【目標】:ドラゴンボールで不老不死を目指そう!   作:ハーレム男ジュート

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スパイ活動の前に

 『ドラゴンボール』の世界観において、気とは様々な役割を果たす。

 攻撃の手段、強さの指標、人物の識別。

 この中でも「人物の識別」に関して、ドラゴンボールZに登場する地球代表の戦士たち、「Z戦士」は、身に宿る気によって個人の識別、およびその気の持ち主が「善人」か「悪人」かを直感的に判断している。

 つまり、気の波長とは(家族のそれと似はするが根本的に)個人の遺伝子によって異なり、さらに言うと「善の気」と「悪の気」なるものが存在していることになる。

 ここで遺伝子によって気の波長が異なるのであれば、それはつまり「気とは肉体(細胞)から生み出される」ということであり、一方で気から善悪という概念的な観念を読み取れるということは、「気は精神()の状態によって変質する」ということでもある。

 このことが意味するところは、精神が肉体へ多大なる影響を及ぼしているということである。

 

 「病は気から」という諺や「プラシーボ効果」という現象などにも見られるとおり、精神が肉体に影響を与えることは多々あれど、ここまで直接的に影響を与えるということはまあ珍しいことのように思われる。

 まるで精神が肉体を優越しているかのようにすら感じられる訳だが、まあ実際にその通りなのだろう。

 例えば「超サイヤ人」という一時的に全身から気を爆発させたかのように増加させる超強化変身方法には、「強い怒り」が必要となる。

 その際に、変身前では「穏やかで邪気のない善の気」の持ち主であったとしても、変身後は「荒ぶる黄金の闘気」と揶揄される様に些か「善の気」と呼ぶには物騒な性質に変化する。

 肉体的変化はないにも関わらず、気の性質を「善」から「やや悪」へ移行するだけで戦闘力が凡そ五〇倍にまで飛躍するということは、それだけ「気」が感情に依存しているということであり、恐らくその増加量も感情の昂りと指数関数的な関係にあるのだろうと推測される。

 またその場合の閾値は勿論「強い怒り」というものであることは想像に容易い。

 

 

 さてこんな話をダラダラと続けても意味はないので、スパイ活動の話に移ろうと思う。

 スパイとして必要な能力、それは「気取られない」ということである。

 どんなに怪しい動きをしていても、路傍の石のように印象に残らなければ、スパイ活動は必ず成功する。

 逆に少しでも怪しまれたらほぼゲームオーバー。

 ならば「気取られない」為には何が必要となってくるかであるが、それは恐らく「戦闘力」をゼロにする能力である。

 

 この『ドラゴンボール』の世界に限らず、何らかの「気配」を第六感的に知覚すると、「嫌な予感」がしたりするものである。

 ニヤけた顔をしている金髪でチャラチャラした小物を付けた男、意地悪そうに顔を歪めたオバさん、短気な老人。

 外見だけで判断するならば、彼らはどこにでも居る人間である。

 しかしそこに何らかの「気配」を付け足してみるとどうなるか。

 「折り畳み式のナイフを持っていそうな」ニヤけた顔をしている金髪でチャラチャラした小物を付けた男、「何も問題はなくても何かあったと大騒ぎして、すぐにSNSとかにアップし炎上させられるよう録画録音を欠かさなさそうな」意地悪そうに顔を歪めたオバさん、「木の杖で殴り掛かって来そうな」短気な老人。

 なんとなく「嫌な予感」がするだろう。

 それと同じで、この『ドラゴンボール』の世界であっても、たとえ「Z戦士」のように気を探れない人間であっても、なんらかの「気配」を感じることはあり、それが「嫌な予感」に繋がるのである。

 但しこの世界ではゴリマッチョであることによる第一印象の悪化は無いものとする。

 特にフリーザ軍では、所属する大体の人間が筋骨隆々であるからして。

 

 

 ここで話を少しだけ戻すが、「気」の急激な増加にはそれに見合った感情の昂りが必要となってくる、という持論によれば、逆に感情をマイナス方面に振り切れば「気」は一時的にゼロに近付くということでもある。

 マイナスな感情とはどのようなものか、全くと言っていいほど想像はつかないが、怒りというエネルギッシュなものを正であると仮定すれば、負とはその逆、つまり怠惰であることと推測できる。

 もし感情が「零から百まで」のように、少しでも精神が揺れたら「正」であると判断されてしまうならば、「負」であるとは即ち「虚数解のようなもの」であるのだろう。

 つまり現実には存在しないということである。

 そうなれば考察のしようがないが、そこは一旦考えないことにして、「負の感情=怠惰」であると仮定しよう。

 

 怠惰とは、基本的に「萎え」から来る無気力で堕落し切った性質のことで、何も行動を起こしたくなくなる様子を示している。

 つまり「ニート」である。

 そして「ニート」といえば、俺だ。

 自分でも全く誇らしくないが、この二年間の内、最後の一ヶ月はベッドから微塵も出ない生活を送っていた俺からすれば、「怠惰」な感情を想起させることなど余裕のよっちゃんである。

 でも、その感情を想起させるのはなんかヤダ。

 そもそも目的があってニートしていたからだ。

 言うなれば「誇り高き超エ()()()サイヤ人」が俺だ。

 あぁ、今自分で言ってて、なんか萎えたわ。




前回から場面が進んでないので後書きはなし!
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