3人の転生者 3人の部隊 ~目指せA級1位~ 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
4月になり学年が1つ上がった
天元達桑原隊の3人も高校2年生となり、葵に至っては3年生である
嵐山と柿崎は進学校である六頴館高等学校ではなく三門市立第一高等学校へと進学した
このころになるとボチボチ部隊もできはじめ、東隊(東、三輪、二宮、加古、オペレーターの月見)、嵐山隊(嵐山、柿崎、時枝、佐鳥、オペレーターの綾辻)、太刀川隊(太刀川、出水、鳥丸、オペレーターの国近)と将来のA級隊がボチボチでき始める
嵐山が自分の部隊を持ったので師弟関係は解消……というわけではなく、嵐山隊という枠組みで近界研究室に加入してもらうこととなった
時枝、佐鳥、綾辻は近界民の捕虜がいることに最初戸惑ったが、命がかかっているエイスリン達の必死に努力する姿、こちらに歩み寄ろうとする姿勢に意気投合し、すぐに仲良くなっていった
「時枝も佐鳥も綾辻も話の分かる人物で助かったよ」
「近界民の捕虜がいると聞いたときには驚きましたが、話してみると彼女たちも同じ人間なのですね」
「時枝と同じ感想!」
「でも彼女たちをボーダーに入隊させるとはぶっ飛んだ考えですね先輩方」
「彼女たちは国に返すわけにはいかないし、生きていくためにお金を稼がないといけない。機密保持もあるからボーダーで働かせるのが一番都合がいいんだよ」
「でも彼女たちもなかなか手ごわい。僕の弧月の腕だと決定打にかけるので」
「時枝は弧月が扱いづらそうだもんね」
「攻撃手に弧月以外のトリガーがあれば面白いのですが」
「んー寺島さん今試作中のトリガー皆に試させたいんだけど」
「レイガストか? ん、まあいいや、試してみてくれ」
寺島を近界研究室に引き込んだことにより2つのトリガーの開発が始まっていた
レイガストとメテオラである
桑原隊の3人が寺島と捕虜3名から他のトリガーについて聞いたところ、変形と爆発の性質を聞き出すことに成功し、そこから研究が始まった
爆発物ということでメテオラの開発は難航しているが、原作知識を持つ3人の助言と豊富なトリオンでレイガスト開発は急ピッチで進み、1ヶ月で形になっていた
「「「レイガスト?」」」
実験に参加していなかった時枝、佐鳥、綾辻の3名はどんなトリガーかピンときていなかったが、天元と元康が模擬戦をすると驚愕の顔になった
「盾のトリガーで攻撃もできるは画期的ね」
「シールドよりも自由度は無い分防御力はレイガストの方が上か?」
「でも弧月よりも重いから機動力は落ちるな」
上から綾辻、佐鳥、時枝の発言だが、3人も性質を短時間でよく理解していた
「現在機動力を瞬間的に上げる機能を開発中だ。弧月のオプショントリガーよりは遅くなるけど、これで戦術の幅が広がると思うぞ」
寺島もまた自身が作ったトリガーに駄作の烙印を押されたくないので必死である
寺島の開発能力は鬼怒田室長も認めていたが若過ぎる
功績を効率的に積むために研究会からそのままスライドしたが
まあそれよりもトリオンのことを知ってからまだ1年も経過していないのに新しいトリガーを作れるのは天才のそれでしかないのだが……
「自分に合うとは言えないですね。申し訳ない」
「いや、別の人のデータが取れたから別に気にしてないぞ」
「このレイガストはいつ発表になるんですかね」
「新隊員が入隊する5月には発表するつもりだ」
「となるとレイガストの隊員を倒す必要も出てくるのか……」
「葵先輩、レイガストのデータのログ貰ってもいいですか」
「はいはーい綾辻ちゃんに渡すね」
一般隊員から見て桑原隊は超エリート部隊、ボーダーの精鋭中の精鋭であった
研究会を立ち上げ、同じ新隊員同士ながら成長を促し、現在の正規隊員の半数以上が元研究会出身者
1月入隊の新隊員達は白い軍隊のような隊服は精鋭の証のように思えた
実績でもボーダー5強(太刀川、迅、桑原、結城、武田)と呼ばれ、最近はランク戦にあまり来ていないが、近界研究室という同じ隊員ながら自分の部署を持ち、敏腕を奮っているという
「かっこいいよな」
「見た感じはエリートって感じだけど、話してみると優しく教えてくれるからありがたいよな」
「ボーダーの発展を第一にする考えは賛同できるな」
「ボーダーが発展しないと三門市を守れないもんな」
「バイパーとハウンド、それに銃トリガーは桑原隊の発案らしいぞ」
「銃トリガー考えたのか! すごいな」
「大人のスタッフよりもトリオンについて知識をもっているらしいぞ」
「三門第三の三羽烏……三門の三巨頭だな」
淡が高いのが目立つが、天元も185、元康も178と普通にデカいため三巨頭というあだ名が広まり始めていた
「桑原隊長自身のことをおじさんってたまに言うけど落ち着いていてかっこいいよね」
「射手として完成しているのに太刀川隊長並みに剣術もすげえのがかっこいいよな」
「熟練って感じで渋いよな」
「サイドエフェクト並列処理らしいぞ」
「だからバイパーを色々な方向から描けるのか?」
「それよりも合成弾だろ! 先月発表したけど普通トリオンキューブをこねるって発想思いつくか?」
「天元さんの誘導徹甲弾とか徹甲変化弾、徹甲弾も射程圏内だとシールドがガンガン削られるからな」
「近接戦持ち込んでも置き玉や時間差ハウンド、ハウンドだと思ったらバイバーとか頭滑らかすぎだろ」
「武田もやべーよな」
「狙撃の開祖の東さんと互角なのもすごいけど、万能なのがやばいわ」
「一度ロックオンした目標は壁越しでも狙撃できるの神業だよな」
「近づいても攻撃手の№5だから倒されかねないんだよな」
「今狙撃手の中で他のトリガーで4000超えて正規隊員なの東さんとレイジさんと武田さんだけだよな」
「上位3人が固定されているもんな」
「桑原隊長も武田隊員もすごいがエースは結城隊員だよな」
「変態バイパーに長身から繰り出される弧月の攻撃力よ」
「女性で約2メートルってな」
「どこにいるかすぐわかるもんな」
「防衛任務のスコアだと結城さんがトップなんだっけ」
「訓練用のモールモッドを10体を瞬殺してたのこの前見たわ」
「同じ女性として憧れるよね」
「「ねー」」
一般的なボーダー隊員からこの評価であるので、とある上層部の評価も
「最強の部隊は玉狛支部かもしれないが、最高の部隊は桑原隊」
と言われていた
高い評価を受けている桑原隊のメンバーだが、A級部隊になってからが本番と考えていた
まだ空閑が来るまで約3年
原作よりも若いため経験値がどの部隊も足りていないのでそこで一気に他の部隊を引きはがすつもりでいた
玉狛支部はランク戦前に黒トリガー争奪戦が発生するので迅が抜けた玉狛支部は桑原隊にとっては怖くはない
「最初のA級隊員を獲得することで名声を確固たるものにする」
「「おう」」
桑原隊は全ての隊の情報を集めながら入念な準備と特訓を続けるのだった
5月……入隊の季節となり戦闘員が120名ほど新しく入隊した
入隊面接に駆り出されていた元康はくたくたになっていたが、来期から大型トリオン測定器が完成すると言われて面接の映像を見続ける作業から解放されるとのこと
新規隊員で期待されているのは元康の弟妹だろう
偉大な兄と比べられて辛い思いをしている妹たちと妹たちが防波堤となりのびのびしている(良い性格をしている)弟の氏真
他に原作キャラがちらほらいた
旧弓場隊(弓場、神田、蔵内、王子)や片桐隊(片桐、一条、桃園、尼倉)の面々も5月入隊であった
王子が原作と印象が全然違くて3人とも驚いたが、まだ中学生で中二病と反抗期とかで性格がぐちゃぐちゃになっているのだろう
弓場と神田と蔵内がきっとこの(色んな意味で)ダメ人間を立派な人に進化させてくれる……ハズ
「やっぱり武田師匠の妹と弟さん達だ。普通に好成績だったな」
「ああ、19秒は立派な成績だ」
今回入隊説明会の説明隊員を任された嵐山隊は夏海、春夏、氏真を元康というフィルターを通しても優秀だと判断した
特に次女である春夏の弧月が19秒で新隊員でトップの成績だった
「氏真君も上がってきますよ。狙撃手に必要な心構えや姿勢を叩き込まれてます」
「優秀な隊員が増えることは良いことだ」
「正規隊員になるまでは近界研究室には参加させないんだよな」
「あぁ、近界研究室の内容は機密も機密だからな。親族だからってだけで訓練生に教えるわけにはいかないだろ」
「よし、じゃあ俺はランク戦してくるわ」
「ザキさん、了解です! 俺達は近界研究室でエイスリン達に勉強教えてきます」
「佐鳥教えられるのか?」
「大丈夫ですって」
「俺もついてますので」
「頼むぜ時枝」
「充(時枝)! お前も俺と成績あまり変わらないだろ!」
「信用度の問題ですよ賢(佐鳥)」
嵐山隊は今日も賑やかであった