3人の転生者 3人の部隊 ~目指せA級1位~   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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第三十四話 B級ランク戦終了

 11月第二週最終戦

 

 それは虐殺であった

 

 桑原隊7-0-0で完勝

 

 エイスリン達は弱くはない。ただそれは1兵士としてであってエイスリン達には司令塔が居ない

 

 まあそこらを見越しての沢村をオペレーターにと頼んだのだが、まだまだ甘く、エイスリン達も試合……というよりは日本の地形に慣れてないことがあり今までの好調が嘘のように惨敗を喫した

 

 どこかのカナダ人(ヒュース)はその点やはり天才なのであろう

 

 まあ、エイスリン達もエリートではないと断言していたし

 

 柴田隊は最終戦で氏真の不満が爆発してチームとして機能不全に陥っていた

 

 柴田が上から引っ張るタイプであるならば氏真もどちらかと言えば引っ張るタイプであり、柴田隊を良くする為には衝突を緩衝する立場の人材と冷静な視点で双方の言い分を聞いて判断が下せる第三者的な人……今回はオペレーターがそれをしなければならないのに、オペレーターは柴田を盲信して氏真を責めてしまった

 

 結果チームに修復不能の亀裂が入り今回の惨敗に繋がるのだった

 

 最終戦後柴田隊は解散することとなり、氏真は約3シーズン(B級ランク戦は1シーズンを3回なので1年近く)の間固定したチームが組めずに傭兵の様な立ち回りをすることになり、凄まじく苦労することとなる

 

 

 

 

 

 

 

 他の試合はというと注目であった嵐山隊、東隊、玉狛、太刀川隊の対決は大乱戦となり、原作でA級1位になる東隊が接戦を制して東隊が7点、玉狛第一が2点、太刀川隊が1点、嵐山隊が1点

 

 弓場隊、松坂隊、安藤隊は弓場隊が圧倒し弓場隊が生存点含む6点を獲得、松坂隊の武田春夏が王子と神田を落として一死報いるもそれまで、安藤隊は見せ場無く退場となった

 

 円道隊、三好隊、山本隊は実力が拮抗していたことで円道隊4点、三好隊3点、山本隊3点で円道隊が勝利

 

 最終順位と得点はこうなる

 

 1位桑原隊  33点

 2位東隊   18点

 ↑まで『A級昇格挑戦権獲得』

 3位嵐山隊  16点

 4位弓場隊  15点

 5位玉狛第一 13点

 6位太刀川隊 12点

 7位円道隊  9点

 8位松坂隊  8点

 9位沢村隊  7点

 10位柴田隊  7点

 11位三好隊  7点

 12位安藤隊  6点

 13位山本隊  5点

 

 となった

 

 エイスリン達沢村隊は2試合と少ないながらも9位に入り存在感を出し、唯一桑原隊に勝った嵐山隊が3位、玉狛第一も2名ながら5位と人数が増えれば爆発する可能性を秘めていた

 

 太刀川隊は原作でわかるとおり太刀川の成長速度が異常なので次のシーズンには上がると思われる

 

 原作ではB級上位を常に維持していたと描写された弓場隊であるが、今回の順位だけ見たら原作で最強の部隊と言われた玉狛第一(まだ欠員状態だが)と将来のA級1位に勝っているので、もしかしたらがある

 

 しかも今回の成績で新人でも弓場隊や沢村隊のように頑張れば先輩方に勝てるという意識付けをC級やB級成り立ての人達にできたのが大きかった

 

 上層部も初めてのB級ランク戦に満足し、実験的に桑原隊が行っていた実況のシステムの必要性も理解を示したが、仕組みをどう作っていくか等は1月に入隊してくるとあるスピーカー娘(武富桜子)によるシステム構築まで待つことになるが、前例ができたことで武富にとっては上層部への説得材料と実況システムの早期構築に繋がっていくこととなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 B級ランク戦が終わったことで桑原隊が金を出し、上層部に交渉して入隊式をやる会場を借りてB級ランク戦お疲れ様会を開催した

 

 50名超えの大人数となり桑原隊が料理を作り、皆に振る舞っていた

 

「えー、第一回のB級ランク戦お疲れ様でした! 隊長の桑原こと天元が挨拶苦手とかのたまったので開催の挨拶を押し付けられた元康です! ランク戦では敵でしたが皆さん同じ三門を守るボーダー隊員ですので今回のお疲れ様会で親睦を深め、防衛任務頑張っていきましょう! 乾杯!」

 

「「「乾杯!」」」

 

 元康の挨拶で始まったお疲れ様会

 

 皆食事を取りながらわいのわいの話し始める

 

「スゲーな桑原、料理何種類同時に作ってんだよ」

 

「お、太刀川じゃん。何食う? 焼そばか? うどんか? ラーメンか? ステーキもできるぞ」

 

「じゃあステーキ貰うか」

 

「ご飯はどうする? いるか?」

 

「じゃあご飯も貰うわ」

 

「あいよ」

 

「わぁ~凄い職人みたいだね~」

 

「おじさんと喋るの初めてだよね? 太刀川のこと色々ありがとうね国近ちゃん」

 

「初めまして~、国近で~す。桑原さんなんで自分のことおじさんって言ってるの?」

 

「老け顔だからね。体は学生、心はおじさんなんだよ」

 

「そうなんだね~」

 

「いやいや納得しちゃいけないと太刀川さんは思うぞ」

 

「まあ、気にすんなって感じだなほい、太刀川」

 

「おう、サンキュー」

 

「国近ちゃんは何が欲しい?」

 

「うどん欲しいなぁ」

 

「あいよ、うどん一丁」

 

 

 

 

 

 

 

「へぇエイスリンちゃん達ってここに住み込みなんだ」

 

「はい、ボーダーに拾われて住むところも無くなってしまったので保護して貰って」

 

「大変だったねぇ。そっかご両親は亡くなってたのか……外人だとボーダーは目立つかなら」

 

 エイスリン、シロ、カクラの3人もこの機会に皆が色々聞いていた

 

「でも日本語流暢だよね」

 

「喋るのはある程度は形になりましたが、文字の読み書きがまた甘くて……漢字、カタカナ、ひらがなって3つの文字を日常的に使うなんて日本人は本当に凄いですよ!」

 

「いやでも新人なのに3人とも強かったよね」

 

「基地で保護されていたので入隊前からある程度トリガーに触る機会があったのと軽い戦闘訓練を桑原隊の皆さんとしていましたので」

 

「桑原隊と? そりゃ強いハズだ」

 

「桑原隊と言えば俺達からすると研究会なんだよなぁ。研究会所属隊員か玉狛支部か忍田本部長の弟子しかB級居ない時期もあったからなぁ」

 

「弓場隊以外は現状上位はそんな感じだもんな」

 

「僕達の噂かい?」

 

「おう、王子じゃん」

 

「やぁ山もっちゃん」

 

「相変わらず変な渾名を付けるなお前は」

 

「山もっちゃん何の話をしていたんだい?」

 

「桑原隊と研究会の話だよ。エイスリンちゃん達がそこで入隊前からトレーニングしていたらしいからね」

 

「なるほど、だから新隊員の割には強かったわけだ。エイリン、シロー、チャンカクラのスコーピオンの使い方は僕も学ぶ部分が多かったからね」

 

「私達は弧月よりも体のどこからでも生やせるスコーピオンの方が使いやすいと思ったんですけど、王子さんも弧月からスコーピオンに変えてみては?」

 

「うんそうだね。弧月だとどうしても機動力が落ちちゃうから僕は足の速さをいかせる戦いをした方がチームの為になるかな? エイリン達は機動力が高かったけど何かコツとかあるのかな?」

 

「トリオン体は身体機能を上げるので元の足の速さがそのまま上乗せされて機動力に直結しますし……あ、障害物を避けるのが私達は上手いのかも」

 

「障害物を?」

 

「この国ではなんていうんでしたっけ? シロ?」

 

「えっとパルクールじゃないかな?」

 

「そうだ! それそれ」

 

「パルクール? 聞いたこと無いね」

 

「うーん、私達は似たことを(軍隊で)やってきたんだけど桑原隊のメンバーもその動きを取り入れていたから聞くと良いかも?」

 

「なるほど、ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

「パルクール? なに? 王子知りたいの?」

 

「はい、結城さんは詳しいとエイリンに聞きまして」

 

「え、エイリンってエイスリン? パルクールねぇ。私達も実際に習った訳じゃないから動画サイトとかで見て独学で纏めただけだからパルクールとはちょっと違うかもしれないよ」

 

「それでも自分達のレベルアップになるなら試したいです」

 

「うーん、そこまでやる気あるなら動画に撮って渡すよ。これから私達もA級選抜試験とかあるから忙しくなって直接教えるのはあまりできないから。それでも良いかな?」

 

「お願いします」

 

「わかった。じゃあ教えるのを纏めるから数日後に渡すね。時間ある時に追加で教えるから」

 

「ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう弓場楽しんでるか?」

 

「武田さんお疲れ様です!」

 

「硬い硬い、もっと楽にしてくれよ」

 

「うっす!」

 

「弓場は射撃上手いからなぁ銃手1位目指すんだろ?」

 

「勿論っす!」

 

「弓場、リボルバーに興味はあるか?」

 

「リボルバーですか?」

 

「弾数を削って弾速と威力に割り振る……お前も絶対考えていたろ?」

 

「考えはしたっすが……」

 

「今度仕様書の書き方教えるから技術部に投げてみろ、絶対に通るから」

 

「……あざっす! でもなんで俺に気にかけてくれたんすか?」

 

「お前の戦い方見てると勿体ないって思ってな。早く弓場のスタイルを決めるならガンナースタイルがお前に有ってると思ってな。余計なお世話だったか?」

 

「いや、迷っていたんで有りがたいっす」

 

「俺の今後の予想だけど、これから旋空弧月が流行ると思うんだわ。弧月使いの中距離攻撃だから……それの有効射程より間合いが遠い銃手が欲しくてな」

 

「欲しい? どういうことですか?」

 

「近界研究室に俺達桑原隊は属してるだろ? 近界について研究しているんだが俺達が旋空弧月を使うのなら相手も同じような武器を使うと思うんだわ。ブレードを伸ばすかもしれないし、物理的に飛ばすかはわからねーけど」

 

「ただトリオン量的に伸びるブレードや斬撃は実用距離は15~20m、それ以上は移動目標に当てるなら達人クラスになってくる。そういったトリオン兵が出てきた時に有効的に倒せる兵士が欲しくないか? 俺は欲しいが」

 

「なるほど、俺は自分の求めるスタイルを試せる。武田さん達は近界民に対して有効な兵士が増えるってわけですか」

 

「そうなるね」

 

「……武田さん、やっぱりあなたは凄い人っす! ボーダー全体と先を見据えていて……俺頑張ります!」

 

(原作の弓場は19、今の弓場は16だもんな……3年前だからか凄く若いねぇ。素直だし、ここから努力で技量がメキメキ上がるんだったら先に答えを誘導して鍛える時間を短縮した方がボーダーの為になる)

 

「弓場、A級で待ってるから上がってこいよ」

 

「おっす!」

 

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