血塗りの監獄 -Bloody School-   作:蟲之字

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監獄生活3日目 PM:??:??

B組 暦、一人殺害


12話目「歓喜の殺戮」

 暦はとうとう動き始めた。渡辺の首をナイフで貫き双眼を切り裂いた。これによって渡辺は傷口からの出血のよって死ぬだろう。暦は瀕死の渡辺に目を向けず、自分の上履きを脱ぎ、壁際に寝ている女子二人に近づいた。そして渡辺と同じように一人をナイフで首を貫いた。貫かれた女子は貫かれた瞬間すぐに目覚め、目を見開いて驚愕の顔をした。しかし、暦は見開いている目の付近を一閃し視力を奪った。そして隣で寝ているもう一人にも同じ方法で殺った。そのあと、渡辺の時と同様、見向きもせずにまた別の人に近づいていった。

 

 (これで三人か…ははっ…俺は今人を殺してるのに全然罪悪感がわかねぇ…これじゃまるで…いや、完全に今の俺、小説やマンガの殺人鬼じゃねーかよ。むしろ笑いがこみあげてくるぜ。なんせ、もうこの教室でおとなしくしている意味ないからな…こんな、本のない教室(セカイ)、こんなの俺にとっては世界でもなんでもない。むしろ地獄だ。なら、殺すしかないもんな)

 そう考えながら教室の前側にいる人をさっきと同じように殺すことを頭で繰り返し想像し、そして決行する。首を貫き声を奪い目を切り裂いて視力を奪う。ただでさえ栄養が足りない人はちょっとの物音では起きないがさすがに何人もの叫び声が聞こえると起きるだろう。そして、暗闇なのに視力を奪う。それは首だけの出血で死ななく、最後に抵抗されるリスクをさらに減らすためだ。目からの出血もそうだし暗闇に目が慣れることもない。これを繰り返しやるだけで俺は教室から出れる。ただ、一つ弊害があるとしたら…田中先生だ。あの人も同じように殺すのはできる。けど、俺は殺してる中、一つだけ確かめたいことができた。

 (なら、先生は一番最後だな。本当は誰かをかばって死ぬのが俺的にはいちばん楽なんだけどな…)

 そう考えていたらまた数人の女子の集まりを見つけた。しかも、みんな手をつなぎながら寝ていた。これは「めんどくさい」とおそらく顔にも出た。けど、見た感じあまり顔色は良くない。たぶんあまり食べてないか、一日目から食べてない。なら、気づかれる前にこいつらを殺すのは案外簡単か。そう思いながら一人一人の手を少し離す。そのとき誰もピクリとも動かなかった。なら、後はさっきと同じだ。

 

 暦はそうやってその女子を全員殺した。暦の殺人、いや、虐殺は続いた。そして暦は教室のいる人の半分以上を自分のやり方で殺した。残り早くも10人前後となった。教室の床は浅く紅で染まり、空気の抜ける音と水の音で満ちているのに誰も起きない。

 

 (さすがに、疲れてきたな。今はだれも起きてこないのが幸いか…後はゲーマー三人組と先生、その周りで寝ている奴と、多分この中で一番危ない斉藤だな。なら、次は斉藤か…いや、そのまえにあいつらだな…)

 そう思い俺は斉藤の近くまで来たけど曲がり、ゲーマー三人に近づいた。こいつらは俺にやさしくしてくれた。それが自分たちの空いた穴を埋めるためとしても。きっと俺は半ば無意識にこいつらを後回しにしていた。けど、もし殺すならおそらく今しかない。 

 (あいつらは1日目に栄養を取っている。今は起きてなくても床の血があいつらの近くまでくれば起きるかもしれない。少なくてもほかのやつより確実に起きる可能性は高いからな。)

 そしてとうとうあいつらの目の前まで来た。

 「やっぱり来たか本田」

 俺は驚いた。声の主は富樫だった。極力足音を出さないようにしているし、まだここまで血は流れていないのに富樫は起きていた。

 「なんでお前は起きてるんだ?」

 俺は富樫にそう言った。富樫は血に染まっている俺を見て恐怖しているそぶりは見せないかった。

 「あぁ、寝たふりしていただけだよ。いや、俺自身、殺されるのは怖いよ。でも、今日お前が渡辺を殴った後に自分の本を出したときなんとなくわかったんだ。本田は今日か明日、此処から出るつもりだと、ね。」

 「…!なんで…わかった…?」

 俺は富樫の観察眼と思考に驚いた。その瞬間、俺は一つの出来事が頭をよぎった。

 「たぶん、今本田が思ったとおりだよ。俺はお前が起こした《事件》について知っているからだ。」

 富樫が言った《事件》とは、俺自身もそこまで覚えていないが俺は一種の精神的な禁断症状をもっている。それで殺人まではいかないが人を傷つけた、らしい。

 「お前が起こした事件も本が関係していたからな、たぶん本がなくなると殺す動機ができるって俺は思ってな。だから来るってわかったんだ。」

 「じゃ、お前は殺されるってわかっているのに…」

 「あぁ、そうだ。待っていたんだ。一つ、本田に言いたいことがあるからな。」

 富樫は俺のほうをまっすぐ見ながらそう言った。

 「俺や北野、いや、この学校に囚われた奴ら、死んだ奴らの敵を取ってくれよ。」

 そういいながら富樫はポッケを探っていた。そこから出てのは支給品のナイフだ。

 「たのんだぜ、暦。」

 そう言ったあと自分の首をナイフで刺した。そして自身の流血を気にせずナイフを抜き、俺のほうに向けてきた。刃は富樫自身のほうを向いていて俺のほうに柄を向けた。俺は富樫からナイフを受け取った。富樫は少し笑うと力なく床に倒れた。

 「…何が囚われているやつらを助けろ、だ。お前の死は、ただのエゴ、自己満足だけだ。そんな顔で死んでいきやがって…」

 俺は目から雫がこぼれていることに今気づいた。服の袖は血に染まっているけど俺は気にせず服の袖でその雫を拭いた。そして一回深呼吸をして山本と神谷を富樫と北野の後を追わせた。

 その後、俺は残った奴らを殺すために富樫たちを背にした。しかし、その瞬間なにかが立ち上がった。動いた影は場所的に斎藤だ。

 「な、何が起きてるんだよ…何で皆死んでんだよ…俺も殺されんのかよ…!」

 斎藤は思い切りびびっている。おそらく俺が富樫たちを殺している間に起きてそして目が慣れて見えてきてたのだろう。足下を見てみると、血が斎藤の寝ていた床を濡らし、斎藤のズボンも少し濡れているのが少しわかる。。

 「そ、そこにいるな殺人鬼…お、俺を殺してみろ。俺の親父が絶対捕まえてオマエは死刑だ…!」

 斎藤はびびりながらそういった。斎藤は1日目にアキに言った事を俺にも言った。俺は思わず笑いそうになったがこらえて斎藤に近づいた。

 「くくく、来るんじゃねぇ!近づいたら撃つぞ!」

 そう言いながら斎藤は隠し持っていた銃を慌てながら構えた。構えている手は思い切り震えていて標準が定まらない。しかし、ここで撃たれれば当たらなくても銃声で誰かが起きてしまう。なら…撃たせる前に殺す。

 「来るなあぁぁーあぁぁー! ――!」

 あいつが叫んだ瞬間俺はナイフを首に向かって投げた。叫び声は途中で音がかわった。そしてナイフでひるんでる内に一気に接近し銃を持っている右腕を富樫から貰ったほうのナイフで腕ごと切断した。切断された腕とともに落ちた銃は落ちた衝撃で発砲はされなかった。

 「----!!----!!!」

 腕を切られた斉藤はなおも立ち俺に向かってきた。よく見ると投げたナイフは斉藤の首に刺さってなく、皮膚だけを切って床に落ちていた。。さすがに20人以上の人を切ったナイフは切れ味が落ちる。だから斉藤の首を貫くことはできなかった。叫び声が変わったのはナイフの重さと投擲の強さで喉に衝撃が走ってひるんだからだろう。今はサルと同じように声にならない叫び声になっているようだ。

 「けど、もうお前は怖くもなんともないな」

 そう漏らしながら斎藤の首を今度は富樫からもらったほうで深く貫きナイフを横に振った。ナイフは斎藤の体から離れ斎藤は首の半分が深く切り裂かれそこから血しぶきがあがる。そして斎藤は倒れた。

 「さぁ、ラストだ。」

 倒れた斎藤をまたぎ銃を拾い先生の近くにいるいつもうるさい雌ざる三匹を少し離した後切り裂いて殺した。

 (やっぱりいつもうざいと思っているやつに対しては結構残虐だな。大半のやつは首と目だけを狙ったのにこいつらは体中を切り裂いてる。ま、もう先生だけだしな。はぁ、やるしかないか…)

 そう、もう教室内には俺と先生の二人しかいない。そして、俺は殺しの中で田中先生に対して一つの疑問を抱いた。これは人間としては普通にあるものだが、先生にもあるのか。

 (先生、流石にアンタにも≪怒り≫という感情はあるんだろうな?もし起きてこの状況を見もて怒りを感じず、なお俺にやさしい言葉をかけてくるのか…もしそうなら俺は…はぁー、先生には生きていてほしいな…)

 溜息をついた後、確認する方法を頭の中で想像した。どうするかはその疑問を抱いた瞬間にすぐ思い浮かんでいた。しかし、それはとても最悪な方法だ。それを想像し終わるとまた溜息をついた。

 (はぁ、自分でもいやになるな…でも、ここまで来たらやるしかないか…)

 そして最後の仕上げを始める。まずは、そこに転がっている死体の首を切り離す。切り離したのは俺が半分無意識に切り裂きまくった雌サルの一匹だった。顔ももう誰だかわからないくらいに切り裂かれている。それを持って俺は少し離れて先生の真正面に立つ。

 「さぁ、先生目覚めの時間だ。」

 そう言いながら雌サルの首を先生に強めに放る。首は先生は足の近くに当り床に転がる。先生はそれに気づいて少しずつ起き始めた。最初は暗くて何も見えなく周りをきょろきょろ見ている。俺は自分のペンライトをつけ先生の近くを照らす。

「あぁ、誰かいるのか?すまんが足元を照らしてくれ。何かが当たったみたいなんだ。」

 先生はそう言ったから俺は先生の近くに転がっている首を照らした。

 「おぉ、ありがと・・・!-----!!!」

 先生はお礼を言っている途中、死体や首に気づき叫びだした。

 「先生、大丈夫ですか?」

 「その声は…本田か?!オ…オマエがこ…殺したのか…!!みんなを殺したのかぁあー!!!」

 先生は叫びながらそう質問してきた。

 「ええ、俺が殺しましたよ。この教室には今先生と俺しかいませんから。」

 「なぜ殺した!!いつからそう考えていた!!答えろ本田ぁ!!」

 先生は明らかに怒っている。二日目の飯の時の比ではないほどだ。ここまで怒っている先生はきっと誰も見たことないだろう。

 「俺がここから出ようとした理由、それはもう教室(ここ)に本がないからですよ。だからみんな殺した。閉じ込められた時から考えていました。いずれ本がなくなると、だから殺しました。本のために。」

 俺は先生に自分がここから出る理由を細かく説明した。

 「いかれてる…人の命が本の存在より軽いっていうのか…たかが本のために…己の欲のためだけに…人を殺したのか!!

「たかが本…ですか、そこだけ訂正してくれませんか?人間は各々の価値観があります。俺はそいつら以上に本が大切なんですよ。」

 「な…こいつらは仲間じゃなかったのか?!」

 「先生、俺はこのクラスではいつも一人でした。こいつらを一回も仲間と考えたことはありません。ただ、うるさい≪存在≫としかとらえていません。」

 「…!!貴様…!貴様あぁぁーーー!!!」

 そう叫びながら先生は俺に殴り掛かってきた。右手で俺の額を、左手で頬を殴った。俺は殴られた痛みより先生が殴ってきたことにむしろ安堵した。

 「オマエは…!お前だけは絶対許さん…!」

 「はは、はははは…」

 「何がおかしい人殺し!お前など私の生徒ではない!」

 「そうか、俺は先生が言ったようにいかれてるのかもな。もう、無駄に興奮してんだよ。ここから出られるからな!」

 俺はそう言いながら自分のペンライトを先生の顔に向けた。先生は光を遮るように腕を顔の前で組んだ。その隙に俺は拾った銃を先生に向け、

 

 頭に向けて発砲した。

 

 初めて使った銃は反動が大きいしフラッシュバックによって目がしばらく見えない。しばらくし目が見えるようになったら先生は倒れていた。どうやら銃弾はしっかり当たったようだ。

 「はぁ、やっぱりこうなったか。流石の先生も聖人君主じゃないから人を殴ったり憎く感じるか。ま、もしそれで怒りを感じなかったら俺はたぶん自殺しただろうな。」

 これで全員を殺し終わった。だが、一つだけ、心残りみたいなものがあった。そう、富樫についてだ。俺が殺してきた相手は全員、恐怖や怒りの感情が全部俺に向いていた。田中先生もだ。だが、富樫だけは俺に希望を託し安らかに死んでいった。俺はその死に方だけは…言葉が見つからないがなにか引っかかる。そして、直ぐに二日ぶりの放送が入った。

 「ピーンポーンパーンポーン!ヤッホーアキちゃんだよ!!いや~、まっさか1年B組の生還者が君になるとはね本田暦君。ボク的には渡辺君か斎藤君だと思っていたのに。ま、とりあえずはオメデトー!これで君は教室から出れるよ。で~も、ゲームはまだ続くからね!」

 相変わらずのうざったい声とテンションでアキは放送してきた。

 「ま、俺は教室から出れればいいだけなんだけどな。」

 「そうだね~、君は本が読めればいいもんね~。で、生存者は基本的に自分の教室が部屋になるからね~。ロッカーはもう≪あんなこと≫しないからどこでも使っていいよ~。それと君のロッカーに新しい制服を入れといたかね~。じゃぁ、もう夜遅いから僕は寝るね~。」

 アキは放送をしたらすぐに寝てしまった。俺は今着ている制服を適当にロッカーにしまい自分のロッカーにある新しい制服を着て教室のドアに手をかけ開け放ち廊下を走った。

 

 その時の俺は人を殺した罪悪感などをみじんも感じず、ただ図書館に向かいたい気持ちだけしかなかった。

 




 はい、スペシャルな12話目です。

 やっとここまで来れました。

 ここまで来るのに相当時間がかかってしまったことやら…

 書き始めた当初の私は、

 「暦が教室出るまで5話ぐらいかなw」

 とか思っていましたが、その約2倍もかかりました…

 結果的に失踪せずに書けたからいいですけどねw

 でも、まだ第一章的なところなんですよね~…

 まぁ、それがブラスクの持ち味ってことで(意味不

 それで、今回の話の裏話を少し。

 まずは、12話目は書いている途中でいろいろ迷走しながら書きました。

 最初は暦君はのどを刺すだけっだたり先生は誰かの身代わりで死んだり斎藤が最後の相手などが…

 暦君は喉だけでなく目も狙ったり、斎藤とは普通に戦闘したり、田中先生にひどいことしたり…

 最初はどっちも書こうかな~と考えていましたがこっち書きました。

 先生の死についてはできれば意味を持たせたいですね…

 先生、ごめんよ・・・

 そして、私の中のイレギュラー、それは、

 なんと!ゲーマ三人というか富樫君です!

 ぶっちゃけ彼は書いてる途中、いきなりポンって思い浮かんでキャラです。

 あそこまでカッコイイことさせる気はなかったのになぁ~w

 それと、これは余談ですが、最近私「ついったー」なるものも始めました。

 私のアカウント名は「蟲之字」で出ると思います。

 私生活バラしてますw

 やろうとしたきっかけは、まずはバイトの給料をもらいテンションが上がったからですw

 後はほかの人のを見て面白そうだなっと思ったからです。

 それでは皆さん、今後も私の作品をよろしくお願いします!!






 

 

 














 
 ここまでくる物好きはいますかね?ま、いるならもう少しお付き合いをお願いします。


 なぜ、私がクリスマスにこれを出したかって?

 そんなの…

 「全国のリア充もこうやって死ねばいいのにな!」という理由ですよ(ニッコリ
 言わせんな恥ずかしい

 後、最近「ブラスク脳」が無駄に活性化されて残虐な物語が頭の中ですけど結構あるんですよねw

 なので、短編集でも出そうかな、と思っているんですけど別の投稿サイトで結構最低文字数の少なく、詩などもOKなサイトがあるのでもしかしたらそっちでも活動を開始するかもしれません。

 もしそうする場合はついったーでお知らせします。
 
   長くなりましたがみなさん!よいお年ヲ!!


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