3人の転生者 3人の部隊 ~目指せA級1位~   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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第二十九話 自分等が作った物が有効とは限らない

『今回の第2戦、夜の部の中盤ですが、俺こと桑原が弓場隊に囲まれたシーンがありましたが、あの場面もし時枝隊員が弓場隊長ではなく嵐山隊全員で俺を狙っていた場合3対3対1となり俺の処理が追い付かずに落ちていたと思われます』

 

『あの場面そうなっていたら私も間に合わないから各個撃破が可能だったかな?最後は射撃戦で試合終了だったね』

 

 ピッ

 

 モニターで桑原隊の解説付きのデータを東隊のメンバーが視ていた

 

「これが今回の試合の桑原隊の解説だったがどう思う二宮」

 

「……1対3でも通常の隊員では倒せず、2対2対1でも桑原は倒せないが、桑原を倒すなら広い場所ということになるだろう」

 

「なんでー?」

 

「加古、桑原は障害物を利用して攻撃を防いでいた。となると広い場所で奴を狙う方が倒せる確率が高い。武田に狙われるリスクもあるが、武田は射撃後に狙えば倒せる確率が高い事が今回の試合でわかった。釣られる動きをして射撃を誘い、東さんが仕留める」

 

「1対1の場合俺でも武田を抜くのは難しいぞ」

 

「……武田を落とすのが前提なのはなんで?」

 

「加古さん、一番早く落とせるのが武田さんなのは、防御よりも攻撃に能力がよっているってのがありますね。バッグワームも着用しているのでシールドが1枚しか張れないので防御力は低下しています。見つけることができれば1対1でも加古さん、二宮さん、東さんなら武田さんを落とせると思うんですよね」

 

「武田さんが居ると東さんが抑えられてしまうので、盤面を操作することができなくなります。東さんが居れば桑原さんや結城さんを落とせる確率が高くなるんですよね」

 

「三輪の言うとおり、桑原隊の強みを活かすには武田の影響が実はデカいことが2試合で分かった。武田を落とすために……二宮釣りを頼む」

 

「東さん、わかりました」

 

「加古と三輪は二宮の援護、最初に桑原隊を落とすぞ」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「完敗だったな」

 

「次も桑原隊に今度は東隊だ。嵐山隊よりも戦力は高いと見た方がいいだろうね」

 

「神田ぁ、次どう思う?」

 

「出る杭は打たれると思いますよ。弓場さん」

 

「……東隊も桑原隊を狙うってことか」

 

「これ以上の桑原隊の独走は許されないでしょう。となると最初からうちは合流して前回追い込んだ集団攻撃に繋げれば前回みたいに邪魔されるということはないでしょう」

 

「カンダタの言うことはあっていると思うけどもう一つ工夫しないかい」

 

「工夫? 王子なんか考えがあるのかぁ!!」

 

「今日新しくスパイダーのトリガーが近界研究室から発表があったよね。クワバー先輩あたりが使ってくるんじゃないかな」

 

「スパイダーはワイヤーを張るトリガーですね。使い方次第では厄介なオプショントリガーかと」

 

「さすがウッチーは情報が早いね」

 

「1週間でスパイダーの警戒をしつつ連携練習で次こそ勝つぞ!!」

 

「「「おす!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 エイスリン達がB級へと上がり沢村さんがオペレーターの沢村隊が結成した

 

 これによりB級13位スタートの部隊となる

 

 早速日中の防衛任務で成果を上げた3人の事について、唐沢さんは上司である天元を褒めた

 

「根付さんと鬼怒田さんは色々と複雑そうだけど君達は十分な成果を上げた。これで君は近界民を寝返らせたという実績が付いた訳だが……今後の近界研究室の方針を聞いておこうと思ってね」

 

「今後の方針ですか」

 

「君には将来のビジョンが見えているようだが?」

 

「そうですねぇ……逆侵攻の準備をしようと思っています。まずはA級に上がること。これは桑原隊の戦闘員3人が話して決めています。近界のデータが少なすぎて交渉しようにも相手がテーブルに付かないでしょ。野蛮でトリオン技術が無い……それが玄界ですから」

 

「確かに交渉したり、使える戦力を増やしたいのはこちらとしてもありがたい」

 

「城戸司令は交渉等行わないで殲滅を指示しそうですが」

 

「確かに恨んではいるけれど理性まで捨てた訳じゃない。その為に君達を試したのだから」

 

「近界研究室は合格でしょうか?」

 

「そうだね。それだけ敵を寝返らせた功績は大きい。では次の話をしよう」

 

「次となると育成でしょうか」

 

「それもある。ただ上ではこれまたA級部隊の扱いについて揉めていてね。根付さんは広報に使える部隊が欲しい、忍田さんは防衛の要となる部隊が欲しい、城戸司令は逆侵攻の部隊が欲しい」

 

「唐沢さんは?」

 

「俺はどちらに転んでもボーダーの利益になるからどれでも良いと思っているけれど……君達の意見を聞きたいと思ってね。まぁ最初は逆侵攻の戦力になるだろうが」

 

「でしたら次は県外へのボーダー隊員のスカウトをしたいですね」

 

「県外かい?」

 

「このままだと遠からぬうちに三門市でのボーダー隊員では限界が来ますから……うちには元康が居ますんでスカウトはやり易いかと」

 

「ふむ……やっぱり君は面白いね。わかったそれとなく話題に出してみよう。根付さんが食い付きそうだ」

 

「よろしくお願いします唐沢さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なかなかムズいなスパイダー」

 

「そうね……私はこれ以上のトリガー入れるわけにはいかないし、やるとしたら天元だけど」

 

「元康はスパイダー入れたら場所バレルからな」

 

 開発の完了したスパイダーを利用した攻撃に苦労していた

 

「おお! こんなこともできる!」

 

「エイスリンはやーい!」

 

 桑原隊が苦戦する一方沢村隊のエイスリン達はスパイダーを使いこなし自由自在にワイヤーの陣地を移動していた

 

 これには弧月中心の桑原隊に対して、どこでも自由に刃を出せるエイスリン達の方が自由度が高い分ワイヤーを自由自在に移動できたし、身長がネックになっていた

 

 全員がデカイ桑原隊はスパイダーだと自分達の動きまで制限してしまうのだ

 

「これ俺達への急所になるんじゃね?」

 

「スパイダーにメテオラの置き玉を利用した地雷原作られたらこっちも陣地をメテオラで吹き飛ばさないとダメだし」

 

「自分等が作った物が急所となるとは……わからんなぁ」

 

 結果桑原隊はスパイダーのセットするのを諦めることになるが、有効性はエイスリン達が後日証明することとなる

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