3人の転生者 3人の部隊 ~目指せA級1位~   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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第七話 合同訓練をしますが改善点が多すぎるので幹部の居るところに凸します

 土曜日となり合同訓練が開催された。

 

 体調不良の新隊員を除いた58名プラス旧ボーダー隊員の数名を加えた訓練となる

 

「淡、原作だとB級の隊員は訓練に参加してなかったよな?」

 

「そうね……まだボーダーができてから時間が経過していないし、データ収集のためや、正規隊員の顔見せも兼ねているんじゃない?」

 

「確かに」

 

『合同訓練が開始されます。隊員の皆さんは速やかに第一仮想訓練室に集合してください』

 

「始まるっぽいね」

 

「原作と時期が違うから訓練内容も違うかも?」

 

「ありそう」

 

 そうこう話しながら訓練室に移動するとスタッフから紙が配られた

 

「なになに……まず仮想近界民戦闘訓練、地形把握訓練、レーダー探知訓練、機械操作訓練、端末操作訓練……」

 

「だいぶ違うわね……機械操作とかどういうことかしら」

 

「おそらく、最初の隊員が原作で少ないのは実力もあるだろうけど、裏方にまわった隊員も多いんじゃないか? 原作で訓練生の中で裏方と戦闘員に振り分けられるって描写もあったし」

 

「それなら機械操作や端末操作訓練も納得ね」

 

 読み終えた者から順に戦闘訓練が開始される

 

 仮想近界民戦闘訓練では町中に散らばった近界民を討伐するという訓練でバムスターと呼ばれる大型のトリオン兵が1点、ドクと呼ばれる犬型のトリオン兵が3点、モールモッドと呼ばる自動車に6本の足が生えたトリオン兵が5点となっていた

 

「普通さ、トリオンについての座学とかから始めるんじゃないの?」

 

「それが行える人材がいないんだろ」

 

「施設はしっかりしているのにマンパワーが足りてませんな……」

 

 いつもC級ランク戦を行っている市街地のステージを拡張した町のステージに転送され、探しながら敵を補足して攻撃する訓練であり、いろいろ穴がある訓練だが実戦形式でボーダーは訓練生を鍛えたいらしい

 

 転送が終わり約60名の隊員がバラバラに市街地の敵の索敵を始める

 

「索敵系は元康と淡が強いからな」

 

 天元はマンションの上に陣取り、トリオン富豪とアステロイドの射程を伸ばして遠距離からトリオン兵を砲撃していった

 

「望遠鏡が欲しいな。あとバイパー……射線がどうしても通らないところが結構あるな。1点のバムスターは大量に狩れるが……ドクは小さいから当たらんし……」

 

 天元は手の甲を見ると得点が浮かび上がり、26と表示されていた

 

「まあまあ……いや、かなり良いか? 比較対象がいないからわからないな」

 

 一方淡は市街地を走っていた

 

「半径200メートルは私の領域よ」

 

 幼少期から鍛え続けたことにより空間把握も200メートル近くの探知能力を身につけており、その中なら顔の認知とかはできないが、物体の大きさや形、それがどのように動いているかなどを把握することができた

 

「アステロイドにしておけばよかった!」

 

 淡の攻撃能力は中距離で真価を発揮する

 

 近接戦闘でも空間把握のサイドエフェクトは奇襲されない、1手先の動きを読みやすいなどの利点があったが、200メートル以内の敵をアステロイドがあれば一気に殲滅することが可能であったからだ

 

「アステロイドだけじゃなくてバイパーも欲しい!! 銃トリガーの次は絶対にバイパーを開発しなきゃ!」

 

 弧月で頑張る淡は現在27点だった

 

 

 

 

 

「さてと、スポットしましたっと」

 

 電波塔に登り、町を見下ろしていた元康は最初の行動をスポットに当てていた

 

 元康のサイドエフェクトは人の強さや名前、種族名を見ることができ、他のサイドエフェクトと違いオンオフが可能だった

 

 そして範囲は見える範囲であり、トリオン体で強化された視力をもって遠くの敵をサイドエフェクトでマーキングしていた

 

 元康はステータス感知と言っているサイドエフェクトだが、オフにするまで感知が残り続ける性質を利用し、効率的にまだ狩られていない仮想トリオン兵を狩っていった

 

「狙撃トリガー欲しいな。射程長いのと高速で移動できるグラスホッパーも欲しい」

 

 そんな元康は最初出遅れたので12ポイントだった

 

 3名共に新たなトリガーを欲しながら訓練を行った

 

 

 

 

 

 仮想近界民戦闘訓練は迅が貫録の1位、2位も小南先輩で3位にアステロイドで爆撃しまくった天元、4位に後半追い上げた元康で5位に淡でレイジさんと続く

 

 続いて地形把握訓練では30分間で転送された場所の地図をどれだけ正確に描くことができるかの訓練で、これは空間把握の淡と処理能力お化けの天元が他を圧倒

 

 3位は東さんで4位に元康がきた

 

 レーダー探知訓練はレーダーに映し出された場所に移動する訓練

 

 機械操作はパソコンの能力がどれだけあるか試され、端末処理は転生者3人には馴染み深いタブレット端末の操作が求められた

 

 後半の2つは競うというよりはスタッフに教わるという感じで、大人たちがなぜ先行入隊だったのかはこれらの機材を教わっていたからだと3人は思った

 

 午前中に訓練は終わり、ポイントが付与され、3人は100ポイントが与えられていた

 

「ポイントもっと増やしてくれないかな」

 

「しゃーねーよ、4年後もヒュース来る頃までこのまんまだし」

 

「全体的に説明が雑、もっとこう説明しないとだめね」

 

 3人ともに今回の合同訓練で自他とも含め、改善点を大量に見つけており、この状態で大規模侵攻でない威力偵察くらいの小規模侵攻でもボーダー拡張期で旧ボーダー隊員が動かせなくなっているので危ういと感じていた

 

「考えていた勉強会を大々的に行う必要があるな」

 

「そうだな。今俺らが話せる上司は忍田さんか?」

 

「ボーダー幹部だとそうだな……企画書書くか?」

 

「今日借りたパソコン使おうよ。そっちの方が早い」

 

「確かにな。すみません」

 

 スタッフに声を掛けた元康はパソコンの使用許可をもらい、天元が書類を作成していく

 

「ほい、完成」

 

「早速行こう」

 

「賛成」

 

 書類をプリントアウトし、スタッフに忍田さんの場所を聞いて、作戦室に向かう

 

「失礼します。訓練生桑原天元他2名、忍田さんに用がありに入室を希望します」

 

『ん? 入れ』

 

 扉を開けると大人のスタッフたちが話し合いをしていたらしい

 

 知っている顔として後の開発室長の鬼怒田さん、メディア対策室長の根付さん、外務営業部長の唐沢さん、現在唯一の支部の玉狛支部長林藤さんなどがそろっていた

 

「なんだお前らは、訓練生ならランク戦でもして腕をみがいとれ!!」

 

「すみません、我々が話せる上層部の方が忍田さんしかしらなかったもので……」

 

「用件はなんだ」

 

「はい、訓練生による情報共有の場の開設の許可及び、学校の教室ほどの部屋を借りたいのです」

 

「詳しく話してくれ」

 

「はい、まずこちらの資料をお読みください」

 

 天元は資料を忍田さんに渡す

 

「……確かに上層部でも訓練生の育成が足りていないとは思っていたところだ。その穴を君たちが埋めると?」

 

「はい、私達のなかでアステロイドと弧月の性能の解析結果とそれを用いた戦術、他の訓練の提案を書いてある通り訓練生の間で教えたいと思っております」

 

「すまないがこの書類をコピーして全員に配布してくれ」

 

「はい!」

 

 コピーが配られると鬼怒田さんが驚いていた

 

「トリオンについてここまで正確に把握しているだと!? 伝達機関やアステロイドの改良点、性質までしっかり把握しておる!!」

 

「これは君たちだけで?」

 

「はい。私達で考え、予想も交じってしまっていて申し訳ありません」

 

「よく考えているじゃないか」

 

「忍田さん、彼らにやらせてみてはどうですか? 今のボーダーで足りないのは教官だ。その教室に旧ボーダーの方たちも踏まえて教え合えば、早急な戦力向上になるのでは?」

 

「確かにそうだ。名前を改めて聞こう」

 

「桑原天元」

 

「結城淡」

 

「武田元康です」

 

「わかった。後日正式な回答を行う。提案感謝する」

 

「あともしこの中にトリガー開発関係者はいますでしょうか」

 

「私がそうだが」

 

 丸いおっさんの鬼怒田さんが返事をする

 

「我々で考えた新トリガーの要望書です。一読のほどよろしくお願いいたします」

 

「わかった。読ませてもらうぞ」

 

 ペラペラと要望書をめぐる

 

「うむ……射出装置によるアステロイドの射撃性能の向上及び補助か。銃型にした理由は」

 

「まず射撃の武器としてイメージしやすかったこと、発射口を限らせることで通常アステロイドのように同時にばらまくことはできませんが、弾を当てる能力が上がると思われます。また火薬と弾をトリオンに見立てれば銃身の分射撃距離の延長も狙えるかと」

 

「あと、今は突撃銃を提案しましたが、拳銃、ショットガンと派生させることも可能かと」

 

「ふむ、確かにこっちの世界の兵器の良いところをトリガーに応用するのは良い考えかもしれんな。わかった。開発を約束しよう」

 

「「「ありがとうございます」」」

 

「話は以上かな?」

 

「はい、会議の最中に申し訳ありませんでした」

 

「構わない。建設的な意見は組織を成長させるからな。どんどん提案して欲しい」

 

「「「はい!」」」

 

「「「失礼しました」」」

 

 そう言って天元達は退室した

 

 

 

 

 

 

 

 

「トリオン体の性能をここまでこの短時間で理解する者が出るとは思わなかった」

 

「トリオン体での食事の吸収量とは思い付きませんでしたよ。凄いですね。若い子の発想力には驚かされます」

 

「ちゃんと要望書も書式がわかりやすくて好感が持てるな」

 

 幹部候補の人達が話を行っているなか、林道は小南や迅から面白い新隊員が居ると話を聞いていたが

 

(小南を倒せる新隊員か。そういう逸材を発掘できたのも城戸さんの功績になるのかねぇ……城戸さんも変わって忍田さんもこっちから距離を置くとなると、旧ボーダーの意思は俺が継がないとな……アリステラの子達も居るし、俺が彼らを守らないと)

 

 ボーダーの急速な拡張……というよりも訓練室やボーダー基地の巨大建築等ができるのはアリステラという旧ボーダーの同盟国が滅亡した際に王族と母トリガー、冠トリガーを保護することができたのが大きな要因であった

 

 その一連の戦いにより旧ボーダーは壊滅的な被害を受け、近界民でも仲良くできる者達とは仲良くしようという方針を転換し、近界民は全て敵とわかりやすくしたことで三門市にて被害を受けた者を中心に入隊希望が来たのは大きい

 

 ただ、どの様な組織なのか不明点が多い事から戦闘員100名程を予定していたが、実情は60人程と予定よりも少なかった

 

 ただその中でも光る人員が何人も居るし、先程の3人の様な逸材を早急に確保できたのは大きい

 

(思考調査して大丈夫そうならクローニンと会わせるのも手だな。まだまだ新しいトリガーを作らないといけないからな。やることが多いねぇ)

 

 林藤は楽しみが1つ増えたとニヤニヤするのだった

 

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