3人の転生者 3人の部隊 ~目指せA級1位~   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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第二十八話 B級ランク戦 第2戦 桑原隊 嵐山隊 弓場隊

「弓場さん、今回の作戦はどうします?」

 

「なんだ王子びびってんのかコラ!」

 

「別にびびってはいないさ、ただ今回は前回みたいに部隊を分けたら致命傷になりかねないからね」

 

「桑原隊か? 王子」

 

「そう! ウッチー(蔵内)の言うように前回は実力が互角の相手だったけれど、今回は格上が相手だ。嵐山隊はボクらと同じ位かもしれないけれど、桑原隊はたぶん今ボーダーで一番強いんじゃないかな?」

 

「やっぱりびびってるんじゃねぇか王子コラ!」

 

「だからびびってはないって、冷静にどう下克上をしようか考えているだけさ」

 

「こっちの強みは人数が1人多いことと、それをバックアップできるののさんが居ることかな?」

 

「カンダタ(神田)の言う通り人数有利はあるけれど、アワアワ(淡)先輩のメテオラの陣に突っ込んだらおじゃんだからね。かといって浮いているクワバー(桑原)先輩を囲んで叩くのを誘導されている気がするんだよね」

 

「でも王子、4対1で桑原隊長にぶつかれば流石に勝てるんじゃないか?」

 

「ののさん、三つ巴だから嵐山隊がこっちを狙ってくると思うんだよね」

 

「じゃあこっちが嵐山隊を潰せばいいじゃないか!」

 

「……転送位置でちけぇ方を叩く。ののは結城さんがメテオラばらまき出したら警告してくれ! 武田さんの方は凄腕スナイパーだが壁が有れば撃てねぇハズだ! 壁を上手く使って射線を切って攻撃するぞオラ!」

 

「「「「オッス!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

「工業地区が来たか」

 

「家より建造物が固いんだよねぇ……メテオラの陣をしても範囲が前回より狭まりそう」

 

「やっぱり今回はメテオラの陣はダミーでばらまいておけ、行動を制限するだけで、俺に敵を集中させる」

 

「勝てる? 天元」

 

「おじさんに任せなさい!」

 

「じゃあ俺は高台を占拠して天元の援護に回るわ」

 

「今回も視覚のサポートする?」

 

「勿論するぞ、元康、狙えれば壁抜きを披露しろ。そうすれば更に今後の敵の選択肢を奪えるからな」

 

「壁抜きスナイプ連発了解」

 

「葵さん、元康のサポートお願いします」

 

「心得た」

 

「目標生存点込みで5点、突き放すぞ」

 

「「「おう!」」」

 

 

 

 

 

 

 

【B級ランク戦 上位グループ 第2戦 夜の部 ステージ工業地区】

 

『転送開始』

 

「……元康!」

 

『ちと不味いですわ、今回は俺が包囲されてる感じだな』

 

 転送位置は天元が北西端、淡が南東端で元康が中央だった

 

「バッグワーム着用しているからバレてはないが、マップを見ると中央にポッカリ空間があるからな。たぶんバレるぞ」

 

『どうする? グラホ(グラスホッパー)で空中移動して逃げる?』

 

『その方が良いんじゃない? 囲まれて潰されるよりは良いんじゃない?』

 

「……元康、何人くらい同時に相手取れる?」

 

『……マジか……4人が限界だぞ』

 

「作戦変更だ、元康敵を吸引しろ、俺と淡で吸引した敵を強襲する」

 

『となるとバッグワームは解除かな?』

 

「いや、まだ隠れながらスポットでいい、俺と淡が中央に寄る動きを見せれば頭の回るやつなら気がつく」

 

『了解!』

 

『わかったわ』

 

「葵さん、元康のサポートお願いします。視覚共有は切って、元康の欲しい情報をあげてください」

 

『了解』

 

 

 

 

 

 

 

 

「さーて、俺の仕事はっと……」

 

 工場の屋根に陣取った元康はレーダーを頼りにスポットを始める

 

「嵐山隊は俺のサイドエフェクトを完全に理解してるから隠れるのが上手いけど……お、蔵内みっけ。壁に隠れてるけど見えてるんだなぁこれが」

 

 イーグレットの威力で工業地区の壁を撃ち抜けるのは1枚

 

 こういう時にアイビスが欲しくなるな

 

「というかこの距離ならこれでいっか」

 

 バッグワームを解除して元康はアステロイドとハウンドの合成弾を練り始める

 

「徹甲追尾弾っと! 発射」

 

 キューブは分割せずに大玉が発射され、それを慌てて避ける蔵内だったが、通路に出てしまう

 

 着弾に合わせて球状の全体シールドを張るが、そこをイーグレットで元康に狙撃されて顔面が吹き飛んだ

 

「とりま1点か?」

 

 と呟いた瞬間に発砲する光が視界の端に見えた

 

「佐鳥か!」

 

 集中シールドで防ぐが、ツインスナイプしかできないブラインドにより1発目は防ぐが、2発目に右半身を持っていかれた

 

「マジか~」

 

『戦闘体活動限界 ベイルアウト』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え? 元康落ちたの!?」

 

『佐鳥のツインスナイプにやられた。位置情報は共有したから淡頼む』

 

『おいおい、作戦が初っぱなから破綻したんだが?』

 

『しかたねーだろ。あー、佐鳥あんなに上手かったのか。……いや、油断したわ』

 

『淡は佐鳥を確実に潰せ、俺は他のメンツを何とかする』

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「や、やった! 武田先輩落とした! 落としましたよ嵐山さん!」

 

『よくやった佐鳥! 大金星だ!』

 

『佐鳥、レーダー警戒、トリオン反応多数』

 

「うえ!?」

 

 下から高速で突っ込んでくる弾は俺が工場から脱出すると爆発して工場を破壊した

 

「メテオラってこんなかんじなんか!? いや! これメテオラとアステロイドの合成弾……もしかして」

 

 周囲を見ると全方向からバイパーが飛んできている

 

「あ、終わった」

 

 空中でガードしていても薄く伸びたシールドを淡のバイパーが貫通して佐鳥の全身が穴だらけとなる

 

『トリオン器官破損 ベイルアウト』

 

 

 

 

 

 

 

「蔵内がやられたが、残りは合流できたか」

 

「今ベイルアウトしたのはスナイパーのどっちかかな?」

 

「ののさん情報」

 

『わかってる!』

 

『俺を攻撃したのが武田さんで、武田さんを狙撃したのが佐鳥で、佐鳥を攻撃したのが結城さんか桑原さんだと思うわ』

 

「のの、近くにトリオンの反応は?」

 

『無いからメテオラの陣はできてない』

 

「よし、3対3対2だまだまだ巻き返しいけるぞ!」

 

『警戒! トリオン反応多数!』

 

「囲んで守るぞ!」

 

 バチバチバチと3人が背中合わせでシールドを出すことで守ることによりバイパーを防いだ

 

「北西25メートル、そこの路地にいるよ!」

 

「神田! 王子! サポート頼む! 突っ込むぞ!」

 

「「了解」」

 

 弓場が路地に突っ込むと桑原が弧月に手を掛けていた

 

「ちぃ!」

 

 しゃがんで旋空をギリギリ回避すると、拳銃でアステロイド攻撃を行う

 

 しかしそれはシールドで防がれ桑原の方からもアステロイドが飛んでくる

 

 それを弓場が守り、シールドを広く張る

 

 桑原の後ろから回り込んだ王子と神田が射撃するがシールドと残したアステロイドで迎撃する

 

 すかさず拳銃で攻撃するが桑原はほぼノータイムでアステロイドからシールドに切り替えて防ぎきり、いつ置いたかわからないくらい素早く置き玉を設置して弓場に攻撃をいれる

 

 防いだが今度はメテオラが飛んでくる

 

 弓場隊3人が囲んでいるハズなのに全く桑原にダメージが入らない

 

『3人でも倒せないとかクワバー先輩も怪物だねぇ』

 

『弓場さん、こっちが射撃でシールドを広げさせるので弓場さんの射撃でお願いします』

 

「おう!」

 

「そうはいきません」

 

「あ?」

 

 嵐山隊の3人も到着し、3対3対1の構図が出来上がる

 

「時枝ぁ! 怪物から倒さねーとヤバイのわからねぇのか」

 

「隊長命令で取れるところから取る様に言われてましてね」

 

 先程まで桑原と弓場が戦っていた路地に弓場と時枝のタイマンの構成となり、広い道に出た桑原は奥に柿崎、嵐山、手前に王子、神田に囲まれる感じとなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『到着まで残り3分!』

 

「絶対に持たせる!」

 

 射手、銃手による攻撃をシールドとメテオラの煙幕、工場の配管の瓦礫を上手く使い防御に徹する桑原

 

 時折旋空弧月で工場の一角を破壊して射撃を中断させたりしながら嫌がらせを続けていると、路地から弓場がこちらに射撃してきた

 

 バシューンと誰かがベイルアウトする

 

「追い詰めたぜ桑原さんよぉ!」

 

「残念時間切れだ」

 

 

 

 

 

 

 

「残念時間切れだ」

 

『弓場さん! 後ろ!』

 

 ののからの通信で後ろを向くと通路いっぱいの巨大なトリオンキューブがこっちに突っ込んできていた

 

「な!?」

 

 シールドで守ったが、シールドで守った場所以外を全て削り取られた

 

 胴体のトリオン器官以外……首から上や四肢を全て捥がれた

 

『伝達系切断 ベイルアウト』

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい、マジかよ」

 

「やっぱり師匠達は化物だ」

 

 淡が到着したことにより形成は逆転

 

 2対2対2で嵐山隊と弓場隊で囲んでいるのに射撃戦で負けている

 

 天元が守り、淡がフルアタックでバイパーを操り続けている

 

 シールドはガンガン削れ、もういつベイルアウトしてもおかしくないくらい穴だらけである

 

「弓場隊と桑原隊が戦っているときに3人でも弓場隊の後ろから奇襲するのが正解だったか」

 

『トリオン体活動限界 ベイルアウト』

 

 射撃戦で押しきられた4人は順次ベイルアウトしていった

 

 

 

 

 

 

 結果

 桑原隊 7点(生存点2点)

 嵐山隊 1点

 弓場隊 1点

 

 順位

 1位桑原隊  15点

 2位弓場隊  7点

 3位東隊   7点

 4位嵐山隊  6点

 5位太刀川隊 5点

 6位松坂隊  4点

 7位円道隊  3点

 8位玉狛第一 3点

 9位安藤隊  2点

 10位柴田隊  1点

 11位三好隊  1点

 12位山本隊  1点

 

 次回 桑原隊 弓場隊 東隊

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