ヒーロー社会の妖怪の山 外伝集   作:島田愛里寿

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お待たせいたしました!

忙しい時期が一旦終わったので更新です!

ただ、今回のお話はひっじょ~に胸くそ悪いと思われますので少々覚悟してください。

次回はスカッとする予定なのでお楽しみ!

感想お待ちしております!





第一話 悲劇

古明地姉妹が貧困街からの脱出を考え始めたのはある程度の知識を持ってからすぐのことであった。

 

 

そりゃあそうである。一日生きていくのもやっとな現状に加え、両親からの度重なる暴力。そのせいで食事にも満足にありつけないのだ。

 

この隔離された街から脱出さえすれば食べる物があるとさとりは個性で知ったのだ。

 

そして妹のこいしとともに脱出を画策し始めた。

 

「…とはいえ出るのは至難の業と言わざるを得ませんね」

 

そう。さとりの個性で警備している警官の思考を悟ったのだがこの貧困街はかつてのナチスが行ったゲットーを参考にして建造されており、政治家や裕福層に国の影を見せないようにするべく周囲には十メートル以上の鉄筋コンクリート製の壁が建築されており、脱出する道をふさいでいた。

 

脱出ルートは警備員が多数いる出入口か、壁を乗り越えるか、下水道か。

 

しかしこれについてはさとりは他の脱走計画者よりは有利であった。

 

 

なにせ彼女は他人を悟ることで思考を読み取れるのだ、警備員の思考を読み取ればどこが手薄でどこが脱出しやすいかなんてすぐにわかるのだから…。

 

「‥‥なるほど。第三工区の第〇×通気口が総点検中で…正門の警邏の交代時間は…」

 

 

さとりは自身の個性を活用して脱出の手筈を考えていたが…

 

 

 

「こ、こいし…?」

 

帰ってきた矢先に自身の部屋で妹のこいしが個性のサードアイから血を流して倒れていたのだ。

 

 

「ど、どうしたのです!こいし!!」

 

「お、お姉…ちゃん…」

 

「あん?どこほっつき歩いてたんだよクソガキ!」

 

バキィ!

 

「ぐぅ…!と、父さん…あなたはこいしに何を…」

 

「ああ?このクソガキが飯を寄越せってウッセエし、こっちが考えてること読むのがムカついたから異能の根元みたいなとこを潰してやったんだよ!」

 

 

「な、何てことを……!」

 

 

さとりにはこの父を語るクズが恐ろしいことをしたのだと理解した。

 

この古明地姉妹の個性である「覚」はサードアイを用いて他者の思考等を読み取るのだが、ここが潰されたらどんな悪影響が起きるか分かったものではないのだ。

 

「なに反抗的な顔してんだ!生意気なんだよ!」

 

ドガッ!バキ!

 

 

「あ?さとり帰ってたのかい?だったらさっさと夕食の調達と掃除・洗濯をしな!」

 

 

母を語る女も家事を一切しないばかりか自分の子の悲惨な状況に興味すら示さずにさとりに暴言を吐き続けた。

 

 

「……((( ̄へ ̄井)」

 

 

「なんだい?その顔は!」

 

「まだ躾が足らないようだな!」

 

そうしてさとりは妹を介抱することも許されずに暴力・暴言をかけられ続け家事等を終えた頃には深夜2時45分、俗にいう丑三つ時になっていた。

 

 

そしてようやく意識を取り戻したこいしにさとりは…。

 

 

「こいし」

 

「な、何?お姉ちゃん?」

 

 

「この地獄から逃げ出しましょう!」

 

 

この決断が彼女ら二人の運命を切り開くことになるとはこの時誰も…当人である二人も考えていなかった。

埴安神袿姫を主人公にヒロアカ世界で宗教をやるという話を思いついたのですが読みたいですか?

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