ダンガンロンパ ロストワード   作:りょうぴー(創作論破書き)

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そして勇者は絶望と呼ばれた (非)日常編 その2

隠しイベント【食堂】

 

ガチャガチャを引いたらなんだか独特な本を手に入れてしまった…なんだよ…『ケモミミの極意』って…

 

しかも編集者が『ネコミミ社Z』って…絶妙にネーミングセンスがない!どう考えてもオタク向けのグラビアなんじゃないのか!?

 

相沢「つ、嗣宮氏…まさかその手に持っている本は…」

 

嗣宮「相沢くん、知ってるの?」

 

相沢「知ってるも何も、この本は知る人ぞ知る今や廃刊となったネコミミ社Zの超レアグラビアですぞ!!世界に50冊しかない幻の聖書を…なぜ貴殿が持っているのですかな!!」

 

嗣宮「い、いや…たまたまガチャガチャをやったら当たっただけで…」

 

相沢「あのガチャガチャですか…どうやって本を詰め込んだのでしょうな?」

 

豪徳寺「やぁ、君たちは何の話をしているのかな?」

 

嗣宮「あ、豪徳寺くん…」

 

相沢「豪徳寺氏!聞いて下され…嗣宮氏が幻のグラビア、『ケモミミの極意』を所有しておったのですよ!」

 

嗣宮「な、なんで大声で広めるんだよ!!」

 

豪徳寺「ケモミミか…ふむ…僕は断然猫耳派だな。」

 

嗣宮(豪徳寺くん、そこは乗っかってくるんだね…)

 

相沢「超高校級の社長とは思えないベタなチョイスですかぁ…」

 

豪徳寺「何を言う!!全てのケモミミ好きはネコミミに通じるのだよ。オーソドックスさを重んじる所も工夫している僕からすればな!!!」

 

相沢「なかなかの俺ルールですな…ですが!!真のケモミミ最高傑作は犬耳なのですぞ!!」

 

豪徳寺「ほう?なら根拠を聞かせてもらおうか。」

 

相沢「変化球こそ真の王道であるという考えに則りましてな…ド定番の王道なぞ時代遅れという真理に辿り着いたのですよ!!」

 

豪徳寺「フン、不変の定番こそ真理という結論にたどりつけないのならば君は二流止まりだ!会社経営と同じく不変の心を持ち続けることこそ本当の真理なのだよ!!」

 

うわぁ…しかも盛り上がり始めてる…多分僕にはついてける話じゃないだろうし、隙を見て適当に離れようかな…

 

犬木「アンタら何の話してんだ?妙に珍しい組み合わせじゃねーかよ。」

 

音無「な、何か…楽しそうに話してましたけど…」

 

映雪「まったく…騒々しいわね。」

 

嗣宮「あ、犬木さん。音無さん。」

 

相沢「それに映雪氏もおられるようですな。」

 

豪徳寺「フッ、どうやらちょうどいい所に来てくれたようだね。君たちに伺おうと思っているのだが…」

 

相沢「ムフフフ…御三方は犬耳か猫耳どちらが好きですかな?」

 

犬木「うわっ!相沢、アンタ気持ちわりーぞ!!」

 

音無「そ、そこはかとなく下心を感じますっ…!」

 

うわぁ…見てられないくらい気持ち悪いな…相沢くん…豪徳寺くんは紳士的に聞いているだけまだマシだけど…違う意味の紳士にも思えてくるな…

 

映雪「そもそも、何でいきなりそういう話を振ってくるのよ。」

 

相沢「誤解しないでくだされ、紳士仲間の嗣宮氏が幻の写真集を見つけてきたとのことでそこでケモミミが話題に上がったからその話をしていたというわけですぞ。」

 

嗣宮「ぼ、僕になすり付けてきた!」

 

音無「つ、嗣宮さんも…そういうお年頃ですもんね…」

 

犬木「で、これが写真集ね…あーこれ、団長が好きだった本じゃねーか。資金繰りに困って売り飛ばしちまったらしいけど。」

 

映雪「あなたも知っているのね…初耳だわ。」

 

犬木「だけど、動物の耳つけただけの女子って何がいいんだ?アタシにゃさっぱり分かんねーや。」

 

豪徳寺「な、なるほど…君はそういうタイプか。しかし聞き捨てならないな…」

 

相沢「まったく犬木氏はナンセンスですな…名前に犬が入ってるんだから犬耳派だと素直に答えればいいじゃありませんか!!」

 

音無「そ…そんなことありません…!どっちも可愛いと思います…!」

 

映雪「…どうやら彼らは自分の意見を曲げる気がないようね。」

 

犬木「どうすんだ?このままじゃ埒が明かねーぞ。」

 

映雪「…仕方ないわね。犬木さん、少しいいかしら?」

 

犬木「いいぜ。で、どうすんだ?」

 

そして暫く映雪さんと犬木さんが話し込んでいると…

 

犬木「おい相沢、豪徳寺、こっち見ろよ。」

 

相沢「ムム?なんですかな?」

 

映雪「……にゃん。」

 

相沢「…!!!」ズキュゥゥゥン

 

猫耳を着けた映雪さんが相沢くんの前でアピールした。

 

音無「わ…ワン!」

 

それに続いて犬耳を付けた音無さんもアピールする。

 

豪徳寺「…!!!」ズキュゥゥゥン

 

映雪「…これで満足かしら。」

 

豪徳寺「…どうやら不毛な争いだったようだな。済まなかった。」

 

相沢「いえ、豪徳寺氏…自分達はどうやら本当の萌えを見失っていたようですな。」

 

な、なぜか知らないけど、意気投合してる…

 

犬木「な?昔団員のおっちゃん達が話してくれたんだけどよ、可愛い女の子×動物の耳はサイキョーって言ってたけど、ホントだっただろ?」

 

音無「は、恥ずかしかったです…それに私、可愛くありませんし…むしろ醜態を晒したような…」

 

映雪「でも…皮肉なことに犬木さんが考えついた作戦はその通りだったようね。」

 

犬木「お、おーい映雪?」

 

映雪「…この屈辱、忘れないわ。」

 

犬木「え!?な、なぁ…なんで怒ってるんだ?」

 

…映雪さん、相当恥ずかしかったんだな…

 

犬木さんに凄む映雪さんをなだめた後、僕は自分の部屋に戻った。

 

【Side 豪徳寺】

 

豪徳寺「しかし…先程の映雪さんと音無さんの破壊力は素晴らしかったな…」

 

相沢「いやはや…まさに現代で映雪氏のようなクール系美少女の生にゃんにゃんが聞けるとは眼福眼福、耳も福でしたなぁ…!以前から思い描いていた妄想が実現したかのようで天にも登る心地でしたよ!!」

 

日頃からそんなことを考えていたのか、君は…

少し、いやかなり気持ち悪い気がしないでも無いが、黙ってておくとするか…

 

相沢「では自分はこれで。」

 

豪徳寺「おや、これからランドリーに向かうのかい?」

 

相沢「サウナスーツを洗濯していたのですよ。これから海道氏達と待ち合わせをしていますからな。」

 

豪徳寺「そうか。ではまた後ほど会おうではないか。」

 

相沢「ええ。豪徳寺氏もまた後ほど会いましょうぞ。」

 

僕は相沢くんを見送った後、ふと自分の喉が渇いたことに気づいた。

 

豪徳寺「ふむ。弁舌の後はやはりどうしても喉が渇いてしまうな。ここはティータイムとしゃれこもうじゃないか。」

 

僕は紅茶を淹れるために食堂へ向かった。

 

食堂

 

ガラスの棚からティーカップを手に取り、お湯を沸かして茶葉を煮詰める。

 

豪徳寺「今日はレモンティーの気分だな。」

 

冷蔵庫から手頃な大きさのレモンを手に取り、輪切りにして紅茶に浮かべた。

 

豪徳寺「程よく爽やかな香りがするな…さて、茶菓子も用意出来たことだし、頂くとするか。」

 

僕はティーカップを片手に茶菓子を共にしながらティータイムを嗜む。

 

豪徳寺「ふむふむ…うん、自分で淹れるのがやはり1番だな。それにしてもミルクティーも良いが…たまにはレモンティーも悪くは無いな。」

 

僕がティータイムを優雅に嗜んでいるところに、彼は現れた。

 

「…ここ、座らせてもらうぞ。」

 

豪徳寺「ん、構わないよ…って、君は…!」

 

新城「よう。」

 

豪徳寺「し、新城くん!!」

 

新城「どうした?豪徳寺。オレがここにいたらおかしいのか?」

 

豪徳寺「いや、おかしいというか…君は…何故食堂に?いったい君は何をしにここへ来たんだ…?」

 

新城「考えすぎだろ、オレだって腹は減るし糖分や栄養分を必要とする身だ。丁度何かをつまもうかと菓子でも食べに来ただけだ。」

 

豪徳寺「そ、そうか…」

 

新城「それとも、お前は動機ビデオを返して欲しかったのか?やはりお前自身の動機が気になるのかはさておくとしてだが…」

 

豪徳寺「そ、そんなわけないだろう!!あんなものを見せられたところで僕が易々と信じるわけがあるまい!!」

 

新城「フン…そうか、まぁいい。所で、オレはちょうどヒマだったんだ。時間を貰えるなら、少しゲームでもしようか。」

 

豪徳寺「何だと…?」

 

新城「もちろん、動機ビデオを返すとかの賭けは無しで、オレは純粋にゲームがしたいだけなんだ…」

 

豪徳寺「それは…僕に何のメリットがある?」

 

新城「そうだな…まぁデメリットはないとだけ言っておくとするか。逆にオレが負けたら、オレ自身の素性を少し話してやるとしよう。誰だか分からない奴とつるみ続けるのも気持ちのいいものじゃないだろ?」

 

豪徳寺「……」

 

新城柊弥…君は一体何を考えているんだ?君は何がしたいんだ…?

 

まったく、考えの読めない男だな…

 

 

 

 

 

【Side 嗣宮】

 

各々が娯楽を見つけるようになって、自由に楽しむ日々が始まってから3日が経った。

 

光明寺「おお!あかりに10億が舞い込んできたよ〜!」

 

犬木「うげぇっ…アタシが借金で無人島に飛ばされちまった…」

 

音無「ぴぃっ!?7、700万失う!?」

 

麦畑「株価とーし大成功なのです!1000万ゲットなのです!」

 

坂田「わわっ!?養育費て結構かかんねや…80万減ってプラマイゼロかぁ…」

 

ある人たちはボードゲームを嗜み…

 

映雪「調子はどうかしら、木崎さん。」

 

木崎「うん!いい感じだよ。だいぶホコリが減ってきたんじゃないかな?」

 

映雪「そうね。この当たりの掃除は一旦切り上げましょう。」

 

木崎「そうだね…次はどこを掃除しようかな…」

 

ある人たちは掃除を行い…

 

海道「さてと…そろそろ上がろうかな…」

 

相沢「しかし最近星野氏は早く上がりますなぁ…」

 

車木「んじゃ、お前らはどうすんだ?」

 

海道「うーん、そろそろ僕も上がろうかな。」

 

相沢「では自分も。車木氏はどうしますかな?」

 

車木「オレはいい。もう少し温まってからの方が体がほぐれんだ。」

 

ある人たちはサウナに入る。

 

新城「……へぇ。」

 

あらゆる方法でみんながみんなで暇を潰していた。

 

星野「1、2、3、4、5、6、7、8…!」

 

嗣宮「1……2……3……4……!!」

 

星野「おいどうした相棒!手が止まってんぞ!!」

 

嗣宮「そんなこと言われても…やっぱりきついのはきつい…!5、6、7…8!!」

 

星野「けど、強くなりたいのはお前もそうなんだろ?少なくとも相棒には、オレを追い越せる位には強くなんねーとな。つーわけで口より先に手を動かせよ!」

 

嗣宮「う、うん!!!」

 

僕は星野くんと一緒にトレーニングをするようになっていた。きっかけとしては2日前、星野くんと一緒に食堂で休憩していた時に星野くんから一緒に誘われたからだ。

 

〜2日前〜

 

星野「なぁ嗣宮、ヒマだし一緒にトレーニングでもしねぇか?」

 

嗣宮「え?でも何で急に…」

 

星野「まぁお前からすりゃ急な話だろうけどよ…オレ、体が鈍ってちゃいけねーから基本的にトレーニングは欠かさないようにしてんだよ。だからオレにとっちゃ日課みたいなもんだ。そんでもやっぱりひとりじゃ退屈だし、お前を誘おうと思ってだな。それにハッキリ言わせてもらうとよ…いいか嗣宮、ぶっちゃけお前はすげー弱い!!!」

 

嗣宮「よ…弱い?」

 

星野「あたりめーだろ!今はいつ殺し合いが起きるか分かんねー状況だからな!心も体も鍛えてないと、お前が殺されたり、逆にお前が精神的に追い詰められて殺しに走ったりするかもしれねー。けどな、オレが見たところお前はメンタル的に必要以上に動じやすい性格で、体も普通の人間並の体力しか持ってねーように見える!だからお前は弱いって言ったんだ!!!」

 

図星だ。確かに僕は強い人間じゃない。体力もそこまで優れてなくて、メンタルも弱い。

 

嗣宮「それは、そうだけど…でも、鍛えててもモノクマには敵わないんじゃないかな?」

 

星野「だからこそだよ。だけど、肉体的に強くなってモノクマを殴るってわけじゃねーんだ。いつかお前を倒してやるって意思表示の方が目的なんだよ。それに、オレ達はいつも命の危機に立たされてる状況だろ?下手すると無駄な犠牲が出てきちまう…ってか実際、そうなっちまったじゃねーか。ここじゃ男も女もみんな関係なく、命が軽く扱われんだ。いつ殺されてもおかしくないからこそ今生きているこの時を無駄に出来ねーんだよ…」

 

確かにそうだ。櫻坂さんは精神的に追い詰められた浜垣くんに殺され、その浜垣くんも無惨な形で処刑されてしまった。

 

星野「弱いのはお前だけじゃない。オレも一緒だ。オレがもっと心も体も鍛えてりゃ浜垣の犯行も止められたかもしれねーし、もっと言や本当にモノクマをぶちのめせてたかもしれねーよ。だから、オレは強くなりてーんだ。殺し合いが起きないように、他の仲間を守れるくらいにな。」

 

嗣宮「星野くん…」

 

星野くんの言っていることはなんとなく僕にもわかる。僕も同じ気持ちだから、友達を守りたい気持ちというのは痛いほど伝わってくる。

 

星野「だけど、モノクマみたいに1人じゃ敵わない相手だっている。そんな奴を相手にするには1人でも多く友達の力を借りなきゃならねー。もしかしたらいつかモノクマやこの殺し合いの元凶みてーなヤローをぶちのめせる日が来るかもしれねーだろ?」

 

星野「だからこそ、ソイツらをぶちのめすためにもオレにはお前の力が必要なんだ。それにお前が弱い姿を見せたまま殺されると思うと耐えられねーし、友達としてお前の力になりたい。だからオレはお前を鍛えてやろうと思ってんだよ!!」

 

星野くん…ここまで友達に対して真剣に考えてくれていたなんて…

 

だとすると、僕もその期待に逃げる訳には行かないよな…よし、決めたぞ!!

 

嗣宮「それなら、僕も同じだよ。僕も友達を守れるくらいに強くなりたい。いや、強くならなきゃダメなんだ!僕も一緒にトレーニングするよ!!」

 

星野「嗣宮…!よく言ったな!!じゃあ、オレとお前はこれから、同じ目的のために共に戦う仲間同士だ。よろしく頼むぜ、『相棒』!」

 

相棒か…そう呼ばれるのは何だか恥ずかしいけど…それだけ星野くんが僕に信頼を寄せてくれてるって事だよな…

 

星野くんと出会ったばかりの僕だけど、彼の人となりや意気込みを見てると、僕も勇気が湧いてくる。

 

嗣宮「…あぁ、よろしく。星野くん!!」

 

僕は、星野くんと固い握手を交わし、共に強くなろうと努力することを決意した。

 

〜〜

 

星野「99…100…!!はぁ…はぁ…よし、相棒!とりあえず一旦ここまでにするぜ。」

 

嗣宮「38…39…40!!ふぅ…はぁ…つ、疲れた…!!やっぱりまだまだなれないや…」

 

星野「でも、トレーニング初めたてにしちゃあオレの記録にはまだまだ及ばねーが結構食らいついてきたじゃねーか。流石はオレの相棒だな!!」

 

嗣宮「ありがとう…でも、今の星野くんの回数の半分もまだいけてないから、僕はまだまだだよ…それにしても、どっと疲れたな…筋肉痛になりそうだ…」

 

星野「はは…そうだな…オレも何度か筋肉痛やらかしてるから、よくわかるぜ…けど、何だか運動したあとって気分がスッキリしねーか?」

 

嗣宮「それは…そうだね。」

 

星野「殺し合いで滅入った気がすっと晴れてくみてーだよな。こうして体を動かしてると、嫌なことを忘れられる感じがするな…」

 

嗣宮「うん…確かに、それはあるかもしれないね…」

 

星野「よし、そんじゃその調子で明日も続けて行こうぜ。お前の今度の目標は腕立て50回な!」

 

嗣宮「えっ、明日も!?」

 

星野「んだよ、当たり前だろ?だってことわざでも継続は力なりとか千里の道も一歩からとか良く言うじゃねーか!いいか相棒、こういうのは日々の少しづつの積み重ねが大事なんだぞ!!」

 

嗣宮「それはそうだけど…」

 

星野「ってわけだ。道のりはまだまだ遠いけど頑張って続けるぞ、いいな相棒?」

 

嗣宮「あはは…お手柔らかに…」

 

そんなこんなで、僕は星野くんと談笑しつつ、トレーニングに打ち込むのだった…

 

 

 

 

 

翌日も僕は星野くんとトレーニングをするために準備運動をしていた。そして、たまたま居合わせた映雪さんから声をかけられた。

 

映雪「嗣宮くん、あなたがストレッチだなんて珍しいわね。何か運動でもするつもりなの?」

 

嗣宮「えっと…実は星野くんに一緒にトレーニングしようって誘われてて…」

 

映雪「そう。でも、まだ星野くんは来てないみたいね。」

 

嗣宮「星野くんは車木くん達とサウナに入ってるよ。だから、僕は待ち合わせしてる間を使って体を解してるんだ。」

 

映雪「そうなのね。だけど、無理して体を痛めないようには気をつけた方がいいわよ。」

 

嗣宮「あ、うん…ところで、映雪さんは何をしてるの?」

 

映雪「今日の掃除は終わったことだし、女子のサウナ利用時間まで、校内を散歩してみようって思っていたの。」

 

嗣宮「校内の散歩?」

 

映雪「まぁ…ただの暇つぶしよ。」

 

そう言うと映雪さんは階段の方へと去っていった。

 

星野「オッス相棒!さっき映雪と何か話してたか?」

 

嗣宮「星野くん。ちょうど映雪さんに君とのトレーニングのことを聞かれてたんだ。」

 

星野「そっか。今度映雪も誘ってみるか…?ま、とりあえず始めようぜ。」

 

サウナから上がってきた星野くんと僕は一緒にトレーニングをすることにした。

 

今日のメニューはまずは腹筋20回。星野くんはその3倍の60回をこなすことにした。

 

星野「28…29…30…それにしても…気にならねーか?」

 

嗣宮「11…な、何が?」

 

腹筋しながら僕は答える。

 

星野「新城のことだよ…31…32…アイツはオレ達の動機ビデオを全部奪って…その割には安直に動機を教えないで…」

 

嗣宮「そりゃ…12…自分が手を下さないで勝手にゲームを盛り上げたり…13…動機を盾に殺し合いを焚き付けたりしようって考えてるとかじゃないかな…?」

 

星野「だよなぁ…33…!けど、その割には向こうから全然仕掛けてこねーってか…34…!オレらにチラつかせる真似も…35、してきやしねーじゃねーか…?」

 

嗣宮「14…!そうだね…」

 

星野「まぁそいつは…!36…!悩んでても仕方ねーよな…!37…38…39…40…!」

 

僕たちが新城くんについて語りながら腹筋をしていたその時だった。

 

ピンポンパンポーン!

 

突然、校内放送のチャイムが外のモニターから流れる。

 

嗣宮「な、何だ…?」

 

星野「一体何があったんだ?」

 

『死体が発見されました!一定の捜査時間の後、学級裁判を開きまーす!』

 

星野「まさか…?嘘だろ…!?」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…!」

 

僕らが腹筋しているところに、誰かが息を切らしながら走ってきたようだ。

 

「嗣宮、星野!ここにおったんやな!!」

 

星野「さ、坂田じゃねーか!!何があったんだよ!」

 

坂田「えっと…なんて言うたらええか…とにかく説明するで。さっきウチは他の女子と一緒にサウナに行こうと思ったんやけど…そしたら…サウナの方に…死体があってん。」

 

嗣宮「し…死体が…?本当に…!?」

 

まさか…第2の犠牲者が…!?

 

坂田「と、とにかく早う来て!サウナの方に死体があるんや!!それは間違いあらへんらしいんや!!」

 

星野「ちょ、ちょっと待てよ!!誰の死体が見つかったんだよ!?」

 

坂田「それは分からんわ…サウナの方が湯気で見えなくて…それに、扉の方が暑くて触れんかったから…ウチはまだ確認できてへんねや…」

 

星野「お、おう…そっか…にしてもやべぇことになったな…なぁ坂田、死体の発見のことは他のみんなには伝えたのか?」

 

坂田「さっき他の人にもメッセージ送ったとこや。誰も見とらんかもしれへんからこうやって直接話した方がええんやけど…入れ違いになったら困るしこうして話し回ってるとこや!とにかく早う来て!」

 

星野「わ、分かった!今日のトレーニングは中止だ。サウナへ行こうぜ相棒!」

 

嗣宮「うん!急ごう!!」

 

僕と星野くんは急いで駆け出し、サウナの方へと向かっていった。

 

サウナ

 

嗣宮「ここか…死体が見つかったサウナ室は…」

 

確かに中は湯気でよく見えない。誰が死んだのかは僕も確認できていない。

 

周りには死体発見アナウンスと坂田さん達が送ったメッセージを受けたのか、既に皆が集まっていた。

 

星野「熱ッ!!取っ手の方が熱くて掴めねぇ…」

 

海道「大丈夫!?火傷しないようにタオルで開けた方がいいよ!」

 

星野「おう、サンキュー海道。じゃあ開けるぜ…」

 

僕は生唾をゴクリと飲む。星野くんが扉を開けた瞬間、僕は衝撃で思わずサウナの方へ目を向ける。

 

 

 

 

 

 

そこで僕らが目にしたのは…

 

 

 

 

激しい熱気によって身体中を真っ赤に晴らし…

 

 

 

 

生気を失った瞳でぐったりと倒れていた…

 

 

 

 

 

『超高校級のバスケットボール選手』、車木鉄矢くんの死体だった。

 

 

 

 

 

 

 

嗣宮「…この遺体は…」

 

星野「く…車木…!!」

 

Chapter.2 そして勇者は絶望と呼ばれた 非日常編

 

残り生存者13名

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