俺はオレとなって悪の道を突き進む   作:プロトタイプ・ゼロ

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第三話「南の孤島」

 

 

 マグマ団に入団して数日が経った。

 

 カガリと一緒に行動して……そして、正直なめてたよ。カガリさんを慕うファンクラブマジでやべぇ。彼女のファンクラブがキチガイすぎて笑えない。

 

 入団早々にいじめに合うとか流石に思わなかった。でもまぁ、ファンクラブができるのもわからんでもない。だってカガリは可愛い!!

 

 とまぁ……そんなこんなで楽しくやってます。あ、いじめて来たやつは後でちゃんとお仕置きしたけど。

 

 さてさて、そんなこんなで今現在オレは何をしているなこと言うと……

 

「くっ……強すぎるぜ師匠!!」

 

「凄い……ユウキが手も足も出てないなんて」

 

 原作主人公をコテンパンにしたあと何故か師匠になりました。いやなぜ???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふぅ……少し落ち着いた。いや落ち着けるかぁ!! なんでオレ原作主人公の師匠になってんの!? どういうこと!?

 

 クールになれ。そうだ、サカキ様のように。

 

「……まだまだ甘い。いくら駆け出しのトレーナーとはいえ、才能を無駄にするな」

 

「って言ってもさぁ、そんなのどうしろって言うんだよ?」

 

「……まぁ、そうだな」

 

 オレの脳内に浮かぶのは幼馴染みの赤帽子野郎……そう、レッドのことだ。どうしてこう原作主人公ってのはこんなにも才能に溢れてるんだ。

 

 嫉妬は良くないってわかっているのに嫉妬してしまう。

 

「おい、どうしたんだよ師匠?」

 

「大丈夫ですか?」

 

「ん? あ〜……まぁ、大丈夫。なんでもない」

 

 ユウキはレッドと同じでポケモンの底力を直感的に引き出す力がある。ポチエナのレベル上げのために挑んだら思わず負けかけたからな。キモリに。

 

 逆にハルカは、トレーナーとしてのバトルセンスよりもコンテストの方が向いてる気がする。そういえば同じようにコンテスト全国制覇を目指してたリーフはどうしてるんだろうか? あの妙にポケモンに好かれるリーフのことだしきっとうまくやってるだろうな……うん。

 

「キモリは物理的に殴るよりも遠くから攻撃するほうが強い。それに、スピードもあるから速さを活かして、相手を撹乱させながら攻撃するほうがいいかもな」

 

「んん~つまりどういうことさ?」

 

「……マジかお前」

 

 見た感じハルカは今ので理解できたみたいなんだがなぁ……なんでこう直感的に動くやつはみんな、こうなんだよ。

 

 そういえばレッドも同じタイプだったな。説明されるよりも自分で動いて理解したほうが早い。ユウキも同じなんだが……さて、どうしたものか。

 

 いや待て。なんでオレは普通に師匠やってんの? 相手原作主人公よ? なんで今のうちに強くさせようとしてんだよおかしいだろ!!

 

「でもなぁ……」

 

 こんなにも輝く才能を持っている少年少女を潰すのもなぁ。

 

 それから数時間もバトルを繰り返し、ユウキの特訓につきあわされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜数カ月後・マグマ団アジト〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マト

 

 手持ち

 

 ニドキング レベル98

 技じしん、メガホーン、どくづき、アイアンテール

 

 グラエナ レベル32

 技かみくだく、サイコファング、どくどくのキバ、こおりのキバ

 

 カントーリーグバッチ8

 

 ホウエンリーグバッチ0

 

 

 うん。ニドキングは強すぎるからしばらく使わないでおこうかな。取り敢えずポチエナをグラエナに進化させたことだし、戦力的にもそのまま育てるか。そう思い、ノートに書かれたホウエンで捕まえられるポケモン達の名前を眺めながら、ため息交じりに呟く。

 

「もう少し……こう、ポケモン欲しいかな」

 

「欲しいの?」

 

「うぉ!?」

 

 後ろからヒョイッと顔を出して俺のノートを見て、質問してくるカガリさん。心臓に悪いんでやめてほしい。君自分が美少女だという自覚をお待ちになって?

 

「ポケモン、ほしいの?」

 

「ま、まぁ……戦力的にポチエナだけだと不安もあるし」

 

「だったらリーダーがくれるよ?」

 

 いや、オレ現地調達したいんだけど。人からポケモンを貰うのはあの二匹だけでいい。人から貰うポケモンはそれだけで特別感がある。

 

 オレは腰のベルトについてるモンスターボールを撫でる。少しだけボールが揺れ、ニドキングが喜んでいるのがわかる。

 

(基本的に俺が使うポケモンはじめんタイプが多いが、今後サカキ様のために戦うならじめんタイプだけに拘っているわけにもいかない……)

 

 現在最も欲しいポケモンはひこうタイプだな。いや、ひこうタイプじゃなくてもいいが、せめて空飛べるやつは欲しいところだ。

 

「あ……リーダーからの、任務、だから。伝えに来た」

 

 任務……?

 

「べにいろ、だま? を手に入れるの、と、ラティオスとラティアスの、捕獲……」

 

 とうとう本格的に原作に入るのか。ということは原作主人公であるユウキとハルカによる妨害もあるわけで……果たして勝てるかな。おそらくオレの最強の相棒達を使えば誰にも負けない自信はある。この世界は色々ゲームと似ている部分はあるものの、本格的には違うからな。必ず当たるわけでもないし、ターン制でもない。自分の実力だけが頼りになる。

 

 問題点があるとするならば……オレが原作主人公を鍛えてしまったことなんだよなぁ。どうしようかなぁ……ほんとマジで。

 

 ラティアスとラティオスの捕獲……とするとチャンピオンもいるのか。

 

「なぁ、カガリ。多分任務先でオレの弟子が妨害すると思うんだけどさ」

 

「うん」

 

「オレ、マグマ団として会うわけにはいかないんだけど、どうしよ?」

 

「……どうしよっか?」

 

 お互い首を傾げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後、マツブサに相談したら普通に私服の許可を貰えたんだけど。なぜに?

 

 その後、めちゃくちゃ鍛錬しまくった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜南の孤島〜〜

 

「本当に強くなったね」

 

「へへっ! どんなもんだい!」

 

 師匠との特訓が終わってハルカと別れたあと、俺は更に強くなるためにジム戦巡りをしていた。

 

 誰よりも強くなるためにたくさん戦いまくった。

 

 親父を倒してバッチも4つまで手に入れた。親父はめちゃくちゃ強かった。ノーマルタイプというシンプルなポケモンであそこまで強く慣れるのかと驚いたぜ。

 

 そういや師匠も「ノーマルタイプはシンプル故に戦略が広く戦いづらい」って言ってたけど本当だった。あのときの俺の浅はかな考えを殴りたい。

 

 なにあのケッキング……めちゃくちゃ耐えてくるんやん。勝てんよ。あんなん。あの耐久でカウンター技されたら勝てんって。

 

 多分5回以上負けた。そのたびに戦略を練り直して手持ちの出し方も変えて……ようやく勝てた。師匠の言ってたことってこれなのか。

 

 4つ目のバッチを手に入れてしばらくしたあと以前出会ったダイゴさんと再開し、なぜか一緒に南の孤島に行くことになった。

 

「それにしても、本当にいるのかなぁ……」

 

「あぁ、いるさ」

 

 南の孤島についた瞬間、ダイゴさんの雰囲気が変わった。ダイゴさんはホウエンリーグチャンピオンとツワブキ財閥のデボンコーポレーションの次期社長で、今回もダイゴさん自ら調査にやってきたらしい。

 

 俺はなぜだかダイゴさんに実力を買われてるらしくて、一緒に南の孤島にやってきたけど。それでも不安だなぁ。

 

「そう言えば、もうそんなにバッジを手に入れたんだね」

 

「え、あ、はい!! 楽勝……とはいかなかったけど」

 

「ふふっ……若いうちは苦労したほうがいいからね。戦ったジムリーダー達、強かっただろ?」

 

 強かった……そりゃあもう。師匠に修行をつけてもらって、どんなポケモンがいるのか、どのポケモンがなにを得意としているのかを教わった俺は強くなるために、相手のポケモンを観察することを始めた。

 

 師匠もめちゃくちゃ強い。タイプ相性なんてもろともしない戦法で、相手のポケモンを倒してた。なんでも絶対に勝てないと思ってた人たちを倒すために努力したんだとか……。

 

 俺も努力しなくちゃいけない。いつか師匠に追いつくためにも。そのためにももっと強くなりたい!!

 

「ふふ。いい目だね」

 

「えっ……?」

 

「その目をしてるなら、多分大丈夫かな」

 

 なにが大丈夫なんだろう……?

 

 まぁ、それはそうとな〜んか嫌な予感化するんだよなぁ。絶対面倒事が起こる気がさ……でもまぁ、強いやつと戦えるなら大歓迎かな。

 

 俺は密かにモンスターボールを手に取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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