みが起きてもおかしくない

 

 その時により良い選択肢が取れるように戦力を強化するというのが3人の共通認識である

 

 無論将来ボーダー幹部になり、金持ちや権力を得たいという願望もあるが……

 

「これだと5月入隊でも間に合うんじゃ?」

 

「言語習得が間に合わない。ひらがなとカタカナ、小学校低学年レベルの漢字を覚えて貰わないと」

 

「1ヶ月ちょっとで数字は覚えられたし、俺達だけじゃなくてスタッフにも協力して貰って毎日5時間教えれば覚えるだろ」

 

「私達が学校に行っている間に覚えさせて、こっちでは嵐山と柿崎も動員して戦闘訓練もおこわないと」

 

「なかなか面白いことになりそうだな」

 

 話題は変わり3人の個人ポイントの話になる

 

「そう言えば今、個人ポイントどんぐらいなのよ」

 

「あ? 個人ポイントか? アステロイドが8000の大台に乗ったな。弧月、ハウンドが約5000、バイパーが3500か?」

 

 天元はそう言う

 

 淡はバイパーが弧月を抜き去り7500、弧月7000、アステロイド4000、ハウンド2500

 

 元康は防衛任務は狙撃メインなのでイーグレットが5500、ランク戦をする時に使う弧月とアステロイドが6500、他2000みたいな感じである

 

 正規隊員の数も増え始め、ボーダー全戦闘員約160人中30名が正規隊員……B級に上がったのだが太刀川、迅、桑原隊の3名にポイントを回収されまくっていた

 

 いや、回収率だとずっとランク戦を潜っている太刀川が弧月単品が8000まで上げていた

 

 一時期1500近くまで落ちていたのに凄い爆上げである

 

 ちなみに現在の個人ポイントのランキングだと

 

 攻撃手

 1位太刀川

 2位迅

 3位淡

 4位小南

 5位元康

 

 射手

 1位天元

 2位淡

 3位元康

 出水、二宮、加古が熾烈な4位争いみたいな感じである

 

 銃手はまるで戦国時代で日によって1位から3位が全て入れ替わっていたりするので計測不可

 

 狙撃手は東と元康の2強状態である

 

 まだオールラウンダーができてないのと正規隊員もこの時期だと新たなトリガーでも1000スタートになっているのでポイントが伸びない

 

 別に正規隊員の給料が変わる訳じゃないので上層部に正規隊員の新しいトリガーは原作みたいに3000スタートで良いんじゃと交渉中

 

 たぶん4月の組織改編に3000の案が通るだろうといわれている

 

「淡、なんで急にポイント聞いたんだ?」

 

「いや、この調子だと10000クラスには普通に行けそうだなって思って」

 

「原作だとマスタークラスが8000で10000は化物の領域なんだっけか? 今の上位層を除いたボーダーの平均が3500だっけ?」

 

「俺らが荒稼ぎしているからな。まーそのうちスコーピオンが出てきたりガンダム(村上鋼)とかが入ってくるから10000辺りで俺達落ち着くんじゃね? 戦功で多少割り増しされるだろうけどさ」

 

「うーん、ぽっと出の私達が原作キャラの割りを食ってると思うとワ民としては思うところがあるのよね」

 

「まあ別に良いだろ。問題は10月から始まることになったB級ランク戦だよ」

 

「スピーカー娘(武富桜子)が居ないから、実況の無いランク戦になるんだよね」

 

「うわぁ、つまんねーなそりゃ」

 

「でも最初のランク戦だからオペレーターも育ってないから実況やれって言っても上層部許可しないだろ」

 

「……俺達で実況擬きやるか?」

 

「マジ?」

 

「無ければやるしかねーだろ。実況を聞くことによって技術の伝播が早まるんだったらやった方が得だし」

 

「本格的な実況解説は武富が入隊したら作れば良いからな」

 

 こうして密かに実況の話が進むのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「月例会議を始める。まず開発室から」

 

「はい、まず鹵獲した遠征艇の解析が完了した。トリオン兵や食糧庫、確保した人間を保管する場所を無理くり増設した結果船体が長期間運用するのに問題があるが、トリオンの備蓄という技術を得ることができた。基地のマザートリガーから漏れ出るトリオンを使った防衛用の砲台の建築に技術転用していく」

 

「他にトリオンを使った食糧保存の技術や大型エンジン等の技術を獲得したわい……以上だ」

 

「思ったよりも色々と手に入れられましたね」

 

「ああ、あと星図(近界の星の軌道)のデータを得れたのも大きい。逆侵攻の時に使える」

 

「なるほど。大きな進歩ですね」

 

「広報に使うか根付室長」

 

「いえ、流石に劇薬過ぎるので手札として取っておきますよ。唐沢部長もこの事は内密に」

 

「スポンサーを増やすのに持って来いですがね……まぁ引っ張るところから引っ張ってきますよ」

 

「ボーダーの資金集めはどうだ? 唐沢部長」

 

「はい、先月より45%ほど増額となりました。現在は同県を中心としてきましたが地方、国全体へとスポンサーを集めていこうと思います。技術開示については」

 

「トリオンを使った建材やタッチパネルの技術を餌にしておるが、それ以上だと軍事転用されかねんぞ」

 

「そもそもトリオンという資源はボーダーが徹底管理しているからその大前提を崩す行いはやめて貰いたい」

 

「わかりましたが、出資者を納得させるための餌は多い方が良いでしょう。鬼怒田さんお願いしますよ」

 

「わかっとる」

 

「では私からも……今月の近界からの襲撃は10件、規模はどれも小規模……威力偵察程度で本格侵攻は無いと思われます。迅の予知にも引っ掛かってません」

 

「防衛任務で動ける人員も増え、安定感が増したが、桑原隊は素晴らしい働きだったな。桑原隊の下で育てられた嵐山隊員と柿崎隊員もなるべく建物に被害がでないように戦うからこちらとしても修復せずに済むから良いわい」

 

「警戒区域は基本買い取りましたが壊すと市街地という地理的優位性を失いますからね」

 

「桑原隊と言えば捕虜達をボーダーに入れようと動いているらしいが」

 

「正気かね!? 近界民から地球を守る組織に近界民を入れるのかね!」

 

「城戸司令、許すのですか?」

 

「……彼ら桑原隊と取引をした」

 

「取引ですか?」

 

「聞いておりませんが」

 

「どんな取引ですか?」

 

「近界への逆侵攻の際に捕虜の遠征経験の知識が役立つのと、学生が多いボーダーに昼間の時間即応できる隊員は価値があるとな」

 

「確かに昼間の時間は正規隊員が学校から急行するか学校を休んで防衛任務に当たっていますが……」

 

「ふむ、一考の余地はあるが……近界民を入隊させることによるトラブルはどうするのか考えとるのか?」

 

「桑原隊が責任を持って管理すると言っていました。現状近界研究室の成果も上々ですし私的には他のボーダー隊員の負担軽減のために加入させても良いと考えますが」

 

「しかしだな忍田本部長」

 

「……捕虜から価値の有るものは全て取り上げ、残るは捕虜の体だけだ。ボーダーの理念に反するがボーダー1の期待株である桑原隊にある程度裁量を与える……このまま順当に行けば彼らが最初に侵攻の尖兵になりうるからな」

 

「ではこのまま近界研究室は継続と」

 

「そうだ。ボーダーに良い方向に転ぶならば手の足りないうちは使う。反抗の意志が有れば潰す。それだけだ」

 

 会議は続いていく

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